先人に想いを馳せて食生活を見つめ直す |
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2007年08月14日
アイガモ農法やってます
梅雨が明けて、急に暑くなってきました!皆さん、体調は大丈夫ですか?私は、常に汗だく 関谷です。
類農園では、アイガモ農法をやっています。お米は無農薬で作れて高く売れるし、アイガモ農法やっているって言うと、多くの人は、安心・安全を考えている生産者としてプラスに捉えてくれる人が多いです。アイガモ農法の認知度は思ったよりも高いようで、宣伝効果も持ち合わせています。しかし、この農法をやっていて思うところは、世話は大変だし、お米は高く売れても、役割を終えたカモの処理や、手間代を考えると、採算的にはそれほどオイシイものでもないような気がして、ドンドン増やしていこう!というコトにはなかなかなりません
アイガモ農法はこれからの可能性ある農法になりうるのか?⇒これからの可能性ある農法のカタチを模索してみたいと思うところです。
アイガモ農法・・・カモを田んぼに放し、草を食べてくれる。というあたりはご存知の方はいると思います。実際にやっている側から見える実態を紹介したいと思います。
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アイガモ農法は水田に放したアイガモが雑草や虫を食べる事で雑草、虫害の防除になり、その糞が肥料になります。また、アイガモが泳ぎ回り土を攪拌する事で不足しがちな水中の稲の根への酸素供給を助ける事によって、根張りが良くなり、病害への抵抗性が強まります。その結果、除草剤や病害虫防除の薬剤散布が不要になったり低減する事が可能になり、アイガモ(農法)米=無農薬=有機農産物になります。
動物の生態をうまく組み込み、作物(+人間に)にプラスに作用する形になっているのはスゴいと思います。現在の農業は化石燃料のエネルギーにどっぷり依存しているわけで、土台が非常にヤワいといえます。化石燃料エネルギーからの脱却という意味でも、動物の力を組み込んでいくことに、評価できるポイントがあると思います。
次に、販売面ではどうでしょう?
類農園のアイガモ農米を買ってくれている人たちの特徴を上げてみます。
共通して言えるのは、安心・安全志向が強く、値段は二の次!と考えていることです。(設定価格は、スーパーに置いてあるコシヒカリの値段の約2倍!)中には、アトピーのために、無農薬を食べているという方もいらっしゃいます。また、自分の家の庭で家庭菜園をやっていて、無農薬で作った野菜を食べているも多いです。さらには、玄米食の方が多いのも特徴です。
安心・安全に関心が高いのは事実のようですが、スーパーはなんとなく信用できないから、とか、玄米は無農薬の方がいいって聞いたから、とか、無農薬で購入する動機が不鮮明というか、マスコミ発の断片的な情報を寄せ集めて、感覚的な判断に留まっているように感じます。逆を言えば、根拠のある事実の提示があれば、コロコロと判断が変わるように思います。(お昼の健康番組で消費者の動向がコロコロ変わるのと同じ)
なんか微妙な感じがしてしまいます。今ある「安心・安全」が表層的なもので浅いものに感じてしまいます。元にもどって、無農薬であることも、お客さんの本当の期待、安心・安全に応え切れていないんじゃないかって思うところがあります。
ただし、米の価格がドンドン下がっていく中、アイガモ米が高価値と人々に認められ、量は少ないが高価に取引されているのも事実です。
思いつくままに書きましたが、採算性について、もうちょっと考えてみようと思います。
投稿者 keitaro : 2007年08月14日 TweetList
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