2007年08月30日
腐ってしまう野菜ばかりになったのはなんで?(第2回)・・・窒素過多で何が起こる?
まるいちです。
前回の投稿「腐ってしまう野菜ばかりになったのはなんで?・・・野菜は本来「食べ物」であって「商品」として扱うと無理が出る!?」の続きです 。
まず「腐る」 と言う事の定義ですが、辞書の記述 では、
■ くさ・る 2 【腐る】 (動ラ五[四])
(1)食べ物が細菌の作用によって変質し、食べられなくなる。腐敗する。いたむ。
「肉が―・る」
(2)動植物の組織が細菌の作用で破壊され、悪臭を発したり、形が崩れたりする。また、うみただれることもいう。
「死体が―・る」「倒木が―・る」「指が―・る」
(3)物が変質してだめになる。木や金属などが、ぼろぼろになる。
「水が―・る」「釘が―・る」「土台が―・る」
・・・で、「野菜が腐る」と言う現象は上記の(1)(2)と一部(3)も含まれると思います。
一方、「枯れる」 と言う事は、
■か・れる 0 【枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 か・る 〔「涸(か)れる」と同源〕
(1)草木が水分を失って、生気がなくなる。
「植木が―・れる」「花が―・れる」
(2)(比喩的に用いて)本来の勢いがなくなる。朽ちる。
「やせても―・れても武士だ」
・・・で、「野菜が枯れる」と現象は(1)のように乾燥していく、と言う事だと思います。
私自身はまだ実験はやっていませんが、衝撃!本来野菜は、「腐る」のではなく「枯れる」!? と言う記事の実験結果やブログ「へなちょこ百姓日記」の記事「枯れる野菜、腐る野菜」 、それと日常的に栽培途中でも「窒素過多の作物は病害虫に犯されやすい」「もやしは冷蔵庫の中ですぐに腐る」と言う事実から「窒素過多が作物に与える影響」と言う観点から「腐ってしまう野菜が多いのはなんで?」を考えてみました。
まず、窒素は作物体内では、根の発育を助け、茎や葉っぱを伸長させ葉の緑色をよくする働きをします。窒素の施肥量を少なくしたり、土壌の有効態窒素が少ない圃場で作物を栽培すると、良品質の作物を多収することは一般的に難しくなってきます。しかし、逆に窒素を過剰に施用すると作物体は軟弱になり、病害虫の発生や徒長といった弊害が頻発する事も良く知られています。
作物は土壌中のアンモニアや硝酸(=窒素)を吸収し、アミノ酸をつくり、このアミノ酸からタンパク質を作ります。
【土壌中のアンモニア , 硝酸 → 根から吸収 → アミノ酸合成 → タンパク質合成】で、
水稲の栽培でよく注意されるのが窒素過多によるいもち病の発生や害虫の発生、倒伏です。
◆水稲の病気 いもち病◆ ◆水稲の害虫 ウンカ◆ ◆野菜の害虫 アブラムシ◆
この原因は、窒素過多になると菌や虫の好きな養分となる「アミノ酸」 や「アミノ酸アミド」 の含量が植物体内で高まる事にあって、これらを養分(エサ)にしている虫 がたかったり、菌 が繁殖して病気が激発したりします。それと、もうひとつの原因としては、窒素が多すぎる事でタンパク質を作るためにアミノ酸の合成が促され、そのエネルギー源として細胞壁を作るのに必要な糖類までが使われてしまい、結果として細胞壁が薄く なり、外部からの刺激に弱くなる・・・病原菌や害虫の侵入を防御する力 が弱く なってしまう為と考えられます。同じように物理的な力にも弱くなって倒伏しやすくなる・・・徒長と言う言葉でも表現しますが、これも異常に葉が大きく茎も柔らかくなる事を意味し、原因は同じです。ちなみに、植物は虫や動物のように甲殻や骨格を持っていないので、細胞壁の強度で自立しています。
この現象を簡単に言うと…
【細胞が弱くなり病害虫や外力に対する抵抗力が弱る。】 ということです!
ですから、第一の推論としては、
現代の野菜は基本的に窒素過剰であるため、細胞壁が弱くなっていて、保存するとまず、細胞壁が壊れて細胞液が流れ出し、これに腐敗菌が付きやすくなって腐る、或いは、細胞液が空気に触れる事によって酸化し変質する。これが、すぐ腐る野菜の正体ではないかと思います。
この辺りは、成分分析をすればすぐにわかると思います。
最初に紹介した ブログ「へなちょこ百姓日記」の記事「枯れる野菜、腐る野菜」の見解も同じようです。
それと、MT.Farm ~やまさんのお庭~ と言うブログに 「農法あれこれウォッチング」 と言うコーナーがあって、ここに「ナチュラルハーモニー」(無肥料栽培)に対する考察があるのでこれも参考 になると思います。
それで「枯れる」と言う現象に対して第一の推論から導き出される結論としては、
無肥料で栽培する事によって、野菜が窒素飢餓状態となり、細胞壁が硬くなって細胞液が蒸発するまで細胞膜が維持された結果、「枯れる」と言う状態を引きおこした、と考えるのが自然なような気がします。
野菜が腐るメカニズムについては窒素の過多だけが原因とするにはまだ早いと思うので、さらに追求したいと思います。
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posted by nara1958 at : 2007年08月30日 | コメント (8件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月27日
近代化で失ったものを伝える教育 ~農業は近代化に負けない
田植えのころ…男の人が型枠を回して型をつけたあと、早乙女たちは苗かごを腰につけ田植えする。一年のうちで最も忙しいときで、子供たちも手伝いにだされる。仕事の間には、ひと休みして世間話に話がはずむ。千畑町郷土資料館蔵
農業という営みの目的は、所得増大だったのだろうか。
NPO法人『農と自然の研究所』代表の宇根豊氏(「天地有情の農学」著)が1995年に平均年齢72歳の百姓にアンケート調査をしたことがあるそうです。
それを紹介します。
「あなたの百姓としての人生で、いつごろが一番楽しかったですか。その楽しかったことは何だったのですか」
40人ほどの回答で圧倒的に多かったのは、
「昭和30年代の前半が一番充実していた。そのわけは、家族全員で仕事ができたから」。
いまもっとも失われているものこそ、人間の幸せの源泉ではなかったのか。
~ 応援 宜しくお願いします。 ~
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posted by pochi at : 2007年08月27日 | コメント (3件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月24日
日本の森林は、危機に瀕しているか?
●「消失」と「劣化」という森林の危機
「消失」とは、開発などにより文字通り森林自体が消失すること。
「劣化」とは、人工林などの手入れを怠ったが故に、森が不健康な状態になるケース。密植で林冠が覆われて林床に陽が注さなければ、草木も健全に育たず、生物多様性は低く、雨などで侵食されれば山崩れや森林崩壊もある。
伐採跡地に再造林がなされない場合、それが大面積だったり人工林の歴史が長いと、種子の供給がなされないので、森林は再生され難い、という。
ところで、地球規模の森林危機は、「消失」だが、日本に限っては(見てくれの)森林資源のストックはあるので、「劣化」の危機が上位課題といえる。
画像の確認 [世界の森林面積]
木を切って森林ができた(1)
木を切って森林ができた(2)
植物国家という視点に基づく、農業・林業そして社会統合
で浮き彫りになるのは、「江戸時代の里山は、中長期的視点に基づく森林資源の保全・育成を蔑ろにしなかったことと、手入れが行き届いたので林業として成立し得たが、戦後の人工林は深山にまで及んだので、手入れが思うに任せず先行かなくなった。」ということどろう。
それは、終戦による急激な木材需要に任せて成長量を上回る伐採・収穫を行ったことによる。大面積の皆伐や単一樹種の広範囲植林が、動植物の生態系バランスを崩し、生物多様性や防災機能の低下をもたらしたことは、過ちと認めざるを得まい。
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posted by ayabin at : 2007年08月24日 | コメント (5件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月23日
稲作の起源と日本語の起源
稲作の起源についてご存知でしょうか?
日本の稲作は共通の照葉樹林帯を有する中国雲南省が起源であると
長らく考えられていましたが、近年、遺伝子解析により、
揚子江流域に黄河文明に勝るとも劣らない古代文明があったことが
明らかになり、また、その文明が稲作を伴っていた事が判明したことで
雲南省起源説は揺らいでいるらしいです。
ところで、日本の稲作はどこから伝わってきたのでしょうか
この問題を日本語の起源から考えた人がいました。
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posted by shushu at : 2007年08月23日 | コメント (9件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月21日
腐ってしまう野菜ばかりになったのはなんで?・・・野菜は本来「食べ物」であって「商品」として扱うと無理が出る!?
まるいちです。
衝撃!本来野菜は、「腐る」のではなく「枯れる」!? と言う記事が自然の摂理から環境を考える にあって、以前から気になっていたので「慣行栽培や有機栽培の野菜が腐って、無肥料栽培の野菜が枯れるのは、なんで?」を考えてみました 。
「無肥料栽培」についての詳しいサイトは「無肥料栽培」
「腐る野菜、枯れる野菜」については「プロも知らない 目からウロコの本物の野菜・調味料の見分け方」
をご覧下さい 。
実は、現在も「野菜がなぜ腐るのか?どのようなメカニズムなのか?」に関しては、良く解っていないようです 🙁 。
一例を挙げれば、私もタマネギを栽培していて収穫前に腐った、とか、収穫後にすぐに腐った、と言う経験があります 。この原因は一般的にリンの過剰だと言われていますが、リン酸過剰がどのようにタマネギの腐敗に影響しているのかついては、よく分かっていません。土壌のリン酸過剰によって鉄や亜鉛、マンガンなどの微量要素が土壌中でリン酸と結合→不可給態化する量が増えることが知られていて、その影響で葉中の微量要素含有量が低下(つまり、微量要素の欠乏)することで、腐敗につながっているのではないかと考えられているようです。
また、タマネギの腐敗そのものは、単にリン酸過剰によるものだけではありません。窒素の過剰(特に生育後半)、石灰(Ca)・苦土(Mg)の不足でも腐敗するし、病原菌による腐敗もいくつか種類があって、そのような要因が複合的に絡み合って、たまねぎの腐敗がおきると思われます 。
一般的な野菜に話を戻すと、日本の現代の農地はどこも窒素やリン酸過多である、と言われていますが 、様々な肥料成分が過多、或いは偏って農地に存在していて、野菜にとって必要な要素が不足、或いは、過多なまま収穫され、消費者の手元に渡って保存直後からその細胞が壊死していく 。その結果、余分な窒素成分等が溶出し細菌(腐敗菌)が取り付きやすいので腐敗しやすい ・・・と言う状況ではないかと思います。
また、最近の野菜や果実の殆どは、商品化に都合が良い(=味や形が良い等)ように品種改良が行われている(人為的に改良された) ものが多いので、非常に弱い。抵抗力より、収穫優先・柔らかく・無毒化(えぐさ・苦味の排除)された植物が多く、人為的保護が無いと絶滅してしまう、元々自然界に存在する資格のない植物と言っても良いようなものが大半で健全な野生の植物に比べると非常にひ弱です 。
つまり、擬人的な表現をすれば非常に軟弱な子供が運動もせず、カロリーの高い食事ばかりして肥満体になったり、或いは栄養失調のような食生活を送ってやせ細ったまま老化した状態、だから、すぐに死んでしまう(腐ってしまう=寿命をまっとうできない)と言う感じではないしょうか?
野菜が腐るメカニズムについてはまだ、追求が必要ですが、肥料成分が過多になったり偏在したり、或いは品種改良が行われた背景は、農作物を全て「商品化する必要」があったためだと思います 😥 。
味や形、色等を消費者の嗜好や流通、販売の都合に合わせて品種を改良し、肥料を多く入れる・・・野菜が単なる「商品」として扱われる事で不健全な「食べ物」が流通している結果「腐ってしまう野菜ばかりになった」と言う事だと思います。
冒頭に紹介した「無肥料栽培」のサイトに”「食」とは人を良くする” 🙂 事だと言うコメントがありますが”人を良くする品”=「食品」を「市場」の中の「商品」とし扱う事での弊害が余りに大きすぎると言う事だと思います 。
「無肥料栽培」と言う栽培方法は、近代農業が陥いっている「肥料の問題」を題材として根本的な「市場の問題」に対する問題提起として捉えると良く解るように思います。
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posted by nara1958 at : 2007年08月21日 | コメント (5件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月18日
最高気温35℃ 猛暑日に稲刈りスタート!?
ここ数日、テレビのニュースでは、気温が40℃
を超えたり、観測記録で過去最高を更新
したりと、やたらと暑い盆明けですが、こんな中、いよいよ、今年の稲刈りがスタートしました。
しかし、ここ数年、毎度のことですが、「なんでこんな暑い時期に稲刈りせにゃならんのか?」
とつぶやきながらの作業です。
涼しい秋風が吹き渡る中、額ににじむ汗も心地良いなんていう稲刈り風景は、当地(伊勢地方)では、遠い昔のこととなってしまいました。
さまざまの理由、要因で、当地では、この時期の稲刈りが主流になりましたが、稲の特性からすると、決して好ましいことではありません。
それに加えて、作業する人間にとっても、最も負荷のかかる時期でもあります。
今時の稲刈りですからコンバイン(写真参照)という大型機械を使いますが、この機械のオペレータをこの暑い時期に1日やると、手作業よりも疲労します。(もちろん、手作業よりも数倍の仕事量はこなせますが。)機械作業だから楽ということは1つもありません。
体の弱い人や体調のすぐれないときにやると、晩御飯が満足にのどを通らないこともあります。
何せ、運転席(メーカーの説明書によるとコックピット)は、エンジン(熱源)の上にあるので、下から炙られているようなもの、そして、上からは、この時期の灼熱の太陽、加えて、午前中はほとんど無風。体感的には、高温サウナ
に近い。かと言って、早朝の涼しい時間帯には、稲に露が付いていてできないので、暑い時間帯にやらざるを得ません。
加えて、作業中は、運転席でほとんど立ちっ放しで、頻繁に前後進の切り替えやターンをするので、その度に体が振り回されないように、力を入れています。心拍数はF1ドライバー並み
に(ちょっとオーバーかな?)上がります。ダイエットには、良いかも知れません!
一方では、繊細さも要求される作業なので、案外、女性向きかも知れません。
地域で、一番早く稲刈りを始めて、一番遅い時期までやっている当農園の稲刈りは、これから先が長いですが、稲にも、人間にも無理を強いるこの時期の稲刈りに疑問を感じながら、燃料費の値上がりも気にしながら、今年も無事に(?)スタートです。
最後まで、読んでくれてありがとう。
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posted by naganobu at : 2007年08月18日 | コメント (4件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月16日
江戸時代を取り巻く外圧状況
雨 が降らなかったり 日照 時間が問題になったり・・
今も昔も、農 はやはり自然との共存、闘いが大前提としてあるのだなとみんなの記事 を読んでいて感じさせられます
今回は、びんさんの記事 にも登場していた、最近るいネット でも話題で、ずっと気になっている江戸時代 の話について書きたいと思います。
105056 なぜ、江戸時代の日本は滅亡しなかったのか?
154765 3R循環型社会は、江戸時代の循環型社会ではない
158333≪取っけえべえ≫と江戸時代の子供達は生産者同士の関係だった
こんなサイトをみつけました。リンク
1720年~1850年ころは、どうして人口がふえなかったのでしょうか
あなたはどう思いますか。
ア そのころは、子どもがあまり生まれなかった。
イ 病気 で人がどんどん死んでいった。
ウ 戦争 や地震・火山の爆発 などの災害で死ぬ人が多かった。
エ ときどき作物 の収穫がうんとへって、たくさんの人が餓死した。
あなたはどう思いますか。みんなの考えを出し合ってみましょう。
なぜ江戸時代に人口がふえなかったか
1850年は、まだ江戸時代(1603~1868年)です。
その江戸時代には、長いあいだ人口が3000万人という時期がつづいたのですが、どうして、120年もの間人口がふえなかったのでしょうか。
まず、江戸時代には、子ども があまり生まれなかったのか、というと、そんなことはありません。
そのころは、8人兄弟・10人兄弟ということもめずらしくありませんでした。いまよりもずっとたくさんの子どもがうまれているのです。だから、「理由ア」は、正しいとは言えません
それなら、この時代には、戦争や地震や火山などの災害 が多くて、それでたくさんの人が死んでしまったのでしょうか。そんなことはありません。戦争 について言えば、この時代にはまったく戦争がありませんでした。地震や火山の爆発 はありましたが、ほかの時代よりずっと多かったとは言えません。ですから、「理由ウ」も正しいとは言えません。
実は、この時代には、たくさんの子どもが生まれても病気 で死ぬことが多く、あまり育ちませんでした。また、せっかく子どもが育っても、たがやす田畑がなかったり、その仕事がなかったら生きていかれません。
一時は乏しい収入をみんなでわけあって、なんとかくらすことができても、天候 など関係で作物 の出来の悪い年がつづいたりすると、たいへんです。食べ物 がなくなり、栄養不良で病気 にかかりやすくなったり、文字通り餓死することにもなります。じっさい、江戸時代には35回もの飢饉があって、1年のうちに何十万人もの人々が餓死することがありました。
たとえば、1783年~1787年には冷害が つづいて、とくに東北地方はひどい飢饉になり、津軽藩(今の青森県の約半分)だけでも、20万人もの人が飢え死にし、村中の人が死んでしまったところもあったそうです。実は、そんな心配もあって、子どもが生まれても、すぐに殺してしまったり、すてごすることもたくさんありました。
結局、1720~1850年のころの日本では、農地の面積や農業技術や社会のしくみの上からいって、3000万人くらいの人口しか生きていかれなかったというわけです。
応援よろしくお願いします
posted by staff at : 2007年08月16日 | コメント (6件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月16日
リン(P)ってなに?「貴重な資源・リンの循環から見えてくるもの」
まるいちです。 😀
今年のメロン栽培では、土壌のリン酸が過剰で苦土欠が起こって、さあ、たいへん! 😥 みたいな事がありました。結果的には被害に結びつくような事は無かったのですが、一部の株の5~6節目の葉の色が抜け、このままでは、光合成ができないじゃないか! 🙁 ・・・どうするっ て事で苦土を葉面散布したり 、潅水をまめにやり 吸肥させることでなんとか回復しました 😀 😀 ・・・一安心です 。
しかし、これを機会に植物の3大肥料要素である「リン(P)」って何?を考えてみたいと思います。
リビングサイエンスアーカイブス”「貴重な資源・リンの循環から見えてくるもの」から抜粋、引用します。
●リンの科学的特性
リン(P)は元素記号でいうと15番目の元素。周期律表の位置で言うと第3周期の第Ⅴ族。窒素元素と同じ族に属し、反応性に富む固体の非金属元素。元素のうち生物活動に必須な材料となる物質のことは「親生物元素」と呼ばれているがリンもその一つ。海水中の元素としては多いほうから数えて19 番目で、人体中では6 番目に多い元素。体重70kg の人では700~ 780g 含まれている。1669 年にドイツの錬金術師ブラントが尿から始めて分離した。
常温・常圧下ではほとんど気体化合物の形をとらず、相対密度(比重)は2.70 で重いという性質が物質循環としてみたときにとても意味を持つ。 リンは天然では単体の形では存在しない。リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなどのように他の物質と化合した形で存在している。また人工的加工物としては化学肥料、マッチ、有機リン化合物(パラチオン、サリン)無機リン化合物、ヒドロキシアパタイト、セラミックや人工骨、ガラス材料など肥料から工業、医療の分野まで幅広い分野に使われている。最近歯の再石灰化という機能を強調した歯磨き粉やチューイングガムが販売されている、そこに含まれているヒドロキシアパタイトもリン酸、カルシウム、水酸基の三種類のイオンから作られた結晶である。
●リンの生体内における役割
DNA(デオキシリボ核酸)は、私たち人間も含め生物にとって根幹になるもので、なぜなら体の構築や生命活動に必要なタンパク質を作るための設計図に相当する。DNAの構造は二重らせん構造といわれているが、その基本単位はヌクレオチドと呼ばれている。このヌクレオチドは糖とリンと塩基(4種類)からできていて、それが規則正しくつながっていくことで二重らせん構造ができている。 また外部から取り入れた栄養を、体内で使えるエネルギーに変換して保存したり、必要な時に使えるようにするためにはATP(アデノシン三リン酸)が必要。このATPは生体の「エネルギー通貨」とも呼ばれているが、この名前にもリン酸という言葉があるとおり、リンが含まれている。さらに歯や骨にも先に例を挙げたヒドロキシアパタイトの形でリンが含まれている。つまりリンがなくては生命がなりたたない。
●リンの大循環の不思議
基本的にリンは比重が重いので、重力にしたがって地球上に分布している。つまり低いところにたまりやすいということで、土中であれば地下深くに、海であっても深海の方にたまりやすくなる。だから、自然に任せていれば、リンは山から川などを経て海の底深くに行くということで一方的な動きしかない。 しかし長い地質学的な時間で見ればリンは大きな循環構造の中に入っている。海底の土中にあるリンが、海洋の中の湧昇流(深層の水が表層域へ動く垂直方向の流れ)に乗って表層域に移動したり、また海底火山の爆発によって突発的に海中、表層域に運ばれる。その表層域ではプランクトンが繁殖し、それを小魚が食べる。その小魚を鳥類が食べる。この過程で生物濃縮され、鳥の糞には高い濃度リンが含まれることになる。離島のサンゴ礁に海鳥の死骸や糞、魚や卵の殻などが数千年から数万年という長期間にわたって堆積して化石化したものを「グアノ」と呼ぶが、そのグアノを形成するためにはウミウなどの海鳥が、魚を食べて糞をするという重要な役割を担っていたのです。グアノはリンの含有率が高く、人工的に合成されるようになるまでは主要なリン資源でした。
ですから鳥類が海から陸にきて糞をしたり、同じ陸地でも、平野部から山間地や森林の間を移動し糞をするということは、低い方へ低い方へと一方的になりがちなリンの動きに対して、重力に逆らって空を経てリンをより高い場所へ運び上げるという循環のルートを形成しているのです。
魚類もリンの循環にとって重要な役割を果たしています。人間を含めた動物に食べられることによって、リンを地上に運びます。鮭などのように一生の間に河川と海の両方で活動する魚は、海洋で蓄えたリンを産卵のために川を遡上することで内陸深くまで運び上げ、熊をはじめとする大小の動物によって食べられ、糞や死体となって土にもどります。つまりそうした魚類も鳥類と同様、重力に逆らってリンをより高い場所へ運び上げるという循環のルートを形成しているのです。
また人類も漁業によって年間約1億トンもの水生生物を海水・陸水から地上に水揚げし食料や肥料として利用しています。これも重力に逆らった動きです。
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2007年08月15日
自然体験学習教室「夏合宿」~社会と繋がる力~
もうすでに彼らにはいつでも社会と繋がる力がある。
これ、子供たちと接していても、常に感じることです。
こっちが“面倒見てあげないと。。。”という意識でいると、ことごとく裏切られる。
「なんで、こうするの?」「これは、どうしたらいいの?」
彼らの発信で、日々、オトナ達がどれだけ思い込みでやり過ごしてきたかに気付かされます。無意識のうちに周囲の真似をする子供たち。発想も柔軟で、記憶力もオトナ達より断然いい。
だけど、今は家庭や学校に囲い込まれて、社会との接点が殆ど無いといってもいい。彼らが求めているものはそこから抜け出し、社会と繋がりたいということ。
この夏合宿では、常に「お客さん」が自分たちの前にいました。作った野菜も収穫も選別も販売準備も、その野菜を買いに来てくれるお客さんのため。この真っ当な外圧を受けて一つになっていく子供たちの成長ぶりをお届けします。
その前にポチッ と応援よろしくお願いします。
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posted by takuya at : 2007年08月15日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2007年08月14日
アイガモ農法やってます
梅雨が明けて、急に暑くなってきました!皆さん、体調は大丈夫ですか?私は、常に汗だく 関谷です。
類農園では、アイガモ農法をやっています。お米は無農薬で作れて高く売れるし、アイガモ農法やっているって言うと、多くの人は、安心・安全を考えている生産者としてプラスに捉えてくれる人が多いです。アイガモ農法の認知度は思ったよりも高いようで、宣伝効果も持ち合わせています。しかし、この農法をやっていて思うところは、世話は大変だし、お米は高く売れても、役割を終えたカモの処理や、手間代を考えると、採算的にはそれほどオイシイものでもないような気がして、ドンドン増やしていこう!というコトにはなかなかなりません
アイガモ農法はこれからの可能性ある農法になりうるのか?⇒これからの可能性ある農法のカタチを模索してみたいと思うところです。
アイガモ農法・・・カモを田んぼに放し、草を食べてくれる。というあたりはご存知の方はいると思います。実際にやっている側から見える実態を紹介したいと思います。
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posted by keitaro at : 2007年08月14日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList