2007年10月09日
アメリカのコメ市場戦略 ⑤
収量は減り、品質は落ち、農薬使用量は3倍に!!
ではそのGM作物の作付けが始まって2年後3年後に一体どのような事になったでしょうか。まず第一に収量ですが、特に大豆は15%も落ちてしまいました。そして品質もガクッと落ちてしまいました。三番目の点、これが申し上げる中で一番重要ですけれど今や農薬の使用量が少なくとも以前の三倍以上となってしまいました。何故かという理由ですが、キャノーラそのものがスーパー雑草と化してしまったからです。
実際にGM作物を作り始めて、収量は落ち、品質も落ち、農薬の使用量は増えたという事はカナダだけに関わらず、アメリカでも同じ事が起きていますので、モンサントのうたい文句は全部ウソだったという事がわかります。経済的な面で、農家が被った被害は甚大なものです。
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2007年10月07日
アメリカのコメ市場戦略 ④
カナダの事例を紹介すると
モンサントと闘うカナダの農家 シュマイザーさん
名古屋講演 要約版 03. 7. 2
遺伝子組換え作物を栽培するカナダの悲痛な実態
私は西カナダのプレーリーの出身で、妻と2人で1947年に農業を始め、小麦、オーツ麦、キャノーラ(ナタネ)などを作って参りました。また、シードセイバーという側面もあり、毎年採れた種を保存して次の年に蒔くという世界中で何千の農家がそのような農業を行なっていると思います。
他にも、議会の議員、地域の自治体の市長として25年間勤め、その間に国レベル、州レベルの農業委員会で法規制とか、政府の政策に関して農民の代弁をして参りました。
この遺伝子組換え(以下GM)作物というのは3つの部分に分ける事が出来ると思うのですが、一つは、農家の権利・特権に対して巨大な多国籍企業の特許権や知的所有権という問題です。2番目は安全性、健康への影響はどうかという事。そして3番目が環境への影響という事です。
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2007年10月06日
膨張する食市場、本当に必要な食って何?
食市場の中でも、昨今発展の著しいのが中食業界。
中食というと、お弁当やお惣菜などが主な商品で、その業界のことを最近勉強している“しばた”です。
【豆知識】
中食業界は、関西をはじめとして煮豆屋・おかず屋という形で発展してきました。
その動きを作ったのが、主に和歌山の「黒潮会」と三重・名古屋の「味豆会」だそうです。
メニューの内容も時代とともに変化していて、主なところでは、
戦前は 煮しめ物が中心
戦後は 煮しめ物、和え物、サラダ
近年は 煮しめ物、和え物、サラダ、和洋中、スイーツ
メニューの種類も戦前は5~10品だったのが、現在では100~150品と大幅に増えているそうです。また、調理も手作りでできる範囲から、調理の最終段階で手を加えるだけのキット化された商品へと様変わりしてきました。
近年は豊富なメニューで、個々の嗜好に対応するように作られた商品。確かに楽しみも増えるけど、一方でホントにこんなにたくさん必要なのか?という疑問も湧いてきます。
食という字は人に良いと書くように、昔の人々は、食について「これは食べられるもの」「食べられないもの」という判断や料理の仕方、からだの症状に合わせて「~のときは、~を食べたらいい」など
自分たちのからだに合わせて、食というのを考えてきた。
今は>食も観念でしか捉えられない領域にあるhttp://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=109169
ところが、現在は「あれが食べたい、これが食べたい」と、
それは本当にからだが求めているのか?本当に必要か?と問われれば、
「ついつい食べ過ぎた」「こんなのずっと食べてて大丈夫かな?」「最近、食事が偏っているなぁ」などと思うことよくありませんか?
たまには、ちゃんとからだに聞いてみること、からだがどう反応しているかを感じ取ることも必要なのかもしれませんね。
食に対する安心・安全などの意識が高まっている中、現代の食の在り方を問う。今回はそのような企業の紹介をしたいと思います。
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2007年10月05日
アメリカのコメ市場戦略 3
アメリカの事例を紹介すると・・・
【リンク】モンサントのGM種子訴訟で多数米国農民が破滅の危機
農業情報研究所(WAPIC)
05.1.17
米国の食品安全センター(CFS)が13日、モンサント社が特許付き遺伝子組み換え(GM)作物を違法に利用したという理由で100人以上の米国農民を告訴、その「種子警察」を使って農民が同社の言う違法行為を犯していないかどうか嗅ぎ回っているという報告書・「モンサント対米国農民(Monsanto vs. U.S. Farmers)」を発表した。CFSは有害な食料生産技術に異議を唱え、持続可能な代替策を提案する米国のNPOで、この報告書はGM作物の利用から生じる訴訟の米国農民への影響に関する最初の詳細な研究である。
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2007年10月04日
アメリカのコメ市場戦略 ②
契約書の問題点を、河田昌東氏(名古屋大学理学部)が指摘。
問題点1)権利の不平等性
この契約書に見る限り、モンサント社は愛知県農業総合試験場(以下、農総試)に対し、除草剤グリフォサート耐性遺伝子とそれに付随した遺伝子(カリフラワー・モザイク・ウイルスのプロモーターその他)とそれをイネに導入するパーテイクル・ガン装置を提供し、農総試は親のイネ(祭り晴)を提供してGMイネのクローン株を作るが、その後は農総試が苗を育成、選抜しその特性を調査する、という役割分担が行われている。しかし、その両者の権利関係は極めて不平等である。
例えば、第11条は「いかなる理由により本契約が終了しても、第7条、第8条、第9条および第10条の規定は失しない。これらの条項の義務は、本契約終了後も全面的に効力を持続する。」と規定しているが、この条項は、ほとんど半永久的にモンサントの権利を農総試側に押し付け、共同研究で得られたノウハウなどの以後の利用を不可能にする。にもかかわらず、第7条第2項では以下のように述べ、農総試側の権利をモンサントは一方的に利用できるのである。「甲(注:農総試)は、モンサントに対し、共同開発特許権及び共同開発技術情報に基づいて、GT稲(注:グリフォサート耐性イネ)を含む外来の遺伝子によって組み換えられた植物を作出、使用及び販売する目的で、実施料無料、非独占的かつ期間永久の、全世界を対象とする、サブライセンスを付与する権利を含むライセンスを与えることに同意し、ここにこれを与える。」これでは全くの不平等契約であり、一旦が開発がすめばモンサントは勝手気ままに共同開発したGMイネを販売し利用できることになる。
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問題点2)見せかけだけの「商品化のための合意」
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2007年10月03日
アメリカのコメ市場戦略 ①
米の輸入自由化と言えば、1995年からの最低輸入義務(ミニマムアクセス)米の輸入開始が思い浮かびます。
これから、外国産米が徐々に輸入拡大されてゆき、やがて日本の主食である米の殆どが安価な外国産米に移り変わり変り、日本の主食の米までが外国に支配されていく。 😥 というような現物による市場支配の構図を考えていましたが、米の輸入自由化はアメリカの米生産農家を巧みに利用し、日本国民の目をそらすための方便でのように思えてきました。
この農業交渉が行われている頃にアメリカのモンサントは、除草剤グリフォサートが利用できる日本の陸稲に目をつけて、日本の公共機関である愛知県農業総合試験場と遺伝子改良稲の共同開発を行っています。
そして、グリフォサート耐性稲「祭り晴れ」と言う陸稲品種開発しています。
このグリフォサート耐性稲「祭り晴れ」の開発は、遺伝子改良農産物の安全性を問う事例として紹介されていますが、アメリカの食糧戦略は種子戦略と考えるのがよさそうです。
以下に、1996年12月にモンサントと愛知県農業総合試験場が交わした共同開発契約書を紹介します。
【リンク】除草剤グリホサート耐性稲の育成に関する共同研究契約書 (遺伝子組み換えイネ研究会より)
愛知県農業総合試験場(以下「甲」という。)、日本モンサント株式会社(以下「乙」という。)とモンサント・カンパニー(以下「モンサント」という。)は、別添の推進要領第1条から第15条に規定される条件に従い、共同研究の実施と成果の取扱いに関する本契約を締結する。
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2007年10月02日
体に欠かせない紫外線
こんにちは。天日 で干しただけなのにとても甘くて、栄養が十数倍にも増えてしまう「干し野菜」の秘密に驚かされてしまった小松です。
今回は、干し野菜の美味しさや栄養を生み出す、紫外線のはたらきについて調べてみました。
まず紫外線っていうと、シミ・ソバカスの原因とか、癌になるとか、最近は悪者のイメージが強いですよね 8) 。私が子供の頃は、夏休みに「黒んぼ大会」とかがあって 、友達同士で日焼け具合を競ったものですが
さて、一概に紫外線といっても、実は波長の違いによって、A波・B波・C波に分けられていて、それぞれに特徴やはたらきが違うのです。
「育児大学ゼミ講座」
「体に欠かせない紫外線」より引用。
●紫外線A波(UVA)
細胞分裂を活発にして、古い細胞の生まれ変わりや体の成長を促進させる作用があります。子供が外で元気に遊ぶことが必要な理由の一つです。 その一方で、皮膚の深い層を補強する「コラーゲン」を年月をかけてもろくするため、しわ・たるみを生じます。長年農作業に従事された方や、プロスポーツ選手のうなじにしわができやすいのは、そのためです。
●紫外線B波(UVB)
皮膚や肝臓に蓄えられたビタミンD2を、ビタミンD3に変える役目をします。
ビタミンD3は、食物から摂取したカルシウムを、体内カルシウムに再生するのに必要です。体内カルシウムは、骨格を作り、神経の伝達物質の役目をします。日光浴をすると、骨が丈夫になり、運動神経が良くなるのは、そのためです。
また、ビタミンD3は、細胞が生命活動を行うためのレセプターの役目をします。
さらに、ビタミンD3は、免疫能力を高める役目をします。日光浴をすると、風邪をひきにくくなり、また病気の回復が早まるのは、そのためです。このビタミンD3は、食べ物から摂ることはできず、体が紫外線を浴びることでしか、作ることができません。
●紫外線C波(UVC)
C波には、殺菌作用があります。布団干しや日光消毒は、C波の消毒作用の利用です。しかし、その量が多すぎると、皮膚の細胞を傷つけます。一般的には、紫外線の全てが有害のように言われていますが、本当に問題のある紫外線UVは、このC波なのです。
C波は本来、大気圏のオゾン層で反射され、地球上には、ほんの少ししか射し込んできませんでした。しかし今や、地球の温暖化やフロンガスによって、オゾン層に穴(オゾンホール)があき、地球に射し込むC波の量が多くなってきています。
どうやら、紫外線の中でも、A波とB波は体にとって有益な紫外線のようですね。一方C波は、殺菌力や細胞を破壊する力が強く、生物にとっては文字通り猛毒な光線なのです。
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2007年10月01日
おばあちゃんの知恵袋~昔ながらの工夫と健康法~
秋ですねぇ☆.。.:*・°
ここ数日急に冷え込んで、体もビックリ しているヒヨッコ百姓です 😀
もともと、冷え性なので、これから冬にかけて、防寒対策を今から練っているところです
そういえば以前、冷え性以外にも「喉」が弱いことを、一緒に働いているパートのおばちゃんに話したら、自家製の果実酒 (5~10年もの )をおすそ分けしていただきました
頂いたのは「かりん酒」に「キンカン酒」柑橘系のい~い香りと、ちょっと薬草っぽいけど、エキスがたっぷり出てる感じで 毎日ちょっとづつ頂いてます
昔から、薬には頼らず(っていうか今みたいな薬はないか…)いろ~んな工夫で、日々健康を保っていたんだなぁって感心しました
他にもたくさんありそうないろんな“知恵”を今日は少し調べてみました
「実家でもおばあちゃんがやってた 」というものや、「聞いたことある 」というものも有るかもしれませんね
ではでは、いつものクリック よろしくお願いしま~す
続きを読む "おばあちゃんの知恵袋~昔ながらの工夫と健康法~"
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2007年09月30日
「消費者」から「当事者」へ 農村から都市への働きかけ―その新しい段階
まるいちです。最近のこのブログの記事は、体験学習や農業研修を通じての子供達や若者達の状況や意識の変化、そして実際の就農定住の為の現状や課題の記事が続いていて、すごく勉強 させてもらっています 😀 😀 。
そして、これらの記事から得られた最大の気付きは、【当事者】 になる事が一番大事な事なんじゃないか!?って事です。
『仕事の当事者 』『農業の当事者 』『地域の当事者 』『社会の当事者 』・・・になる!・・・人の意識の変化の中心にあって、これが本物の活力 (=やる気)につながり、自らを、また相手を、場を活性化 させる。
それで、【農業や食、或いは生産者、消費者として当事者になるとはどういう事か?】に関する良い記事があったので紹介します 😀 。↓
【「消費者」から「当事者」へ 農村から都市への働きかけ―その新しい段階】
『農文協のHP「ルーラルネット」』の『農文協の主張2007年9月号』に掲載されています。
目次
◆とことん受動化される「観客」
◆受動的生産者から「当事者」へ
◆受動的消費者から「当事者」へ
◆経済財政諮問会議が騙る「消費者利益」
◆新自由主義経済学の人間観
◆食は消費ではなく、創造的行為
以下に抜粋しながら考えてみたいと思います 。
●とことん受動化される「観客」
この号が出るころには結果が明らかになっているが、参議院議員選挙が近づいている。
~中略~
どちらがより「都市型政党」であるかを競ったこれまでの選挙と違って、どちらがより農業・農村を守るのかが争点(のひとつ)になっている点は、好ましいといえば好ましいが、これについてたとえば「日本経済新聞」の7月15日付社説「農業票ではなく農業再生を競え」は民主党の「個別所得補償制度」と自民党の「担い手の育成による強い農業の育成」を比較しながら、次のように述べている。
「両党の狙いは明白である。民主党は自民党の伝統的な支持基盤である農業票の切り崩しを図り、自民党は票田を必死で守ろうとしている。
~中略~
難しい改革を果たすには強力な政治指導力が欠かせない」
農業をめぐって激しく対立する(かのようにみえる)民主党と自民党、その中間的な立場で「解説」するマス・メディア。私たちの「選択」は、そのどちらかに「一票」を投じることしかないように感じさせる。
ところで、先月号の「主張」でもふれたように、南米ではこのところ、脱米・オルターグローバリズムの政権が誕生している。その原動力である南米の社会運動の動向を伝える『闘争の最小回路 南米の政治空間に学ぶ変革のレッスン』(廣瀬純、人文書院)という本に、こんな一節がある。
「政治経済エリートたちは、マス・メディアと結託して、『劇場』をできるだけ大きくすることを企てる。(略)彼らは、自分たちだけで『舞台』を独占し、ぼくたちを『観客席』に追いやろうと企てる。『アクターはおれたちだけだ。お前たちはオーディエンスに過ぎない。舞台に上がってくるな』。こうして、彼らはぼくたちをとことんまで受動化させようとするのである」
「マス・メディアが、すべての政治的な出来事をエリートたちのあいだのコンフリクト(対立・衝突)という偽の表象のもとに語り伝え、また、それによって、ぼくたちをたんなる『観客』の立場へ押しやろうとすることは、実のところ、当のエリートたちがまさに望んでいることそのものです。エリートたちの掛け金は、つねに、自分たちだけで『政治の舞台』を独占し、他の者たちをできるだけ『観客席』に留まらせることにあります。(略)この意味で、どんなに激しく対立しているように見えたとしても、両者のあいだにはより深いレヴェルにおいてひとつの密やかな合意があると言えるのです」(同上)
著者の廣瀬氏は、民衆が政治を取り戻すためには、エリートの独占を利するジャーナリズムに代わる新たなジャーナリズムを創造するとともに、すべての住民の顔が見えるような範囲での共同体で、ひとりひとりが行動する存在(「経験的存在」)であると同時に、行動する自分自身をつねに見ている存在(「超越論的存在」)でなければならないと述べている。ひとりひとりは「アクター」(行動者=俳優)であると同時に、自分自身の「観客」(オーディエンス)でもあるというわけだ。
★エリートとメディアの問題 👿 、そして私達普通の人間のとるべき道 、についてはるいネット に参考になる会議室があるので紹介します。是非ご覧下さい 。
マスコミによる共認支配の怖さ
アメリカ→官邸→マスコミの共認支配を許すな
プロ(学者・官僚・政治家・マスコミ)による観念支配こそ、時代閉塞の元凶
現代意識潮流を探る、その深層には?
発想の逆転:需要ではなく、仕事=供給者を作り出す
日本人と縄文体質
人類500万年に亙る共同体社会
続きを読みたい!!!って思った人 ついでにこんなブログをやってる
私達を応援したい!って思った方は下のボタンをプチッ!と押して、是非続きをご覧下さい。
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posted by nara1958 at : 2007年09月30日 | コメント (4件) | トラックバック (0) TweetList
2007年09月30日
「干し野菜」の秘密?
こんにちは。先日、ようやく今年の梅干の“天日干し” を済ませた小松です。野菜苗の出荷が終わったので、ハウスの中で三日三晩、夜露 にあてながら干しました。今年は9月の後半というのに真夏日が続いて、全然問題なくしっかり干すことができました (^^;
梅干は天日干しをすると色が濃くなって、味が馴染んでまろやかになります。太陽の光に当てるだけなのに、不思議です。梅干に限らず、一般に“干し野菜”はとても甘味が増すようです。大根やニンジンなどは、ちょっとしたおやつ代わりになるほど 意外な甘さです。また、干し椎茸の味や香りや風味は、生では決して出せないものです。
太陽に当てることで、乾燥させることで、何が変わるのか?今回は「干し野菜」について、調べてみました。
「くらしの小径」より
減るのに増える? -乾物のはなし-
いつでもさっと取り出して使える保存食「乾物」。
旬の食材をたっぷりと収穫して保存、きちんと使い切る昔ながらの知恵のひとつです。
天日に干せばいいのですから、塩漬けや砂糖漬けなどより手間いらずで単純な保存法です。世界中にさまざまな乾物が生まれているのも、その手軽さゆえでしょう。
乾物には他の保存法にはない優れた付加価値があります。
それは、天日乾燥することで、旨みや香り、栄養が増すということです。
たとえば、「生大根」と乾物となった「切り干し大根」を比べてみましょう。
生大根と同じ重さの切り干し大根を比較すると、エネルギーは約15倍、食物繊維は約16倍、カルシウムはなんと約23倍にもなるというデータがあります。その他のビタミンやミネラルもぐんと増し、「生大根」はより栄養価の高い食品「切り干し大根」に生まれ変わるのです。
乾物の歴史は古く、万葉集にも登場します。
家にあれば 笥(け)に盛る飯(いい)を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る
有馬皇子が読んだこの歌の中にある「飯」とは、蒸した米を乾燥させた携帯食だといわれています。栄養価が高く、軽くて保存が利きますから古来より長旅や戦の食糧としても活用されていたのです。
鎖国が行われていた江戸時代には、長崎だけが窓口になり貿易をしていましたが、多くの乾物も輸出されていました。特に高級食材の「干しアワビ・乾燥ナマコ・フカヒレ」は「俵物三品」と呼ばれ、江戸幕府にとって清国(今の中国)との重要な交易品でした。冷凍、冷蔵のできなかった時代に、乾物は貴重な食の担い手であったに違いありません。
干すと甘くなる、ということについては、こんな記述もありました。
「干し野菜クッキング」本谷恵津子 家の光協会 より
野菜を干すと甘くなるのは、水分が抜けて味が凝縮するためです。また干すことで野菜が温められ、含まれている酵素が活性化してうまみ成分が生成されることが考えられます。
たとえば野菜に含まれる酵素のアミラーゼが活性化され、でんぷんを分解し、ぶどう糖や麦芽糖などの糖を作るので、甘みが増すというわけです。
それに加えて身がしまり、歯ざわりもよくなるので、風味も増して、より美味しく感じるのでしょう。
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posted by komayu at : 2007年09月30日 | コメント (6件) | トラックバック (0) TweetList