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2006年12月31日

毎日が1年生

まるいちです。
■今年も今日で終わり、1年って本当に早いですね 🙄 !実は私は今年、年男(犬年)で人生の折り返し点を過ぎています 🙂 。でも、まだまだ青春! やるべき事はいっぱいある! って感じです 😉 。
この”新しい「農」のかたち”を通じて、農業や農村、環境や自然、食料、教育、そして人々の意識、社会を考える・・・少しでも皆さんの役に立つ事をやっていきたいと思います
このブログを見ていただいている方々、応援してくださっている方々、今年は本当にありがとうございました 😀 。
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★今年の最後の投稿に、いつも心に留めていることを投稿しようと思います。
(この投稿の内容は”るいねっと”「毎日が1年生」として以前投稿したものです。)
●私は新規就農し農業生産法人を設立した新米百姓 です。それで、先輩の百姓の方々からいろいろなことを教えていただいているのですが、一番心に残りよく覚えておこうと思っているのが“百姓は毎年一年生だ”という言葉です。この言葉は「百姓をやっていると、今まであるいは去年こうだったから今年もこうなる、なんていうことは絶対に無い。毎年毎年、経験したことのない新たな状況が発生するのが当たり前だ。だから、それを観察し、しっかり状況を把握して対応していかないと良い作物はできない。そして、このことを繰り返すことによって初めて本物の百姓になれる」というような意味です。
 百姓にとって必要な状況把握とは、知識や経験に頼る前に全ての感覚や意識の深い部分にある思念を総動員して、作物を観察し、作物の状態や土や水、気象の変化を感じ取ることだと思います。例えば、畑の中で順調に成育している作物の間にいると心地よい感覚がありますが、病気になりかけたりして、成育が悪いと、トゲトゲ、シクシクした感じや、いつもと違う臭い、体にこびりつくような湿気の感覚などがします。また、同じような感覚として、森の中に入ると木々がしんしん語りかけ、体が何かに包まれてフワリと浮遊する…そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?このような感覚や思念によって把握した状況には間違いがなく、一番有効な対処方法を見つけることができるのではないかと思います。
 
 しかし現代人は状況を把握する際、素直に感覚や意識の深い部分にある思念を使うのではなく、それまでに得た頭の中だけの知識や経験を使って何とか理解し、対処しようとします。そして上手く行かない場合、知識が不足していたと考えがちです。農業において、「農学栄えて、農業滅ぶ」という言葉があるそうですが、この言葉は現在の社会状況全般に対しても当てはまるのではないでしょうか?昨今、新聞を賑わす政治や経済、企業や家庭、教育の問題、そして環境問題。全ての問題が絡み合い、全く解決の糸口すら見えません。これは、既存の知識や経験、認識(哲学や思想、○○学など)がまったく役に立たない 、ということを示しているのではないでしょうか?
 このことは、現代人が自然や生き物のように自分の思い通りにならない事象を対象化することを忘れ去り、人工的な物や考え方だけを頼りに、自分の思い通りにすることばかりがんがえてきた結果のような気がしてなりません。本当は知識や経験に頼る前に、感覚や思念に忠実に状況を把握するのが、正常な人間の頭の使い方なのではないかと思います。 今の社会、「おかしい!」と感じることだらけです。「おかしい!」と感じることに対して、まったく役に立たない固定観念や単なるイデオロギーと化した知識や経験、認識を一旦捨て去り、感覚や思念に忠実に考え直すこと、そして新しい認識を作っていくことが、今、最も求められている必要なことではないかと思います。ですから、何事においても「毎年、いや、毎日が一年生」という意識が柔らかな頭を作り出し、現実を変えていくことになるのではないかと思います。
 追記ですが、新聞社では「百姓」という言葉は差別用語だそうです。しかし、ある人がその語源をこう解説しています。
――『百姓』とは『百』は『たくさん』、『姓』は『かばね』、これは古代の苗字に当たるもので、苗字は昔、職業を表した。要するに姓は『能力』を意味する。従って、たくさんの能力がないとできない仕事が『百姓』である。――
 人間として生まれ持ってきたあらゆる能力を十二分に発揮して生きられる仕事、それが百姓です。だから、私は、農業者のことを「百姓」と呼ぶのが正しいと思っています。
来年もこんな気持ちを心に留めやっていきたいと思います。
このブログへの参加、応援心からお待ちしています。来年もよろしくお願いします。

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投稿者 nara1958 : 2006年12月31日 List   

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コメント

無肥料栽培? ムシゲル? 過去投稿も含め拝見しました。
私は趣味で家庭菜園をしていて10年くらいになりますが、初めから堆肥のみでやっています。大目の堆肥は十分肥料になると考えたからです。より自然の状態で作りたかったので雑草も野積みして堆肥にしたり焼いて灰を利用したり色々やっています。収穫量など気にしなくて良いから出来る事だと思います。
限られた土地で地力以上の収穫を求めたり、旬からずれて収穫をしようとする「農業」という生産形態は、自然の摂理から反しています。
「天然堆肥」を追求すれば「自然」に受け入れられるかもしれません、とても興味が沸いてきました。

投稿者 mukai : 2007年2月12日 00:26

mukaiさん、いつもコメントありがとうございます。
10年ですか、私たちよりもベテラン農家ですね(^^;
引用元のサイトを見ると、堆肥も一切与えない、ということのようです。
ただ現実的には、徐々に減らしていく、というやり方が一般的なようですね。
mukaiさんも是非チャレンジなさってみて下さい♪

投稿者 こまつ : 2007年2月13日 19:13

ホント思考パラダイムの逆転ですね!!!
私も今まで“収穫した分、肥料として栄養分を戻さないと”って思ってました★
でもそういう考え方も人間の傲慢だったんですかね?(汗)
自然はやっぱり偉大で、私達は「食べさせてもらっている」んだなぁって思いました(≧∀≦)
mukaiさんも仰るように、“自然に受け入れてもらえる農業☆”したいですねぇ~♪

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