2020年07月02日

農的社会13~コミュニティ農業Ⅲ.循環させる力

あらゆる地域資源をひとつながりものとして循環させていく仕組み作りが、

コミュニティ農業の基盤になる。

 

以下、転載(「未来を耕す農的社会」2018著:蔦谷栄一)

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2020年07月02日

〜自然と人の“あいだ”を取り戻す協生農法〜近代農業の限界から登場した農法~

今回のレポートは、近代農業の存在意義について論じています。そもそも人類も数多ある生物のひとつの種であり、自然の生態系の中で存在しています。

遠い昔、人類は自らの生存をかけ、外圧適応のひとつの生産様式として農業を開発しました。

そして、時代は変わり、自然をコントロ―ルしながら、近代農業は存在しています。一斉に同じ種類の野菜や穀物を栽培し、それも水と栄養を過剰ともいえる量を与えながら収穫高を確保する。

果たして、この生産様式は、正しいのか?つまり、地球環境や生態系といった視点でこの生業を俯瞰してみた時にまだまだ改善の可能性があるのではないかと・・・・

焦点は、「共生農法」・・・今回は共生農法についての記事を紹介します。

Published by EcologicalMemes on 2020年4月18日

転載開始【リンク

「地球の生態系に包摂された生命として人はどう生きるのか」

こうした感覚は当たり前のようで、そのつながりを切り離してきた現代社会では失われてしまいやすい。気候変動や生物多様性などの危機が深刻化する中、わたしたちは自然の生態系とどのように関わっていくことができるのだろうか。

本記事では、2019年12月に開催された『Ecological Memes Forum ~あいだの回復~』で行われた体験型セッション「生態系を回復する技術〜シネコカルチャーを巡る対話~」の内容をレポートする。

ナビゲーターは一般社団法人シネコカルチャーの福田桂(ふくだけい)氏。

~中略~

 

■生態系の「あいだ」を回復する協生農法とは

草木が生い茂る山々から着想を得た協生農法は、近代農業における三つの常識「耕す、肥料を使う、農薬を使う」を一切せず、土、植物、昆虫、空気、水などの生態系が潜在的に有する自己組織化の力を総合的に活用する技術である。その方法論は、生物が海から陸に上陸し、動植物が協同して陸地の表土の仕組みを作り上げた地球の生命の歴史に基づいているのだという。

生態系が崩壊した土地に豊かな生態系を回復させる手法として現在も研究が進行中で、近代農業による環境破壊で砂漠化したアフリカのブルキナファソで導入され、食糧危機を回避する手法としても注目を浴びている。

始まりは、何もない土地から。一般社団法人シネコカルチャーHPによると、協生農法は周囲の自然界に開かれた土地があればどこでも実践できるそうだ。

土地を東西方向に畝らせ、数種類の果樹を植える。その果樹の陰に多様な苗を植え、その苗の陰にさらに多種多様な種を蒔く。いずれも多種類を混生させるのには、単一種の生存に依存しない複雑な生態系をつくる意図がある。ここに適切な水分量と一日約4時間の日光があれば、何もなかった更地が緑に覆われる土地に蘇るそうだ。

近代農業では、単一種の生育条件に最適化させた土地で大量栽培する手法が一般的であるが、収穫後に農地は更地になり、そこに生物の姿はない。食糧を収穫する前後の土地は砂漠と化し、その土地を訪れたはずの昆虫や鳥など周囲の生態系への影響がデザインされていないことに、福田氏は違和感を投げかけた。

 

■植物の野生性を目覚めさせる協生農法

そして話は、複雑な生態系の中で目覚める植物の野生性に及ぶ。協生農法で植物を育てると、植物本来の姿に出会い驚く瞬間があるそうだ。植物には、蓄積された養分を土壌から吸い出し代謝させる機能が本来備わっているが、近代農法ではこれを利用して土壌に水と肥料を大量投入するため、スーパーに並んだ野菜は”水ぶくれ”した状態といっても過言ではない。

植物の中には厳しい環境を生存する野生の力が眠っている。それを目覚めさせるのは、近代農法のように野菜を膨張化する栽培環境ではなく、複雑で多様な生命が蠢き合う環境の特徴の一つといえる。協生農法で野菜を育てると、見慣れない姿に驚き、力強い香りや味を感じる瞬間が訪れるだろう。植物本来の野生の姿に出会うことも、協生農法の楽しみのようだ。

 

■50億年目の地球に存在する、生態系ネットワークの歴史

協生農法による植物と土地の変容について話し終えると、福田氏は植物が育つために必要な光、水、土、空気がどこからやってきたのかを、太陽系が誕生した50億年前に遡って語り始めた。1巻の本に1億年分の歴史が記述されるとするならば、太陽系の誕生から今日に至るまでを50巻の本に例えられるそうだ。最初の登場人物は、生まれたての太陽と周りに浮遊する石のかけらだった。

~中略~

50億年の地球の歴史は、複雑な生態系の歴史でもあった。福田氏は近代農法を次のように表現した。海と山の”あいだ”にある自然、つまり地球の生命が陸地に進出し苔や微生物などと共に複雑な生態系を形成した歴史を抜き去っているのが近代農法ではないかと。食糧を収穫した後の農地は生物のいない砂漠になる。生命の上陸以前の何もない土地が、生命の上陸によって森になるまでには数千万年の歳月を要したことを踏まえると、別の方法もあるのではないかと疑問を投げかけた。

『地球の歴史』50巻目の最後のページには、人類の誕生と農業の歴史が記される。50億年かけて地球が育んできた複雑な生態系が、人間の営みによって損なわれるのが現代ならば、人間が生態系を回復させる営みもあっていいはずだと感じたそうだ。協生農法の方法論は、生物が海から陸に上陸し、動植物が協動して陸地の表土の仕組みを作り上げた地球の生命の歴史に基づいている。これが、福田氏が協生農法を広める理由だ。

 

■植物を食べることは、星屑を自分に取り込むこと

~中略~

「植物が育つのに何が必要か」と問いかけると土、水、光、空気と挙げてくれる子ども達に対し、これらは宇宙からやってきたという説明をするそうだ。いずれも50億年の地球の営みを通して形成された姿であり、一朝一夕では到底作り得ない特別感を感じてもらうことからシネコプランターの説明は始まる。

土には数種類あり、赤土、黒土、腐葉土と広げて見せた。地球の歴史を遡ると、元々赤土だけが存在していたところに腐葉土のような有機物が混入して黒土が生まれたそうだ。さらに赤土の起源を遡ると、石類が登場する。ここで、鉢植えの中に地球の地層を再現するかのように石類、赤土、黒土、腐葉土と順に重ねて置き、さらに苔、シダ植物、地衣類、菌類を乗せて最後に種を散らし、小さな地球を完成させた。

我々が植物を食べるのは、地球という惑星の一部を身体の養分にしていることだと福田氏は繰り返した。植物は地球の養分を吸って育ち、人はその植物を食べて育つ。そして死んだのち人は土に還るが、それは星に還ることであり、自分たち自身も地球という惑星の一部、星屑を借りて生きている存在なのだと話した。植物を食べる自分が、50億年の地球で脈々と続く生命の循環ネットワークの中にいることを想像させるワークショップであった。

 

■人と生態系のあいだ“渚”で交わる生命の循環

人はどのように生態系と関わればよいか。この問いに対し、福田氏は、人と植物のあいだの空間を“渚(なぎさ)”と呼んで説明した。渚とは、協生農園の境界部分に位置し、人が立ち入って植物に介入してもいい空間だ。例えば、繁りすぎた植物や乾燥して白くなった葉など、自分たちにとって不要なものを刈っていい。ただし、刈った植物は渚エリアの土壌に還してあげることがルールである。生態系の循環を途切れさせないこと。実った野菜や果実を分けて頂くという姿勢。渚における生態系との関わりには、この二つが肝要である。

~中略~

 

■編集後記:自然に包摂された生命として生きる

数十億年の生態系の歴史を、近代農業が一瞬のうちに破壊することの意味をどう捉えるべきか。福田氏の問いかけの根本はここにあるように感じた。

人の営みと自然の関係性を捉え直す機会は過去にもあった。例えば、高度経済成長期に発生した四大公害病。甚大な健康被害が生じたと同時に、生態系を回復させるには膨大な時間を要することが判明し、これを発端に数々の工業規制が生まれた。また漁業では、持続的な食糧確保を目的に、漁獲量が魚の再生量を超過しないよう総量規制が一部運用される。しかしいずれも、人が自然から恩恵を受け続けるための対症療法であり、抜本的な関係性の変化にはつながってこなかった。

もしかしたらスタート地点が違うのかもしれない。

福田氏は、生きていく中で失いたくない価値観の一つを“社会から切り離された価値観”と表現していた。そのために、毎日火や水に触れるそうだ。千年前にも千年後にも通用する自然原理に触れることで、日常生活だけでは失われる人間らしさを取り戻そうと心がけているらしい。~中略~

自然の生態系に包摂されているという視点で、自分の暮らしやあり方に違和感や心地よさを見つけたとき、それは地球と自分のあいだを漂う流れに身を任せていく旅の始まりになるかもしれない。

以上転載終了

 

■まとめ

現在、共生農法を実践している農業家は、いくつか存在しています。彼らが、一様に主張するのは、現在の農業、特に近代農業に対する疑問です。

農業は、自然相手の生業として存在しています。ところが、今回のレポートに接すると、近代農業の実態は、作物の収穫後は反対に自然を破壊した環境を作り出し、(土地を砂漠化させ・・・)生産する作物は、過剰な水と肥料で水膨れさせた成果品(=半人工物)というように、人間本位によって登場した生産様式と言えなくもない。ことに気づきます。

これまで、農業は公害とは無縁な存在でした。しかし、実態は大きな矛盾をはらんでいること。大量生産、大量消費の近代農業の限界。この現実の問題点がクローズアップされているのです。

水、空気、火といった地球に存在するあらゆる自然原理に触れながら、本能(五感)をフル回転させ、自然と自分たちが一体になる生き方。

生態系、自然循環の中に人類が存在することを受け入れれば、共生農法は、人と自然を繋ぐ延長線上に存在し、本来、まさに人が生態系の一部に存在する「新しい農のかたち」としての次代の農法となっていくとは言えないでしょうか? では次回もお楽しみに!

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2020年06月25日

農的社会12~コミュニティ農業Ⅱ.地域農業の主体

地域農業の持続的な発展への期待。その中心に、営農法人は存在している。

 

以下、転載(「未来を耕す農的社会」2018著:蔦谷栄一)

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2020年06月18日

農的社会11~コミュニティ農業Ⅰ.概観

日本農業の持つ特質を生かす「コミュニティ農業」、その概観。

 

以下、転載(「未来を耕す農的社会」2018著:蔦谷栄一)

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2020年06月18日

有機農法を続けて得た熟練の境地「稲に見られている」

今回は、有機農法を手掛けている農業家のお話です。

「作物の声を聞け――」彼は、稲を徹底的に観察することで稲と一体的になれるまでの境地に行きつく。そして、今では「稲に見られている」と話す。

独特な感覚でこの境地に至るまでの経緯。そしてついに彼は、「稲」自体が最高の状態で生育するための手法を会得したのだ。(2020/06/15発信)

転載開始【リンク

作物の声を聞け――。先輩農家から、そんなふうに言われたことはないだろうか。ふつうに解釈すれば、作物がうまく育っているかどうかを、鋭敏に察知できるよう「よく観察しろ」という意味だ。地道な作業がその感性を磨く。だが茨城県稲敷市のコメ農家、大野満雄(おおの・みつお)さんはもっと踏み込んで、「稲に見られている」と話す。経験に基づくリアルな感覚だ。

 

■有機農法のコメ作り、雑草を抜き続ける日々に訪れた特別な瞬間

大野さんは農業法人の東町自然有機農法(茨城県稲敷市)の代表だ。自社農場の33ヘクタールを中心に、仲間の農家の分を合わせて100ヘクタール近くの田んぼで作られたコメを販売している。販路はパックご飯の製造会社やスーパー、米店など。大野さんの営農の考え方に共感してくれる売り先だ。栽培で最も重視しているのが、有機農法だ。15ヘクタールの田んぼで農薬や化学肥料を使わずに育てている。その他の多くの田んぼは、農薬や化学肥料の使用量を地域の半分以下に抑える特別栽培でコメを作っている。有機栽培はコメの生産調整(減反)が1970年に始まった後、東町自然有機農法の前代表だった父親が始めた。理由は二つある。一つは、生産調整で麦や大豆を作った後、畑を田んぼに戻してコメを作ると、水田特有の雑草が生えにくいことに気づいたからだ。もう一つは、栽培方法で特色を出すためだ。有機でコメを育てる農家はいまも少数派だが、当時はもっと珍しかった。

大野さんはいま63歳。30代半ばで父親の後を継いで代表になった。そのころ一番苦労したのが、雑草退治だ。前年に麦や大豆を作った田んぼ以外でも、農薬を使わずにコメを作るようになっていたからだ。田植えをした稲の縦の列を「条」と呼ぶ。田んぼに入り、両手を左右に伸ばして雑草を取ることができるのは5条が精いっぱい。1日かけて雑草取りをしても、50メートルの田んぼを1往復することしかできなかった。それでも有機栽培をやめはしなかった。いまほど強い確信を持っていたわけではないが、そのころすでに有機農業に意義を感じ始めていたからだ。農薬を使わずにコメを作ることをあきらめず、ただこつこつと雑草を抜き続けた。そうした地道な努力を続ける日々の中で、ある特別な瞬間が訪れた。代表になってから10年ほどたったとき、奈良県にある自然食品店を訪ねた。その帰り、時間が余ったので京都市にある東本願寺に立ち寄った。本堂に入ると、たくさんの参拝客がいた。だが目を閉じると参拝客が意識から消え、過去に東本願寺を訪れ、祈りを捧げた人々のイメージが心に迫ってきた。田んぼに入って雑草を取り続けてきたことと、この体験の因果関係を説明するのは難しい。ただ大野さんがはっきり覚えているのは、この体験の直後にある強い衝動がわき起こったことだ。「田んぼのそばに花を植えたい」

 

■花を育てる中で気付けた稲の違い

大野さんは京都から戻ると、有機栽培でコメを育てている自分の田んぼの脇の農道にコスモスの種をまくことを決めた。農道は長さが120メートルで、幅が十数メートル。その中央の7~8メートルを花壇にすることにした。農道は機械で耕すのが難しいほど、硬く踏み固められていた。大野さんは「機械が壊れてもいい。やらなければならない」と思い定め、懸命に耕して種をまいた。秋には、コスモスがピンクや白のきれいな花を咲かせた。この美しい光景が、大野さんにある直感をもたらした。「種をまかないと、芽は出ない。芽が出ないと、花は咲かない」。金銭的な見返りをいっさい求めず、ただ花を育てる中で生まれた直感だ。これが、農業に対する揺るがない確信となった。「天が教えてくれた」。大野さんはそうふり返る。この直感は、稲作への向き合い方を見つめ直すことにもつながった。見慣れた稲の姿が違って見えるようになったのは、雑草を刈っていたときのことだ。「稲は一本一本違う。子孫を残すため、一生懸命生きている」。そう気づいた途端、目の前で育つ稲がそれぞれ個性を帯びて目に迫ってきた。

「自分が稲に対して何をしているのか。稲はそのことを見ている」。そんな思いに包まれた。作物を観察するという一方的な感覚ではなく、「稲がこっちを見ている」と実感したのだ。技術の巧拙が試されているというより、稲に向き合う誠実さが問われているような感覚なのかもしれない。こうした気づきを通し、雑草に対する考え方も変わっていった。「稲は大切だが、雑草もまた脈々と生きてきた」。そう気づいたことで、雑草を取り切る必要はないと思うようになった。伸び放題にしていたのでは稲が育たないので、できるだけ雑草を抜く。だがゼロにしようとは思わない。その結果、稲が雑草に負けてよく育たないこともある。そんなときは「稲が十分に育つための環境を作ることができなくて、申し訳ない」と考えるようになった。土作りから水の管理を含めてよりよい環境を作れれば、もっと元気に育ち、雑草に負けなかったのではないかと思うようになったのだ。稲が何を求めているのかを考えるようになったことで、栽培のきめ細かさが増した。だが追求しなかったこともある。収量だ。大野さんは「稲の本来の力からすると、いまの平均収量は多すぎるのではないか」と考える。「収量を追求し過ぎると、稲がいい子孫を残すことを妨げる。おいしいコメにもならない」。大野さんはそう話す。稲が健全に育ったのかどうかがわかるのは、秋に稲穂が実ったときだ。大野さんによると、「黄金色の状態が違う」。そんな稲の表情を見分けることができるのも、熟練による感性だろう。

 

■広い面積でコメを作る意味とは

「稲がこちらを見ている気がする」。この独特な表現を大野さんから初めて聞いたのが、1年前。小雨が降る中、田んぼで育つ苗を見ながら、大野さんは「いい表情をしている」という趣旨のことを言った。今回はこのことを深掘りするために、改めて取材をお願いした。1時間以上にわたって丁寧に話してもらったが、正直、大野さんが感じていることをきちんと理解し、伝えることができたのかどうか自信はない。ここで確認しておきたいのは、仲間の農家の分を合わせると、100ヘクタールという広い面積で作ったコメを扱っている点だ。そのうち有機栽培をしているのが15ヘクタール、自社の栽培面積だけでも8ヘクタールある。この大きさに意味がある。今回の取材で有機農業について質問したとき、大野さんは「農薬や化学肥料を使わないという栽培方法の意味だけではない」と強調した。では有機農業の価値とは何か。「自分は有機の里と言っているが、その中で人と人が結びついて農業を続けていくことができればいいと思っている」。ごく狭い面積で自分だけでやっていたのでは、この目標にたどり着くことはできない。しかもつながりを感じる相手は、人間だけではない。「我々は朝起きたら空気の香りや風の流れを感じ、鳥のさえずりを聞く。そして一日の仕事を始める」。ここまで話した後、しみじみと「農業って面白いよなあ」と語った。地道に長年、稲と向き合い続けたことで得た力強い感慨だった。

以上転載終了

 

■まとめ

対象を真っすぐ見ていると、対象の声が聞こえてくる。そして、彼らがこちらを見ている。(自分が対象に見られている)という感覚になってくる。

そうすると、彼らが、快適な活動を営むにはどうしたらよいかに思いがはせる。まさに対象との一体感。この対象が、人や動物ではなく、「稲」(植物)であることに今回は衝撃を受けた。

よくこのレポートを読むと、大野さんは、現実の対象にしっかり肉薄している。「稲」の最高の状態(色だったり 大きさだったり 手触り 香りと・・・)に、日々詳細に、丁寧に育てて(観察して)いなければこのような感覚にはならないと想像はつく。まさに、現実直視の賜物。

現代の「植物の背後に精霊を見た」という感覚を地で体験している方だと思う。

更に言うなら、この観察は、本能をフル回転させなければ成立しない。「稲」を取り巻く自然環境を、そして「稲」そのものを五感で、素直に感じることで、更に一歩踏み出す。(追求する。)

現代人が忘れかけている本能機能の正しい付き合い方。大野さんは、我々に人間本来の存在(適応そのもの)を教えてくれているのではないだろうか? 次回もお楽しみに!

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2020年06月11日

農的社会10~急増するGM添加物

農に対する本質的な評価、期待が急速に高まってきている一方で、

経済効率偏重の判断は未だ横行している。

その多くは、コロナ禍の陰に隠れ、人知れず進行する。

 

以下、【急増するGM添加物 14品目が承認待ち】より引用

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2020年06月04日

農的社会9~農を介して、”働きたい”がつながる

コロナ禍を受けて、都市と農村の人材交流が急速に広がり始めている。

国内農業をみんなで守り育てていこう、そのためにどうする?という追求機運の、土壌となるか。

 

以下、【働きたいをつなぎたい 学生・飲食店従業員×農家をマッチング コロナ禍受け奮闘】より引用

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2020年06月02日

全くの農業ド素人が「星付きシェフに野菜を届ける農家」へたどり着いた勉強法!

今回は、農に全く興味がなく、農業の全くの素人だった人が、今や百貨店の高級野菜売り場にも野菜を出荷できるようになったお話です。

彼の農業へのアプローチの仕方は、従来の農業のアプローチの仕方と何が違うのか?

そこには、これまでの生産者にはない彼独特の洞察力と同化力があったのです。では・・・

マイナビ農業【リンク】からの転載です。

転載開始

農業を始めて一度の営業もせずに、現在は栽培した野菜の95%をレストランへ直接販売しているタケイファーム代表、武井敏信(たけい・としのぶ)です。このシリーズでは売り上げを伸ばすためのちょっとした工夫をお伝えします。

農業人生の最初から、私が常に考えていたのは「出口」。今回は売り先を意識した野菜づくりのための武井流勉強法をお伝えします。

 

◆最終的な出口を決める

私は野菜の作り方を習ったことはありません。農業人生最初の1年は両親の市場出荷の手伝い。その傍ら、空いている畑で、小松菜、大根、ニンジンなど複数の野菜の種まきをしてみると、ド素人が作った小松菜らしきもの、大根らしきもの、ニンジンらしきものが収獲できました。そしてそれらをインターネットで野菜セットとして直接個人に販売することに。この時から、売り先が直接見えない市場に出荷をしていた両親とは別の農業が始まることになりました。私が常に考えていたのは「出口」です。私は野菜の作り方を習ったことがないので、入り口、つまり「何を作るか」をそれほど重視していなかったのかもしれません。

研修先でニンジンを作っていたからとりあえずニンジンを作ってみる、トマトが好きでトマト農家で研修したからトマトを作るなど、栽培する品目を選ぶ理由は人それぞれ、農家の数だけあると思います。そこに「作ってからどこへ売るか」ではなく、「どこに売りたいからこんな野菜を作る」という発想をしてみると農業がシンプルになります。農業のこと、野菜のこと、一切の興味もなくネガティブな気持ちでスタートした私の農業人生ですが、今回はどのような勉強をしてきたかをお話しします。

 

◆3年間、週に3回のスーパーチェック!

私の自宅から車で15分ほど走ると10軒ほどのスーパーがあります。就農前は野菜に興味がない人生を過ごしてきましたので、まずは野菜がどのように販売されているかを知るために、週に3回、スーパーの野菜売り場を見に行くことにしました。「どのような野菜が販売されているのだろう?」「どのように梱包されているのだろう?」「いくらで販売されているのだろう?」私にとってスーパーチェックはワクワクしてまるでアミューズメントパーク。年に1度、都内の高級百貨店に出向き、そこの野菜売り場も見ていました。そこで販売されている野菜は、「今まで見たこともない変わった野菜」、「美しい野菜」、「高価な野菜」で、このクオリティーを目指さなければダメだと思いました。数年後、この百貨店の売り場にタケイファームの野菜が並ぶことになるのですが、当時は心に迷いが出た時に気持ちのリセットができる、お手本の野菜売り場でした。こうして、スーパーチェックでは、「野菜の種類」「相場」「梱包」「ポップやシールなどの見せ方」を勉強しました。

 

◆百貨店の店頭での気づき

就農して12年目、ネットでの野菜セットの販売を続けていたところ、バイヤーから声がかかり百貨店への販売を始めることになりました。その取引の中でも学ぶことは多くありました。あるとき、野菜を送った百貨店に、タケイファームの野菜がどのような状態で販売されているかを確認しに出かけました。そこで気付いたことが2つ。

 

1. 野菜が陳列されている場所の状態

私の野菜が陳列されていた場所は、バイヤーが全国から選りすぐった生産者の野菜が販売されていたファーマーズコーナーでした。この売り場は、人が過ごしやすい温度に設定されていました。つまり、「発送時の状態ではなく、長く置かれる状態を意識して野菜を作らなければならない」ということです。それからは、百貨店に発送した時と同じ野菜をキッチンの常温に置いて、日持ちや野菜の状態や変化を見ることにしました。こちらの百貨店で年間を通してレギュラーとして販売している農家は当時7人ほど。野菜の状態が良ければ人気の野菜となり、お客さんからの注文も入るようになり、おかげさまでレギュラーに入ることもできました。これも常に出口を意識した結果だと思います。

2. シールを貼ることの意味

売り場ではシールを表側に向けて陳列されます。シールの役割は、タケイファームの野菜とわかること。でもそれだけがすべてではないと気づきました。シールを貼るという事は「野菜の表裏」ができるということ。袋やカップに野菜を入れる際、その野菜の一番カッコイイ部分が表に来るようにしました。

〇女性担当者から学び、売り上げアップにつながったシール!

百貨店で野菜を売るようになり必要に迫られたのがタケイファームとわかるシールでした。スーパーチェックでさまざまなシールは見てきましたが、自分で作るとなると迷うものです。カッコイイシール、目立つシールなどをいくつか考えてみましたが、黒字に金色の文字など、いかにも男性のイメージといったピンとこないデザインばかり。結局、シールを作成している会社にお願いしたのですが、私が一つだけこだわったことがあります。それは担当者を女性でお願いしたこと。担当者が変わっても、必ず女性です。野菜を購入するのは一般的に女性が多いので、女性が好むデザインやアドバイスをもらうためにとても有効でした。

 

◆最終的な出口、「野菜の使われ方」を知る

「出口」である売り先のリサーチは、スーパーチェックから現在はレストランチェックに変わっています。取引先のレストランはもちろんですが、他のお店でも外食することによって野菜がどのように使われているかを知ることができ、栽培する品種の選択や収穫するサイズ感の決定などにつながっています。シェフから考え方や野菜の話を直接聞けることで自分では発見できないことが見つかります。前回の記事「売上アップの近道! 品種選びで他の農家に圧倒的な差をつけるには」【リスク】にも書きましたが、シェフが読む専門誌に目を通すことも出口を知るにはおすすめです。

 

◆異業種との出会い

異業種交流会などにも積極的に出かけるようにしています。それも一人で出かけるように心がけています。友人と一緒ですと不安感はなくなりますが、どうしても友人と話す機会が多くなり、新たな出会いにつながりません。台風の後に農家に会うと「被害はどうだった」とか「うちもかなりやられた」とか現状報告や慰めあいになりやすいのですが、そんな時でも旅行会社の人に会うと、「バスを出すので畑ツアーを企画しませんか?」とポジティブな話になります。実際に、交流会で出会った動画制作会社の人から「農業となにかやりたい」という話があり、現在は「週末畑.com」という農家を応援するプロジェクトが立ち上がっています。週末畑.comでは専用アプリのほか、サイト上やYouTubeチャンネルでも動画を配信し、農業の知恵と工夫などを紹介しています。動画による発信は私自身が今まで知らなかった世界を知ることができましたし、現在は他の農家の方の学びにもつながっています。

また、直接生産者から野菜を仕入れているシェフに質問をする機会を得たこともあります。「なぜその生産者を選んだのか?」「どうして何年も取引を継続しているのか?」この答えは、私がレストランと取引をしていく上でとても大切な答えだったのです。シェフからの言葉も現在のタケイファームには欠かすことのできないアドバイスとなりました。リアルなつながりが、教科書では学ぶことのできない勉強なのです。

異業種交流会を通して人脈を広げてきましたので、同じように参加者にもたくさんの人脈が広がればという思いから、2年前から私自身が企画して「千葉ファーマーズ親年会」を開催。農家、メディア、業者、シェフなどが集まり情報交換をしています。ここから学ぶことも非常に多く、また、参加した他の若手農家にとっても学びの場になっているのではないかと思います。

  

〇おまけの虎の巻

誰かが作ったレールに乗らない姿勢が学びにつながる私がどのようにしてこのような知識を身につけたかが気になる人もいるかもしれません。どこかのセミナーに参加したり、本を読んだりしているわけでもありません。特に何かしているわけでもありませんが、強いて言えば現状に満足することなく、常に今よりもレベルアップすることを考えています。1995年にウィンドウズ95が世の中に出たおかげで、インターネットを使った野菜の販売が可能となりました。私もその恩恵を受けた一人です。今までなかった販売方法が浮上してきたわけですが、まだ誰もやっていない野菜の販売方法があるのではないかと今でも考えています。誰かが作ったレールに乗るのもありだと思います。その方が、失敗も少なくなりますし、時間の短縮にもなります。私の場合、安定よりも冒険を選ぶ性格のせいか、常に何かを考えていることが今につながっているのかもしれません。 

以上転載終了

 

◆まとめ

このように、彼の農に対するアプローチの仕方は、まずは、最終的に購入する人たちが何を期待して、野菜を購入しているのかを自ら徹底的に調査し、その期待に真っすぐ応える野菜づくりをしてきた点です。(※彼は、これを「最終的な出口を決める。」と位置付けています。)

更に、その野菜のお披露目(店頭に並んでいる時)の状態を最大限に保つため、熟慮した出荷の仕方やパッケージのシールのデザインを女性にし続けるなど、自身の商品を最高の状態で購入してもらうことにこだわり続けました。

そして、自らの世界とは異なる異業種との交流によって、社会全体の有り様をつかみながら、何ができるかを展開し、今では、その交流会の主催者となって、若手の農家にその活力を繫げています。

需要の外圧(欠乏)を的確に掴み、自ら生産した媒体を最高のものとして出荷し、客先に充足してもらう。そしてそれを信頼に繋げ、次のステップに挑戦していく。

農業を通してここまで徹底的に実現する彼の志は、社会の期待に応える活動の仕方=「新しい農のかたち」の一つの事例とは言えないでしょうか?彼のこれからの活動が楽しみです。では次回もお楽しみに

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2020年05月28日

農的社会8~農の可能性を”体感”させる場

日本農業の、強みと課題。(【農的社会7】、より)

これら実現のために、消費者=私たちの理解が欠かせない。

ただし理解と言っても、観念的なものでは意味がない。
本能・体感発で、本質を掴んでいきたい。

その意味で、「都市農業」にかかる期待は大きい。

 

【新型コロナ禍 農と食~家族で考える「国産」 “風”起こす体験農園】より引用

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2020年05月21日

農的社会7~改めて、日本農業の強みと課題を整理する

かつてないほど、国内農業に注目・期待が集まり始めた現在。

改めて日本農業の強みと課題を整理しておきたい。

 

以下、転載(「未来を耕す農的社会」2018著:蔦谷栄一)

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posted by noublog at : 2020年05月21日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List