2007年9月12日
2007年09月12日
夏の気温と米の収量の関係
稲刈りも後半に差し掛かってきた長谷です。
正国さんの記事「8月は高温・少雨」を読ませて頂いて、気温と米の収量の関係を調べていたら、興味深いデータを見つけました。
http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kisho/kisho03.html
当地、伊勢地方も、7月後半の梅雨明け以降、異常に高温な夏
となりましたが、当然、お米の品質や収量に影響があるはず、
8月末時点での東海農政局の発表では、三重県南部の作況は平年並み(平年並みの収穫量が望める)、また、周辺の農家の方々の話を総合すると、このあたりでは、平年の収量を上回ったところがほとんどのようです。やはり、関係あるのか。
以下、上記サイトより引用
コメの単位面積当りの生産量(単収)は農業技術や時代によって変化してきた。それゆえ、ここでは作況指数(その時代の平均収量を 100として表わす)と夏の気温偏差との関係を調べることにする。
図3.4 米作期の夏の気温偏差と米の作況指数との関係。これは宮城県についての関係であるが、東北6県平均についてもほとんど同じ。+印は天保年間、□印は1975年以後、○印はそれ以前。 (「地表面に近い大気の科学」(東京大学出版会)、図9.1 より転載)
図3.4は夏の気温偏差(または6~8月の平均気温の近似値)と作況指数の関係を示している。この関係は昔も現代も変わらないことがわかる。注目すべきは、気温偏差が-1℃以内なら、収量は約10%以内の減収であるが、それより低温の冷夏年には、気温偏差0.5℃ごとに20%の減収となる。
このわずかな気候異常が社会に大きな影響を与えることになる。3ヶ月間の平均気温で±1℃以上の偏差があったとき「異常」と呼ぶのは、このことからも理解できるであろう。
これを見ると、冷害を受けやすい東北宮城のデータであること(以前は、日本の稲作の北限に近かった)を考慮しても、夏の平均気温が米の収量に大きな影響があることがわかります。
1℃というと、一見大したことの無いように感じるが、平均で1℃の違いは、自然界、作物にとっては、決定的な違いで
、冷害に強い品種の開発、栽培管理技術の向上等があって、平均収量が高まってきても、その気温変動による収量への影響は、人間の力では、如何ともしがたい部分が存在することが、あらためて分かります。
でも、そこが、農業の難しいところであり、面白いところ(追究し甲斐がある。)
でもあると思います。
では、何で、こんな関係があるのか、引き続いて調べて行きたいと思います。
最後まで、読んでくれてありがとう。
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投稿者 naganobu : 2007年09月12日 Tweet