2010年11月23日

「農」再生の実現基盤ってなに?~3章.「農」を取り巻く意識潮流

前回は、農地に関する法制度が多様な農のかたちを推進する方向に進んできていることを明らかにしました。その理由として「農業を何とかしないとマズイ」という危機発の要因があることも事実ですが、それ以上に人々の農業に対するイメージ、すなわち社会の意識潮流が変化してきたということが挙げられます。その中身を具体的に掴むことで、より良い仕組みの構築に向かえるのではないかと思います。
そこで、今回は「人々の農業に対するイメージはどう変わったのか?」「その根底にある意識潮流の変化とは?」を追求し、農再生の基盤を掘り起こしていきます。

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2010年11月18日

類農園のゴボウはスゴイんです!

実は、このところ、類農園の農場長の直販営業が、地道にかなりスゴイ形で実を結んでます。
少量ながら、東京の高級レストランから注文を頂いたりして類農園の野菜が、一流の食材としての評価を頂いていることを示してもらってきましたが、今回、ちょっと極めつけ?と思える注文を頂きました。
かのミシュランガイドで2つ星をつけられていて、半年先まで予約が取れない和食屋さん(しかもその評価は、食材の厳選の評価にある)「祇園ささき」様から、「宇陀金ごぼう」の注文を頂きました。
宇陀金ごぼうは、奈良県宇陀地域の土質が育む、知る人ぞ知る地域ブランド。
雲母を多く含んだ軽い土質が、柔らかく、香り高いゴボウを育て、その表面は金色に輝く雲母に被われるため、「ごぼう」と呼ばれます。
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大和野菜として、全国に売り出し中!の「金ごぼう」ですが、その中でも、類農園の金ごぼうは、高く評価されているってことです。

なんか、すげぇぞ 類農園のゴボウ!

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2010年11月16日

「農」再生の実現基盤ってなに?~2章.日本の土地に見合った「農」を実現する可能性・基盤はあるのか?-2.新農地法によって開けた可能性とは

未分類

こんにちはちわわです。
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TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の協議に付くことが閣議決定されました。アメリカ、カナダ、オーストラリアという開拓国家を含む約9カ国間の貿易障壁、すなわち、農産品を含む全ての品目の関税撤廃を目指した協定です。この改革はまった無しです。2011年6月までに農業政策をまとめると民主党は言っていますが、どこまで踏み込んだ改革ができるのか、果たして実現する意志があるのかさえあやしい状態です。
緊迫した状況になってきました。
このブログでは、この外圧にどう対処してゆくべきかを、実現基盤を押えながらしっかりと提言してゆきます。
さて、話はこのシリーズに戻りますが、前回記事では、状況に応じた「適正規模」による多種多様な農業経営を展開することが日本農業の可能性と言い切ってくださいました。
今回は、農地法に焦点を当て、どのように法制度が推移してきたのか、今後どのような可能性が開けたのかについて考えていこうと思います。
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2010年11月09日

「農」再生の実現基盤ってなに?~2章.日本の土地に見合った「農」を実現する可能性・基盤はあるのか?-1.日本の農業の現状分析

前回記事で、
「1961年に成立した農業基本法では、(1)経営規模の拡大、(2)効率的な食料の供給体制を作るという意味での選択的拡大、(3)生産性向上、を掲げました。それらは、機械化・化学化・装置化・大規模化・専門化・単作化(連作化)に代表される【農業近代化政策】でした。しかし、それらの政策の殆どは実現できていないし、持続性の問題をはらんでいます。」
と記述しました。
確かに、上記の目的が達成された様子はなく、日本の農業が衰退しているという感覚はありますが、実際に現状はどうなっているのかが曖昧なままです。そこで今回は、「農家は本当に儲かっていないの?」「結局大規模化は進んでいるの?」という点を主軸にデータを追いながら、新しい日本農業の基盤を模索していこうと思います。

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2010年11月06日

シリーズ口蹄疫問題の本質に迫る! 第3回 畜産の現状

未分類

口蹄役シリーズも3回目を迎えました。
前回は、家畜の歴史について扱いました。そして、家畜、特に、牛については、役用から食用への転換が、大きな分岐点となったようですが、今回は、そのあたりから、畜産経営の現状までを見て行きたいと思います。
それでは、続きを読む前に、いつものぽちっとよろしくお願いします。
  
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画像は、「畜産Zoo鑑」さんからお借りしました。

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2010年11月02日

「農」再生の実現基盤ってなに?~1章.アジア型農業の可能性

未分類

前回の【「農」再生の実現基盤ってなに?~プロローグ~】のつづきです。
名古屋で開催されていたCOP10(国連生物多様性条約第10回締約国会議)が、微生物など遺伝資源の利用と利益配分を定めた「名古屋議定書」と、2010年以降の生態系保全の国際目標「愛知ターゲット」を採択して10月30日未明に閉幕しました。
今回の議定書は、「先進国が、一方的に遺伝資源をパテントで押さえて権利を主張することによって、発展途上国の伝統的な農業生産の可能性を摘んでしまうという問題」を是正することが出来るのでしょうか? 
◆世界の農業~3つの効率性~
盛田清秀氏(日本大学生物資源科学教授)は、世界の農業を俯瞰して3つの型に類型化しています。
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(1)新大陸型

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新大陸型は、ヨーロッパからの殖民により、北米やオセアニアの先住民を駆逐する形で土地を占有し、母国水準をはるかに超える面積規模の農業が形成されました。これが現代における大規模農業成立の原点です。
(2)ヨーロッパ型
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画像は、こちらから
旧大陸型の農業は、古代から生産力の低い、そして農地面積に見合った経営規模の農業生産でした。ヨーロッパ諸国は、その規模的な拡大に行き詰まり新大陸に進出し、大規模で粗放的・土地収奪的な農業を展開します。

(3)アジア型
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という特色があることを述べています。
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画像は、こちらから。

さらに、古沢広祐氏(国学院大学経済学部教授)は、その時代の世界農業の効率性に着目して次のように展開しています。
〔農業の3つの効率性〕
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>新大陸型農業とは、アメリカやブラジル、オーストラリアなどで見られるように、一人が何百ヘクタールという広大な農地を粗放的に経営する農業形態である。他方、アジア型農業とは、狭い土地を丹念に耕しながら(概ね1ヘクタール以下)古くから多数の人口を養い文化的蓄積を重ねてきた農業形態である。その意味では、欧州型は中間に位置している。
> 新大陸型は、植民地的色彩と無限拡大が可能であるかのようなフロンティア的性格をそなえ、モノカルチャー(単一栽培)型で輸出商品生産という特徴をもつ。アジア型は、どちらかといえば自給的な側面を保持しており、多数の品目を複合栽培(土地の多面的利用)する性格をもっている。〔食・農・環境からみるアジアの地域性と統合可能性-日本とアジアの食料・農業・農村政策のあり方-古沢広祐
リンク 〕
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新大陸農業国型の典型であり、農産物輸出大国である米国では、地下水汲み上げによる農業の限界(リンク)が取り沙汰されて久しいです。それは、あたかも、力任せの環境不適応型農業の限界を示すようにも見て取れます。
一方で、粗放的大規模農業の雄たるアメリカですが、農作物の流通場面においては、地元で少量多品種の有機農産物生産を営む小規模生産者を組織化して、小売業を営む食品スーパーや地元の市(いち)が有識者の間で静かなブームでもあります。こちらは、来るべき時代の先駆けのような現象です。
日本では、農業が近代化するまでは、概ねアジア型の農業を営んでいました。農業人口比率が7~8割だった頃までは、そこに生活の基盤を置いていた、ということです。平素の食料は自給し、租税のための生産と同時に行うことに合理性があったのですから、気候・風土や共同体の自立に合致した「多数の品目の複合栽培(土地の多面的利用)」は理に叶っていたわけです。

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2010年11月01日

類塾の小中学生が若狭町をアピールする広報誌を製作!

どうも雅無乱です。

大阪の学習塾:類塾では、毎年7月に、小6~中1の生徒さんから希望者を募って、『かみなか農楽舎』で合宿する、『かみなか長期合宿』を実施しています。

数年前から、合宿先の若狭町を都市部の方々に向けてアピールする活動を中心に企画を創ってきました。

このブログでも紹介したことがあります。

類塾「かみなか合宿」:全国に先駆け農山漁村体験をレポートした子どもたち

今年は、7月21~24日に実施し、42名の小中学生が参加しました。

合宿中の子供たちの様子

子供たちは仕事と農家民泊を大いに楽しんで、若狭町をアピールする素晴らしい広報誌を完成させてくれました!!

今回のエントリーでは、その広報誌『自然と笑顔の若狭町』を紹介します。

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2010年10月25日

「農」再生の実現基盤ってなに?~プロローグ~

未分類

こんにちは りんご屋です
来週から新しいシリーズをはじめます
今度のテーマは”「農」再生の実現基盤ってなに?”
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食の確保は生物にとって生きていく上で根本的な課題の一つですが、それは社会生活を営む私たちにとっても同様です。
かつてはみんなで担ってきたこの課題も、現代ではごく一部のものとなってしまっており、日本の「農」のあり方は今、多くの問題を抱え、非常に不安定です
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posted by akika at : 2010年10月25日 | コメント (5件) | トラックバック (0) List   

2010年10月21日

充足の場としての「農」の可能性

先の9月26日・27日に大起エンゼルカレッジ様の農業体験研修の受け入れを行いました。
大起さんの農業体験は、春に続いて2回目、春に植えた「稲」と「サツマイモ」の収穫体験をメインに、農業を足がかりとする講話と農場との懇親を通じて、グループの結束とそれぞれの現場で活かせる気づきを持ち帰ってもらうことが主眼でした。
類農園としては、企業の農業体験合宿の可能性、新しい農の形としての場の場の供給事業の可能性を探る試金石の企画となりました。
大起様 参加人数は14名でした。
1日目は、農作業で春に植えてもらった稲を刈ってもらい、ハサガケ天日干しにしました。
大起さんのメンバーは、気合い充分、円陣を組んでのスタートでした。
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スゴイ勢いで刈すすみ、最後の一株は、みんなの見守る中、代表者が派手に鎌をいれて大盛り上がり
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・・・でしたが、その後の結束作業はこつこつと集中作業となりました。
最後は、皆の拍手の中、代表のかたが最後の株をハサに掛けて、大団円となりました。
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その後地元の温泉にみんなで浸かった後、農園の農産物で、夕食。
献立は、「猪肉と自然薯の煮物」、「丸なすのステーキ焼き万願寺添え」、「自然薯とろろ」、「キノコのみそ汁」、「炊きたての農園の新米」と、農園自慢の秋の味覚を楽しんでもらいました。
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夕食後には、「70年以降の人々の意識の変化と、新しい農の可能性」というテーマでの類の認識の講演と懇親会を行いました。
プロジェクターを使って、類の認識、意識状況の変化から見えてくる新しい時代の可能性までを講話の形で展開し、お酒を前にしての講話でしたが、皆さん、それぞれの現場に反映できるヒント・気づきを得ようと大いに真剣に興味深そうに聞いておられました。
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その後の懇親会では、お酒も出て、先の講話の内容についての議論や農園メンバーとの交流に賑やかに和やかに盛り上がりました。
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2010年10月20日

類農園がシンポジウムで講演します!

今回はお知らせです 😀
なんと、類農園の代表が11月3日(水・祝日)に京都大学で開かれるシンポジウムで講演することになりました
テーマは「企業の農業参入の可能性 ~新たな地域連携の生成~」です。ここ数年、話題になることが多いトピックですね。「新たな地域連携」というのが気になるところです。


(図はクリックすると大きくなります)
(詳細情報はコチラ→シンポジウム紹介

「一体どんなシンポジウムなの?」「類農園は何を語るの?」と気になる方は(気にならない方も)、本文へどうぞ↓

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