2006年12月21日
2006年12月21日
米国の食糧支配の原点
まるいちです。
■米国の世界に対する食糧支配はどのような形で行われてきたのか?行われているのか?を記述している記事があったので紹介します。
「マックとマクドのグローカリズム」
●第二次世界大戦以降、周到な戦略で日本を完全に食糧支配し、同様のやり方で発展途上国を最近ではロシア次は中国をターゲットに食糧支配を進めている米国、そして穀物メジャーの実体が浮かび上がってきます。
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~以下引用、抜粋・要約~
まずアメリカの法律、PL480号、別名「平和の為の食糧援助(Food for Peace)」があり、これは1954年に制定された農業貿易開発援助法であり、アメリカの余剰農産物を売却することを目的としている。
そのプログラムタイトルは以下のようになっている。
タイトル1
外貨不足の開発途上国に、 長期、 低利で食糧を供給する制度で、90年農業法では、7年間の据え置き期間を設定し、 最長30年間の償還期間を設定していた。 96年農業法では、据え置き期間が5年に短縮された。 援助対象の選定においては、 食糧援助の必要性とともに、『その国の将来の米国産の農産物の輸出市場への発展の可能性』に重点をおいて選定することとされた。
タイトル2
飢餓や栄養失調の解消、 天災被災国への緊急食料援助等を目的とした無償食料援助事業である。
タイトル3
開発途上国の中でも最も経済基盤の弱い国で、 貧困や飢餓問題に悩む食料援助の必要な国に対する政府間ベースの無償食料援助事業である。
96年農業法では、 事業の一般的な管理事項を規定したタイトル4において、事業の2002年までの延長とそれぞれの事業予算の15%の流用を認めることなど、予算支出に柔軟性を持たせる規定が定められた。
この50年近く前に制定されたPL480号が今でもアメリカの食糧戦略の中核として生きている。余程の成功例があったに違いない。
そう「呆れるほど見事な成功例」が存在した。
◆学校給食の歴史~中略~
◆日本における飢餓そして放棄された食糧自給~中略~
かくして時には「米を食べればバカになる」との宣伝に後押しされながら、パンは日本人の食文化に浸透していくのである。
10年後の1964年にはマクガヴァン上院議員は次のように述べている。
「アメリカがスポンサーとなった学校給食プログラムによって日本の児童がアメリカのミルクとパンを好むようになったことにより、日本がアメリカ農産物の最大の顧客となった」
◆カーギルの世界戦略~中略~
カーギルは1865年に設立された世界最大の穀物商社である。マクミラン&カーギルファミリーが経営するプライベイト・カンパニーであり、今日でもその実体は秘密のベールに覆われている。
1999年現在で全社売上が456億ドル、60カ国1000拠点を構え、従業員数も85,000人を有する。
1960年代以降、食糧関係を中心に多角化を進め、種子加工、ハイブリット種子開発、大麦モルト製造、肉牛肥育・牛肉処理加工、製粉事業などを世界各国で繰り広げている。さらに陸上・河川運輸、鉄鋼生産、金融部門などへも参入している。
日本でもカーギル・ノースエイジアを設立しており、97年には、倒産した山一証券の子会社である山一ファイナンスと食品商社の老舗である東食を買収しており、日本での足場を固めつつある。
人工衛星や最新の情報通信手段を駆使して、気候監視ネットワークを地球規模で張り巡らせながら、収穫状況を正確に分析し世界の穀物市場を掌握している。
このカーギルの世界戦略自体が、そのままアメリカの食糧安全保障戦略となっている。それは、PL480号を発展させたウィリアムズ・レポートとして生きている。
◆ウィリアムズ・レポート(『相互依存世界における米国の国際政治政策』)~中略~
日本の研究者の多くも見逃しているようだが、このヤング・レポートのさらなる原点が存在する。「ウィリアムズ・レポート」である。ここにアメリカの国益を最優先にしながらグローバル・スタンダードの合意を引き出していく相互依存戦略の原点が見出せる。
相互依存戦略とは、単独でリーダーシップを発揮するのではなく、共通の利害を持つ日本や欧州諸国を仲間に引き入れ、自己の主張を全面的に盛り込む形でスタンダード化する戦略である。この仲間をしっかりつなぎ止めているのが最新鋭兵器を含めた先端技術産業であり食糧戦略である。
~引用終わり~
投稿者 nara1958 : 2006年12月21日 Tweet