2018年08月17日
農業分野への外国人「派遣」労働
農業界の人材不足を、「外国人労働者」、しかも「派遣」で解決する。
派遣会社以外の誰が、得するんでしょうか?
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2018年08月15日
アクアポニックス ~廃墟ビルで魚と野菜を同時に育てる、オランダで見た農業のカタチ
■前回は、アクアポニックスの歴史について紹介しました。今回は、このシステムを使って事業化しているオランダ事例を紹介したいと思います。
転載開始
今回はそのプロジェクトを推進しているヨーロッパ最大級の都市型農業施設「Urban Farmers」を取材してきました。
アムステルダムから車で1時間ほど行った郊外の都市、ハーグにある「Urban Farmers」。もともと使われていなかった廃墟ビルを市から供給してもらい、屋上のグリーンハウスで野菜を、ビルの一室では魚を育てています。ビル内のショップではとれたての野菜や魚が販売されており、カフェではそれらを味わえるメニューが展開されています。さらにファームを見学する体験ツアー、音楽祭、子供のワークショップ、ヨガなどのイベントも行っており、まるでテーマパークのよう。地域の住民がワイワイと集まりながら、気軽にアーバンアグリカルチャーを体感することができます。
ただ食料問題に取り組んだり、最新のテクノロジーを駆使して野菜や魚を育てるだけではなく、地域の人々とコミュニティを醸成しながら社会課題を解決していくのが、この「Urban Farmers」の魅力です。■部屋の中に突如現れる巨大な水槽ビル内の大きな部屋の中には巨大な水槽があり、中にはたくさんの魚が泳いでいます。ティラピアという種類で(日本ではイズミダイ)、臭みもなく非常に美味しい白身魚で、オランダではよく食されているポピュラーな魚の一種です。成長を促すホルモン剤などは与えず、植物由来の餌を使用し、安全で健康に発育するように配慮しています。
水槽の奥には黒いプラスチック材を詰め込んだ水槽があり、そこで魚の排出物に含まれるアンモニアを微生物が分解し、植物の養分となる水を作り出します。植物の養分となる硝酸塩を含んだこの水は屋上のグリーンハウスに送り込まれ、そこで野菜の成長を促すために使用されるのです。
ビルの屋上にあがると、そこには大きな水耕栽培のグリーンハウスがあります。レタス、きゅうり、トマト、なすなど20種類近くの野菜が育てられ、とてもビルの屋上とは思えない風景が広がっています。水耕栽培は草むしりや水やりなどの必要がなく、虫もつきにくいということで、環境負荷が非常に低いことが特徴です。
植物が栄養を取り込み綺麗に浄化された水は、ビル内の魚が泳ぐ水槽に戻され、再利用されます。このように魚養殖と水耕栽培を融合させた循環型の農業を「アクアポニックス」といい、地球にもっとも優しいシステムとして世界的に注目を浴びています。水は循環させているので換える必要がありませんし、魚のフンを栄養分として使うので肥料も必要ありません。また農薬を使っていないので(魚が死んでしまうので当然といえば当然)、完全なオーガニックを実現。都市部のビルで生産が可能なので、フード・マイレージもかなり抑えることができます。
■とれたての野菜を洒落た併設カフェで
グリーンハウスに併設された開放的なカフェスペースでは、とれたての野菜やそれらを使った料理、コーヒーやビールなども提供されていて、ゆっくりくつろぎながら新鮮な食材を楽しむことができます。実際に野菜を注文しましたが、どれも新鮮そのもので本当に美味しい! ビルを巡り生産過程を見てきたばかりなので「安心、安全」という精神的な満足度も高まります。
今後はビル内に本格的なレストランやホテルを作る計画もあるなど、よりエンターテイメント性の高い施設に成長させていくそうです。ショップではオリジナルのトートバッグやエプロンなどのグッズも販売されているのですが、どれもお洒落。ロゴやパンフレット、空間デザインなど、すべてのクリエイティブレベルが高いのも「Urban Farmers」の特筆すべきところです。
まるでテーマパークに来たかのような楽しい時間を過ごしながら、最新の農業や食について学ぶこと(子供の食育にも最適)ができる。そして適正なプライスで安心・安全な食材を手に入れ、地産地消も実現し、地球にやさしい暮らしができる。本当に良いことづくしのプロジェクトです。もちろん海や川で獲れた魚、大地で育った野菜を食したい……という気持ちもあるかと思います。ただ、都市部では農地を確保するのが難しく、魚も野菜も地産地消されない限り、輸送によって環境に負荷がかかります。さらに大地で育った野菜であっても、農薬や化学肥料を大量に使っている場合もあり、何が人々や環境に優しくて、何が優しくないのかという判断は、一側面だけでは判断できません。Urban Farmersのようなアーバンアグリカルチャーのプロジェクトを通して、自分たちが食しているものがどのように作られ、運ばれ、販売されているのかを知り、少しでも環境負荷の少ない選択をする人が増えれば、サステナブルな社会の実現にほんの少し近づけるのではないでしょうか。
☆さて、話しは前後しますが
フード・マイレージという言葉を聞いたことはありますか? フード・マイレージとは「食料の(food) 輸送距離(mileage)」という意味で、食料の生産地から食卓までどれだけ距離が離れているかというのを測る指標です。当然、輸送距離が長ければエネルギーを消費し、環境への負荷が大きくなります。ちなみに日本の総量は9002億で、アメリカの2958億やフランスの1044億と比べて、群を抜いて大きいのだとか……。日本でも「地産地消を意識しよう」「食料自給率を上げよう」などと言われて久しいですが、マクロの視点で見るとまだまだ輸入が多く、とんでもないエネルギーを消費している事実は当面変わりそうもありません。なんとか地産地消を進め、食料自給率を上げ、地球にやさしい国に転換していきたいところです。
以上転載終了
■最後に
前回、今回と水を循環させて、無駄をなくすと言う事でアクアポニックを紹介しましたが、将来、日本では人口が減少していく中にあって、特に、都会ではビル本来の利用ができずに、ゴーストタウン化していくとう懸案も現実味を増してきました。
農業用地のない大都会で野菜や魚を育て、地域の人たちに供給しようという“アーバンアグリカルチャー”の試み。
今回紹介したオランダの廃墟ビルで野菜と魚をオーガニックで育てる「アクアポニックス」というプロジェクトは、空きビルの再利用することによって、地産地消型の農業、食料自給率の上昇、輸送距離▼によるのエネルギー消費の低減といったこれまでの問題を逆転できそうな可能性を秘めています。
この、新しい農のかたちが、将来、人々の意識や生産活動の形を根本的なところから変えていく力があるかもしれません。それでは、次回もお楽しみに・・・
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2018年08月02日
アクアポニックス 循環型農法の軌跡を1000年前から振り返る
前回、「新しい農のかたち」 ということで、アーバンファーマーズクラブ を紹介しました。
彼らの活動は、屋上に、野菜をつくるというところから始まりました。
さて、屋上緑化や、屋上庭園を設置する場合、軽量人工土壌という特殊な土壌がよく使われます。
何故か?
重さが土の約半分のため、建築物に対する荷重負担を低減できることが大きな理由です。また、自然の土と比べ汚れにくく、工期的に雨に影響されず施工できることも理由のひとつです。
この軽量土壌は、通常の土より厚さが薄くても植物は育ちます。また空隙率が高いため、乾きやすい性質があります。一方で、植物の根腐れを起こさせないために、この土壌下部のプラスチックのパレットには、水が落ちる穴をいくつも開けておく必要があります。
なので、植物の成長に欠かせない「水」(※普通は、水道水)が、大量に必要になります。そして、システム上、水の供給量は、植物の成長に必要とされる量より、過剰気味になるのが一般的です。
要は、屋上に緑化を構築することは、大きなプランターの中に植物を成長させることと同じで、プランターの底から溢れるように、植物に水やりを行うことからも想像がつくと思います。(※溢れた水は、下水道に排水されます。もったいない・・・・)
☆さて、この大量の水を、ただ、排水させるのではなく、循環させて利用することはできないものだろうか?
そんな中、農業用地のない大都会で野菜や魚を育て、地域の人たちに供給しようという“アーバンアグリカルチャー”の試みが、世界で注目を集めています。
「コミュニティ・ファーム」や日本でも増えている「貸し農園」などが一般的ですが、オランダでは廃墟ビルで野菜と魚をオーガニックで育てる「アクアポニックス」というユニークなプロジェクトが行われています。
さて、このプロジェクトを紹介する前に、この施設のルーツとなった、アクアポニックスというシステムを今回は取り上げたいと思います。
野菜や魚を育てながら、水を循環して利用するという画期的なシステム・・・・・
~最も地球にやさしい農業~
アクアポニックスは、水産養殖(魚の養殖)と水耕栽培(土を使わずに水で栽培する農業)を掛け合わせた、新しい農業。魚と植物を1つのシステムで一緒に育てます。魚の排出物を微生物が分解し、植物がそれを栄養として吸収、浄化された水が再び魚の水槽へと戻る、地球にやさしい循環型農業です。
~アクアポニックスの歴史(古代〜現代)ーー循環型農法の軌跡を1000年前から振り返る~
魚と野菜の生産を組み合わせ、ひとつの統合システムにするというアイデアは、実は新しいものではありません。統合された水産養殖の先例としては、メキシコの「チナンパ」と呼ばれる農法や、アジアの一部に広がる水田システムが含まれ、古代から存在していました。
しかし、私たちはどのようにこれらの古代技術を知り、現代の(庭にも置けるサイズの)バックヤードアクアポニックスまでたどり着いたのでしょうか?
◆ルーツは1000年前
「アクアポニックス」という言葉は1970年代に誕生しましたが、そのルーツは古代にまでさかのぼります。ただ、最初の発生時期については未だ議論が続いていて、はっきりはしていません。
最も古い事例のひとつは、低地に住んでいたマヤ族、それに続いてアステカ族が行っていた、河の表面につくった”いかだ”上で植物を育てる農法です。今から1000年ほど前の、西暦1000年頃だと言われています。
メキシコ原住民族のアステカ族が、「チナンパ」と呼ばれる”浮き島”上で植物を育てる技術を生み出し、これが農業用途のアクアポニックスとしては最初の形であると言われています。
チナンパは、運河と人工的に作られた浮き島との繋がりで形成され、浮き島の栄養豊富な泥と運河からの水をつかって作物が栽培されていました。
初期のチナンパでは、植物の栽培場所は、浅い湖に浮かんだ固定(ときには移動も可能)の島。運河や周辺の都市から栄養豊富な水が流れこみ、それを灌漑に利用していました。
~水田栽培 – 古くからあった”循環”
もうひとつの古い事例が見つかるのは、中国南部、タイ、そしてインドネシア。ここでは、魚を用いた水田栽培が行われていました。この農法は、多くの極東地域の国々でも存在し、東洋ドジョウ、タウナギ、コイ、フナ、そしてタニシなどが水田で育てられていました。古代の中国では、畜産・水産・農産が統合されており、そこでは、アヒル、魚類、植物が共生関係の中で一緒に育っていました。アヒルは、かごの中に収容された状態で魚の池の上に配置され、その老廃物は魚のエサに。さらに低い位置の池では、魚の池からあふれた老廃物を食べて育っているナマズが泳いでいました。そしてシステムの最下部では、ナマズの池からあふれた水が、米と作物の灌漑に使われていたのです。
◆現代のアクアポニックスの発展
「アクアポニックス」という用語は、「ニュー・アルケミー・インスティテュート」と、ノースカロライナ州立大学のマーク・マクマートリー博士の様々な研究に起因します。
ジョンとナンシー・トッド、ウィリアム・マクラーニーは、1969年に「ニュー・アルケミー・インスティテュート」を設立。彼らの努力の集大成は、バイオシェルター「Ark」(箱舟)のプロトタイプ建設でした。
「Ark」(箱舟)は、総体的に技術を適用したソーラー発電式の自給自足バイオシェルターで、4家族が1年間に必要とする魚、野菜、そして住まいを提供できるものとしてデザインされました。
これと同じ頃の1970年代には、養殖システム内で植物を自然のフィルター(ろ過機能)として活用する研究が始まり、そのなかでも特に注目されたのが、バージン諸島大学のジェームズ・ラコシー博士によるもの。
1997年にラコシー博士とその同僚は、水耕栽培で一般的に使われる「Deep Water Culture」と呼ばれる方法(水に浮く板に穴を開け、植物はその穴から水中に根を生やす)を、大規模なアクアポニックスシステムに用いました。
一方で1980年代には、マーク・マクマートリー博士とダグ・サンダース教授が、世界で最初の閉鎖型(循環型)アクアポニックスシステムの開発に成功します。
このシステムでは、魚の水槽から流れ出た水が、砂が敷き詰められた育成タンクに植えられたトマトやキュウリの肥料となり、タンク自体もフィルターとして機能。タンクからあふれ出て濾過された水が魚の水槽に戻り、再循環が実現されていました。
マクマートリー博士の研究によって、アクアポニックスの背景にある多くの科学が実証されたのです。それは、しっかりと機能したのですから。
◆商業用システムの登場
世界で最初の大規模商業アクアポニックスの施設は、マサチューセッツ州アマーストにあるバイオシェルター。完成したのは1980年半ばで、今も現役で動いています。
その後の1990年代初頭に、ミズーリ州の農家、トムとポーラ・スペラネオが「Bioponics」という概念を提唱。彼らは、2200リットルの水槽にティラピア(ズスキの一種、和名は”いずみ鯛”)を泳がせ、そこから流れ出る栄養豊富な水を利用して、砂利を敷き詰めた循環型の育成タンクで、ハーブや野菜を育てていました。
砂利の育成タンクは、水耕栽培の農家の間では何十年も使われていたものでしたが、それをアクアポニックスにうまく適用したのは、スペラネオ達が初めてでした。彼らのシステムは実用的かつ生産的だったので、様々な地域で広く再現されていきました。
カナダにおいても、1990年代にアクアポニックスシステムの設置が増加。商業システムとして圧倒的に多かったのは、より価値の高いマス(鱒)やレタスなどの作物を生産するものでした。
◆続き
このように、アクアポニックスは、都市農業に欠かせないシステムになる可能性があります。
昨今の日本を襲う猛暑による水不足による野菜の不安定な供給状況も、このシステムを採用することで、いくらか改善されるかも知れません。
さて、次回は、最近のアクアポニックスのシステムを採用した事例を紹介します。お楽しみに・・・
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2018年07月24日
都会における人と植物の共存
東京では、一定規模の建築を新築する場合は、建物の屋上に緑地の確保を義務づけられています。これは、ヒートアイランド緩和のために、東京都が定めた条例です。要は植物の葉っぱからの水分の蒸発散機能を生かして気温を下げようという発想です。
ところが、条例にもかかわらず、手続きをしなかったり、緑化がスペース的に確保できないという理由から、屋上に緑地を確保するという東京都の計画の目論見が実現できない状態が、十数年続いています。
何故か? 理由は植物の維持管理です。植物は植えた後、水やり、施肥、草取り、剪定等という管理が発生します。樹木を健全に育てるためには、人力でこの管理を行う事が必要で、規模が大きくなるとかなりの費用がかかります。事業者は、このお金を生まない維持管理費を何故支払い続けなければならないのか?という疑問から、計画しないで済むならしないという意識になっていることが基本的な理由です。
そういう意味では、これから紹介する記事は、逆の発想から生まれた活動と言えるでしょう。「都会における人と植物の共存」:農という形を通じて、本来、人の五感が喚起できる空間を自ら作り出すという発想です。
マイナビ農業からの紹介記事です。(2018年4月3日)
■都会の農業を活性化。アーバンファーマーズクラブが結成
「渋谷の農家」の小倉崇さんを代表として、東京で「アーバンファーマンズクラブ」が結成されました。都市での農業の活性化を目的として設立された団体です。今までも渋谷の人々を巻き込んできた小倉さんですが、今回も東京で暮らす人々とともに農業を行うことが目的です。都会に住みながら少しでも農業に触れたいという人、農業を通じて人と関わりたいという人にとって絶好のチャンスとなるかもしれないアーバンファーマーズクラブについて、紹介します。
■アーバンファーマーズクラブとは
「東京都渋谷区、ライブハウスの屋上生まれ」の野菜があったら、食べてみたいと思いませんか?編集者である小倉崇(おぐら・たかし)さんは、出版や広告の仕事をしながら農業への情熱を持ち、2015年に渋谷のライブハウスの屋上に農園をオープン。ラブホテル街のど真ん中にあるライブハウスで野菜の栽培を始め、その姿は「こんな都会でも農業ができるのだ」と新たな可能性を感じさせてくれました。
ライブハウスの仕様が変わったことで農園は閉鎖してしまいましたが、小倉さんを中心とした新たな団体が設立されることが、2月に行われたトークイベントのなかで発表されました。
その名も「アーバンファーマーズクラブ」(Urban Farmers Club)。「渋谷の農家」である小倉さんを代表として、都会での農業を活性化させる団体です。
「自分で食べる野菜は自分で育てる」というコンセプトのもと、渋谷エリアを中心に「アーバンファーミング」を推し進めます。例えば、東急プラザ表参道原宿の屋上や恵比寿ガーデンプレイスの一角で地域の人々と一緒に農業をしたり、種の配布をすることでベランダなどでの家庭菜園を増やしたりと、広大な農地があるわけではない東京ならではの農業を模索します。現在は畑の準備を進め、今後イベントを開催したりと活動を広げていきます。
■アーバンファーミングを活性化させる目的
アーバンファーマーズクラブのこれからの活動には、4つの目的があります。
(1)農業を通じて地域活性化する
アーバンファーマーズクラブは、地域の人々を巻き込んで活動していきます。地域に暮らす人々とひとつの畑で食べ物を育てるという行為そのものも地域の人同士の交流を促しますが、その後の効果にも注目します。野菜を育て収穫したあと、採れた野菜を近隣の人にお裾分けしたり、自分の作った野菜で料理を振る舞ったりと、農業をきっかけにコミュニティを広げます。
(2)野菜を自分で育てて食育につなげる
都会で育つ子どもは、もしかしたら野菜がどのように育つか見たことのないまま、知らないまま野菜を口にしているかもしれません。自分が口にするものがどうやって生まれてきたのかを知るには、自分で作ってみるのが一番。アーバンファーマーズクラブでは、農業を通して野菜をもっと身近に感じる食育が出来たらよいと、子ども向けのプロジェクトも考えています。
(3)農園を増やして環境対策に貢献する
アーバンファーマーズクラブの舞台は渋谷エリアです。例えば渋谷駅周辺は谷底になる地形になっており熱気がたまりやすく、ヒートアイランド現象が起きています。これを改善させるには、緑を増やすことが効果的です。渋谷の屋上やベランダで農園を作ることで、環境に良い影響を与えることが望まれます。
(4)食料自給を考える
小倉さんは東日本大震災のとき、食料をどうするのかということを改めて考えさせられたそうです。震災が起きライフラインが遮断されれば、他地域からの食料の調達はすぐには望めないまま、食料の買い占めも起こるといった状況になりかねません。「自分で食べる野菜は自分で育てる」という考えには、震災で感じた危機感も影響しています。
■2020年までに2020人のアーバンファーマーを
小倉さんはイベントのなかで、ニューヨークやロンドンでの例を挙げながら、都市農業の可能性を話しました。たとえば現在ニューヨークでは、屋上農園が話題です。とある農園付きの人気レジデンスでは、住人は農園で作物を育てるだけでなく、ワークショップや食事会に参加することができ、家賃が高いにも関わらず入居希望者は絶えないのだとか。ロンドンでは、2012年のオリンピック・パラリンピックまでに2012か所の農園を作ることを目指した結果、現在2700以上の農園があります。80トン以上の食料を生み出し、市民のコミュニティ作りにも寄与し、まさにレガシーと言えるでしょう。
2020年のオリンピック・パラリンピックを控えた東京にとっても、「都市農業」はキーワードとなりそうです。アーバンファーマーズクラブでは、2020年までに2020人のアーバンファーマー(市民農家)を誕生させ、2020カ所のアーバンファーム(市民農園)を開設することを目標にしています。
2020カ所のアーバンファームには、ベランダなど、あなたがこれから始めるかもしれない小さな農園も入ります。アーバンファーマーズクラブの活動に興味を持った方は、ウェブサイトにて仮入部を受け付けています。これから期待が高まるアーバンファーマーズクラブの活動。まずは仮入部してみてはいかがでしょうか。
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2018年04月24日
グリーンインフラとは何か?
昨今、グリーンインフラという言葉が、建築・土木業界を中心に浸透しつつありますが、どういう概念なのでしょうか?
今回は、そもそもグリーンインフラとは何か?そしてグリーンインフラと農業の関係について追求していきたいと思います。
グリーンインフラとは?
グリーンインフラ研究会【リンク】の中村委員長の「ごあいさつ」からの引用です。
「自然の恩恵」が持つ可能性を追求し、様々な社会的課題の解決をめざして
南北に長く連なり、起伏に富んだ地形や、国土の大半を占める森林、多様な動植物を育む豊かな生態系-。わが国では、はるか昔から生活の中に「自然の恩恵」を柔軟に取り入れてきた歴史があります。こうした自然力を積極的かつ、有効に活用する社会資本整備や土地利用、防災などの取り組みを「グリーンインフラストラクチャ―(グリーンインフラ)」と呼びます。私たちは、人口減少や気候変動など社会的・自然的な条件が大きく変わろうとする今、わが国の社会的課題の解決に向けて、グリーンインフラの「可能性」を追求します。そして、行政、企業、大学、市民団体等との協働のもと、様々な研究や提言を進めてまいります。
以上、グリーンインフラ研究会運営委員委員長 北海道大学教授 中村太士
ポイントは、
「自然力を積極的かつ、有効に活用する社会資本整備や土地利用、防災などの取り組み」となります。
では、具体的にどのような取り組みがななれているか?参考事例を見てみましょう。
鹿島建設さんのHPからの事例【リンク5】です。
■屋上水田
都市部で整備されている市民農園の数は年々増加し、特に人口密度の高い地域でのニーズが高まってきています。しかし、菜園と比較して体験型の水田はほとんど整備されておらず、市民が稲作に関わる機会は非常に限定的となっています。鹿島は都市部のビル屋上を利用する屋上水田の提案を進めています。多くの人の目に触れる場所に水田を整備することで、トンボやメダカなど多様な生き物を観察することができます。また、農的景観を再生し稲作参加者間のコミュニケーションの場として屋上空間を有効に活用できます。さらに、ビル内の温熱環境改善、雨水の有効利用なども可能となります。
~中略~
ビル屋上などにある水田は、防水層を痛めるリスクがあるため機械を用いる作業の実施が困難であり、また、稲の刈り株などのゴミの処理が課題となります。鹿島はNPO法人雨読晴耕村舎と連携し、不耕起稲作と呼ばれる栽培手法を採用しました。これにより、代掻きなどの耕転を必要とせず、また刈り株などの廃棄物が発生しない維持管理が可能となりました。冬期は緑肥としてレンゲを播種し、水田からの土の飛散を防止するとともに、昔懐かしい農村景観を再現しています。
■稲作体験教室(屋上水田)
機械や化学肥料を使わず、レンゲを活用した昔ながらの農法を体験し、食料生産の場であり、生き物の棲み家でもある水田の多面的な機能を学習します。食への関心、身近な自然環境への関心を引き出すことに加え、共同で行う農作業の中で、様々な職能・立場の人とのコミュニケーションを通して、地域社会とのつながりを学ぶことができます。
以上転載終了
この事例では、都会の真ん中で農業ができるという事です。単に作物の収穫という事では無く、農を通じて自然も人も新しい関係で繋がっていきます。さて次回は、他の事例を取り上げてみましょう。
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2018年01月02日
『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-46 ~微生物の起源-28 生命の起源をさぐるのは~
新年おめでとうございます。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
当ブログでは、この2年ほど、微生物の起源≒生命の起源を探ってきました。
それは、微生物の起源が掴めれば、人類だけでなく、あらゆる生命を救う手立てが、その本質が見い出せるのではないか。との思いが根源にあるからでした。
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2018年01月01日
過疎地発、教育イノベーション
みなさま、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
地方創生と叫ばれながら、現実には人口流出、過疎化に悩む地域は後を絶たない。
しかし、そんな逆境を逆手にとり、豊かな自然や地域のつながりを強みに、”過疎地発の教育イノベーション”を起こそうとしている人たちがいます。
本来、教育に求められているのは、「お勉強」ではなく、「いきいきと生き抜く力」を育むこと。
常識にとらわれない、豊かな発想に基づく彼らのチャレンジを紹介します。
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2017年12月28日
『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-45 ~微生物の起源-27 浅瀬、深海熱水噴出口の双方とも、生命発祥の起源ではないか(仮説)~
微生物(生命)の起源は、その発祥となった場所は、『海の浅瀬なのか、海底の熱水噴出口なのか』見極めたい。
見極めるにあたって、「浅瀬起源説」(佐野千遥博士)をベースにして、追求してみたい。
===以下、佐野博士の仮説===
スミルノフ物理学派は、ソマチットを太陽の黒点から遣って来た負の質量のS極単極磁力子が生命体の体内に入り、生物的衣を被って進化した物と考える。
生命発生の4条件は
1)負の透磁率の場の存在
2)負の質量のS極単極磁力子の存在
3)圧電効果の存在
4)負の誘電率の場の存在
地球上で最初の生命体は太陽が燦々と降り注ぐ海の浅瀬で発生した。
繰り返すが水は元々負の透磁率である。太陽からは、太陽光の他に、負の質量のS極単極磁力子の集まりである黒点から放射されて遣って来た負の質量のS極単極磁力子が浅瀬の海水を負の誘電率へと転じさせる準備をし、波の上下方向の振動の半分のフェーズで圧電体が伸長して帯電し、その帯電の作る電場が、日光で温められた水面と水底の間のゼーペック効果による電場と順方向に並んだ時、負の誘電率が出現し、先述の海水に入り込んだ負の質量のS極単極磁力子の効果とも相俟って、波の上下運動の半分以上のフェーズで負の誘電率が実現する。斯くて、反エントロピー・プロセスが連鎖する環境が整ったのであり、合目的的代謝と合目的的進化を遂げる生命体が発生する4条件が整ったのである。
===
■仮説
上記の「生命発生の4条件」について、深海起源説と比較、重ね合わせながら、私なりの仮説を書いてみたい。
1)負の透磁率の場の存在
・水は「負の透磁率」なので、浅瀬でも深海でも、まずこの条件は双方満たしている。
2)負の質量のS極単極磁力子の存在
・上記文章に、「太陽からは、太陽光の他に、負の質量のS極単極磁力子の集まりである黒点から放射されて遣って来た負の質量のS極単極磁力子が浅瀬の海水を負の誘電率へと転じさせる準備をし」との一文がある。
この具体的なイメージはどのようなものか推測困難だが、想像するに、
太陽から遥々地球までやってきたS極単極磁力子が、浅瀬に留まり、深海にはたどり着けない、とは思えない。
それを遮る環境の激変が、浅瀬と深海の間に、存在しないだろう。と考える。
よって、【負の質量のS極単極磁力子は、深海にも存在する】(仮説①)といえるのではないだろうか。
3)圧電効果の存在 4)負の誘電率の存在
・上記文章を紐解くと、圧電効果が必ずしも条件ではなく、負の誘電率が存在することが必要条件。
ソマチッドの鉱物的組成は、「リン酸塩鉱物」「珪酸塩鉱物」等であり、この鉱物が負の誘電率を帯びる事が必要となる。(~微生物の起源-18 生命=秩序化する原理をもつもの~)
負の誘電率は、圧電効果がなくても、例えば、熱水噴出による急激な温度変化が負の誘電率を生じさせる可能性はないか。
→【噴出口周囲は超高熱、高圧だが、吹き飛ばされた鉱物は、深海の冷水環境で急冷され、その急激な温度変化で帯電→周囲に電場を形成し→負の誘電率を生じるのではないか?】(仮説②)
しかし浅瀬説では、日光による海面の温度上昇と浅い海底との温度差、また浅瀬の波の「上下運動の繰り返し」が、電場を変化させ、負の誘電率を生じさせる。とあり、この電場の変化が起きない深海では、負の誘電率は生じない、となる。
↑↓
だが、深海のイメージをさらに膨らませると、
【深海熱水噴出口から吹き飛ばされた高熱の鉱物が急冷された後、再び降下→高熱環境に晒され→この繰り返し作用同等の状況同等の環境となり、負の誘電率を生じさせる。という可能性もあるのではないか?周辺の深海の環境も極めて不安定な電場であることは、想像に難しくない。】(仮説③)
以上、私なりの仮説①、②、③ が成立すれば、深海の熱水噴出口付近も、生命発祥の地といえるのではないだろうか。
(近日中に、佐野博士に質問してみたい)
by 佐藤有志
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2017年12月19日
『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-44 ~微生物の起源-26 ソマチット=物理的生命体=単極磁石~
微生物の起源を追求する中で、ソマチットこそが起源だと特定する寸前まできています。
さて、今日は、これまでの追求に度々登場していただいている、佐野千遥博士の見識を紹介したいと思います。
その見識の幹になるのは、『ソマチット=物理的生命体=単極磁石』というもので、これは、これまでの物理学や、生物学という、暗黙の固有の枠組みにとらわれていた呪縛を超え、領域横断で追求を重ねたからこそ到達出来た新しい認識といえるもの、と捉えています。
以下に、佐野千遥博士による「ソマチット=物理的生命体=単極磁石」は科学における世界史的大発見!!
から、紹介します。
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2017年11月28日
『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-43 ~微生物の起源-25 生命エネルギーは酸化還元反応~
生命を生み出した場所は、浅瀬なのか、深海の熱水噴出口付近なのか?
この点を解明する上で注目したのは電子で、その電子を生み出すゼーベック効果に着目した。(リンク)
今日は、その視点を固定するために、 以下の認識を(リンク)から、紹介したい。
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