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2009年08月23日
農薬を徹底追求②!!(1)昔の病害虫防除の方法と歴史
■こんにちは まるいちです。
今回からは【農薬を徹底追求!!!】シリーズの第2段、【農薬を徹底追求②!!】をシリーズでおおくりします。
今日は、前回の記事「農薬を徹底追究!!!(1)農薬の歴史」に引続き、「農薬を徹底追求②!!(1)昔の病害虫防除の方法と歴史」です。それとちょっと気になっている、自然の中にあるものを利用した農薬「除虫菊とピレスロイドについて」も調べてみました。
農薬工業会 農薬Q&Aより引用です。
■昔の病害虫防除の方法と歴史
人類の歴史を遡ると、すでに古代エジプトのトビバッタによる被害、ローマ時代の小麦のさび病と思われる病害、中国では後漢の時代(西暦25~220年)のウンカによる被害の記録が残されています。当時は、天災としてあきらめたり神に祈ったりするのが主でしたが、それだけではなく、耕作方法や品種を変えたり、被害を防ぐための薬剤を探し求めたりと、さまざまな努力もなされていたようです。
イネを例に取れば、イネはもともと南アジアの低湿地に自生していました。しかし、まとまって生えていたのではなく、あちらに2、3本、こちらに4、5本と生え、それを昔の人は苦労しながら集めていたと考えられます。野生のイネは、穂につく粒が少なく、また粒も小さく、味も劣っていたと思われます。長い時間をかけ、たくさん粒をつける種類、粒の大きい種類、味のよい種類をかけ合わせて、現在のイネの品種が生み出されてきました。
●ワインやオリーブ油も農薬替わりに
紀元前のギリシャやローマでは、いろいろな植物を煮出した液やワインに作物の種子をつけ、播種後の害虫を防ごうとしたようです。生育中の作物には、バイケイソウ、ウチワマメ、ドクニンジン、ツルボといった植物の浸出液が散布されましたが、今日では、これらの植物に殺虫成分が含まれていることが知られています。また、オリーブ油の搾りかすが殺虫剤として使われたといいます。
硫黄を燃やし害虫を防除することもおこなわれ、この燻煙法は1500年頃まで続けられていました。硫黄の病気に対する効果は紀元前1000年ごろには知られ、以来最近まで使われ続けました。硫黄は最も古い農薬といえます。
●日本では鯨油が
時代は下って1690年には、フランスでタバコの粉を害虫駆除に用いた記録があり、同じ頃、日本では1670年(寛文10年)に鯨油を使った注油法が発見されています。この方法は、まず油を水田に注いで水田水の表面に被膜をつくります。次にイネを笹竹などで払って害虫をそこへ落とします。落ちた虫は油が体に纏(まと)わりつき気門をふさがれ窒息死してしまいます。油は主に鯨油でしたが菜種油などの植物油が使われることもありました。
この技術は筑前国(現在の福岡県北部)で偶然発見され、九州を中心に日本各地に広まりました。近世三大飢饉の一つ、1732年(亨保17年)の大飢饉は、原因の一つがウンカ類の大発生でした。その対策として、筑前、筑後(今の福岡県南部)、肥前(佐賀県や長崎県の一部)や加賀(石川県)など各地で注油法が使われました。それ以後、ウンカ類などが発生すると、幕府は鯨油による注油法を各藩に指示しましたが、鯨油が高価だったために容易に普及はしなかったようです。注油法は、明治初期に鯨油から石油に替わり第二次世界大戦後までウンカ類の防除法として利用されていました。
一方、1780年に、フランスのP. J.ビュショは『人間と家畜、農園芸の害虫史』を著しましたが、そのなかに紹介されている害虫防除法は、石けん水、石灰、石灰水、煤、「ハルタデの葉+ニンニク+塩」の煎じ汁、タバコ、セージ、ヤナギハッカ、ニガヨモギの煎じ汁の散布、鯨油の灌注(アブラムシが寄生中の植物)、樹木への牛糞や硫黄と硝石の燻煙などです。ちなみに最悪の害虫バッタについては「処置なし」と記しています。
●除虫菊やボルドー液も登場
1800年代になると、農薬にも新たな動きがでてきました。コーカサス地方(現ロシア、アルメニアなど)で除虫菊の粉を殺虫剤として用いたのに続き、デリス根が殺虫用に有効なことが知られるようになりました。1824年には硫黄と石灰の混合物がモモのうどんこ病に効果があることが認められ、のちに石灰硫黄合剤が考案され、うどんこ病、さび病、ハダニの防除に使われていました。
18世紀後半から木材の腐朽防止のため使われていた硫酸銅は、種子殺菌用としても使われるようになっていました。1873年にフランス・ボルドー大学のミヤルデ教授が偶然のきっかけで硫酸銅と石灰の混合物がブドウのべと病に著しい予防効果のあることを発見し、1882年ごろからボルドー液として大量に使われるようになりました。
このように、20世紀前半までは、無機物を中心にした農薬が開発され実用化されていました。そして、第二次世界大戦後に、現在の化学農薬の時代を迎えるのです。
参考文献
*岡本大次郎『鳥獣除けの原風景』1992、日本植物防疫協会
*藤浪曄『変わる農薬』1991、住友化学工業株式会社
*小西正泰「農薬のきた道」農薬春秋No.60:3-7、1990、 北興化学工業株式会社
★昔の病害虫防除は本当に苦労したのだと思います。現代は病害虫の原因、種類はほぼ分かっているし、対応策もあります。しかし、同時に自然の摂理にかなった本物の「病害虫防除方法」の確立も急がれているように思います。
●以下、「除虫菊とピレスロイドについて」です。
是非読んでください <(_ _)>
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■除虫菊 ピレスロイド
●ウィキペディアより引用です。
除虫菊は18世紀のヨーロッパでその粉末が農薬として利用され、その後除虫菊は米国あるいは日本へと普及していった。
日本では明治時代に除虫菊が導入され、1890年(明治23年)に上山英一郎が、江戸時代以来の「蚊遣り火」に除虫菊を応用した蚊取線香を発明し、それが普及することでピレスロイドが殺虫剤として広く利用されるようになった。今日では除虫菊そのものは利用されることは殆どなくなり、蚊取り線香であっても合成されたピレトリンやアレトリン等の合成ピレスロイドを原料にして製造されている。
天然ピレスロイドのピレトリンは光、酸素、アルカリに不安定で、環境中に揮発した後は速やかに分解・失活する短時間作用型の防虫剤である。この性質は農薬としては欠点となり、あるいは除虫菊を原料とするのでは大量生産は困難であることから、20世紀前半から合成ピレスロイドが研究され、実用化されるようになった。合成ピレスロイドの実用化により、農薬・家庭内殺虫剤としてピレスロイド系薬剤が広く利用されるようになり、エアロゾル剤(殺虫スプレー)、燻蒸剤、揮発製剤(防虫シート)、乳剤(防疫用・園芸用)なと多様な利用形態が開発されている。
疫学的にはマラリアや黄熱病などを媒介する蚊などを防除する目的で除虫菊が古くから利用されてきた。第二次世界大戦以降はDDTなど有機塩素系農薬が汎用された時代もあったが、有機塩素系農薬の残留性・体内蓄積性が問題となり製造禁止になると再び合成ピレスロイドも、蚊・ダニなど媒介動物の駆除に利用されるようになった。日本国では蚊取り線香などが利用されるが、中央アフリカなどでは合成ピレスロイドを吸着させた蚊帳も利用されている。しかしピレスロイド耐性の蚊が1996年(平成8年)に発見され、蚊・ダニなどに対する耐性発現が問題になっている。
ピレスロイドは哺乳類・鳥類に対する毒性は比較的低く、昆虫・両生類・爬虫類などには強力に作用するため、人畜防虫剤として有用である。しかしピレトリンなどはアレルゲンとなることが知られているので、最近では化学物質過敏症の原因物質として家庭内殺虫剤や建材などの利用が問題視もされている[要出典]。
●さらにー化学ミュージアムー身近な化学展望からも引用します。
●天然の除虫菊が先生、ピレスロイド合成研究の歴史
殺虫成分ピレスロイドは、除虫菊(シロバナムシヨケギク)の花から発見されました。その効果は数百年も前から知られており、19世紀中ごろの欧米では乾花を粉末にして利用していました。1885年、初めて日本に除虫菊が伝えられると、1890年には、線香に練りこむという画期的な用法が考案され、いまや世界中の定番となった「蚊取線香」が誕生しました。蚊取線香の需要拡大に伴い除虫菊の栽培が盛んになりましたが、天然栽培では応えきれなくなってきた20世紀初頭からは、優れた性質を保ちながら、より安価に安定的に生産でき、しかも天然物にない特徴まで併せ持つ化合物を目指して様々な合成技術の研究が進みました。その発展には、多くの日本人化学者が重要な役割を果たしてきました。
1. 絶対構造の解明・・自然のすばらしさ
「ピレスロイド」とは、除虫菊に含まれている天然の成分(天然ピレトリン)およびこれと化学構造のよく似たピレトリン類似の合成化合物(合成ピレスロイド)の総称です。
ピレスロイドの化学的研究は1910年頃から始まりました。はじめの50年は天然ピレトリンの化学構造の解明が行われ、6種の殺虫成分が含まれていること、それらはいずれも酸とアルコールからなる構造類似のエステル化合物であることが判明しました(図2)。
ピレトリンは不斉炭素を持つためいくつかの光学異性体が存在します。光学異性体は、物理的、化学的な性質にほとんど違いがないのに、毒性などの生物的な作用は全く異なります。除虫菊の花は、その中から最も殺虫効果の高い構造を自然に合成しているから不思議です。
2. アルコール部分の改変・・線香へ、電気蚊取りへ、エアゾールへ
解明された構造を元に、1960年代からは合成ピレスロイドが次々と発明されました(図3)。まずは、アルコール部分を簡略化した化合物の合成が主に行われました。1949年に第一号として誕生した「アレスリン」は、天然成分のシネリン・に類似しますが、熱に対する安定性が高いため、天然ピレトリンに替わって蚊取線香に広く使用されるようになりました。その後、殺虫活性の優れた光学異性体を選択的に合成する研究が進み、今日ではアレスリンの光学活性体( dl, d-T80-アレスリンや d, d-T-アレスリン等)が主体になっています。その他、蒸散性の高い電気蚊取り用、即効性の高いエアゾール用など、家庭で使用する種々の剤型に適した様々な殺虫成分が実用化されました。
3. 酸部分の改変・・農業用へ
第一菊酸と呼ばれるピレスロイドの酸部分は、光や空気によって分解を受けやすいため、農業用に用いるには野外における耐候性が足りませんでした。そこで1970年代は酸部分の改変が活発に行われ、数多くの農業用、害虫発生源対策用のピレスロイドが創製されました。中でも、「フェンバレレート」は、それまで必須と考えられていたシクロプロパン環を有しない画期的なピレスロイドで、今も農業用として広く使用されています。
4. エステル結合部分の改変・・魚にもやさしく
従来ピレスロイドの弱点として挙げられていた農薬の魚毒性を改善するため、1980年代はエステル結合部分の改変が試みられました。通常のピレスロイドの魚毒性が3段階のうちCランクに区分されるのに対し、この時代の研究により生まれた「エトフェンプロックス」はBランク、「シラフルオフェン」はAランクへの改善を達成しました。特にシラフルオフェンは低魚毒性のみならず広範囲な殺虫スペクトラムと温血動物に対する安全性を兼備することから、水稲用農薬として年々使用量が増加し、アジア諸国での実用化も検討されています。
★現代の蚊取り線香の成分は合成ピレスロイドになっていますが、除虫菊の花は、最も殺虫効果の高い構造を自然に合成している・・・と言う事からも生物の適応性、自然の摂理は凄い!と思いますね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
投稿者 nara1958 : 2009年08月23日 TweetList
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コメント
投稿者 ふぇりちゃん : 2010年8月6日 21:01
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先日、類農園のスイカをいただきました♪
とっても大きくて、ギッシリ詰まっていて、真っ赤で、甘くって・・・
どこをとっても、「こんなに美味しいスイカ、食べたことない~~」と大満足☆
半分を数日かけて自宅でいただき、1/4をいつもお世話になっている会社の方々に差し上げ、1/4を1時間かけて姉家族のもとへ持っていきました。
姉ももうすぐ5歳の甥も2歳の姪も、「美味しい、美味しい」と大喜びでした♪
来年も楽しみにしています☆
来年も持っていきます☆
類農園のスイカ、大好きです♪♪♪
PSちなみに・・・
先日、サロン初参加の大学生2名に「これ、類農園のだよ。どうぞ♪」とプチトマトをプレゼントしました。
もちろん、「類農園の野菜ってすごいんだよ~。何がすごいってね・・・」と宣伝付きで☆
これからも安心で安全で美味しい野菜で、私たちを充たしてくださいね☆