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2009年08月14日

【自然の摂理に沿った食の摂取】~土地と伝統食~

自然の摂理に沿った食の摂取について、どのような追求がされてきたのか、中国のウイグル自治区をピックアップして、調べてみた
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画像はウィキペディアより。
中国北西部に位置する新疆ウイグル自治区。
人口は中国の全体のおよそ80分の1だが、100歳以上の超高齢者の五人に一人がここに住むという、屈指の長寿地域でもある
シルクロード沿いのオアシスがあるトルファン、ウルムチなどには元気なお年寄りが多いが、一方でアルタイ山脈の奥地には長生きする人が少ない。同じ地域でこの格差はどうして生まれるのか。
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アルタイでは中国の少数民族であるカザフ族が遊牧生活をして暮らしている。カザフというのは「自由な戦士」、「ステップの放浪者」という意味がある。春から秋にかけては山地で羊に草を食べさせ、冬になると低地に下りてくる。
羊が食べる草がなくなると、別の場所に移動していく。この生活から、「野菜は草で動物の食べ物。人間が口にするものではない。」と言う考え方も昔からあるようだ。
では何を食べるかと言うと、羊の肉を良く食べる。羊のミルクから作ったバターやチーズも好まれている。春から夏にかけては羊肉を主に食べ、秋から冬には馬の腸に馬肉を詰めて燻製にしたソーセージがよく食べられている。
こうした羊の肉や脂といった高カロリーの食生活は、血中コレステロール値を上昇させ、動脈硬化や心筋梗塞の原因となる。馬になって毎日羊を追い回す重労働な生活で、カロリー摂取が重視され好まれてきたが、結果として長生きする人が少なくなっている。
一方のトルファンは中国一の猛暑地域。タクラマカン砂漠の中、緑が目立ち、いたるところで水が流れるオアシスである。夏は40度を軽く越え、夜も暑い。真冬の1月、2月は氷点下20℃程度まで下がる。年間を通して雨や雪はほぼ降らず、とても厳しい自然環境の中で暮らしている。ここに、レンガで造った半地下式の家に定住しているのが、ウイグル民族だ。
トルファンでは、地下にたまった水を活用して野菜や果実を育てている。
特に葡萄は500種類もあるほど栽培はさかんで、干し葡萄にもされて、自然環境の厳しいトルファンでは冬に欠かせない保存食となっている。また、葡萄についで有名なのが夏の高温を利用して栽培されたハミウリやスイカ。夏にも多く目にするが、地下貯蔵庫に蓄えられ、寒い冬を越す保存食としても活用されるそうだ。
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また、この地域の主食は、「ボロー」と呼ばれる炊き込みご飯である。(少量の米に、焼いて脂肪分を落とした羊肉、抗酸化作用に優れたβ-カロチン豊富なにんじんと動脈硬化を防ぐケルセチンを含む玉ねぎを入れて、約一時間煮込む。味付けは少量の岩塩のみ。)もともと米の収穫量が少なかったための、苦肉の策として誕生した食事。
そしてこれに、干し葡萄やプルーンを混ぜ、香辛料やざくろ酢などで味付けして食べる。焼いて脂を落とした肉料理のシシカバブを組み合わせると、栄養面で非常にバランスの取れた食事になる。伝統食にはコレステロールをとらずに動物性蛋白を十分にとれるという共通の特徴があるという。

ウイグル族はオアシスのおかげで野菜や果物を摂取できる。しかしそれだけでなく、冬には農業ができなくなるという厳しい自然環境の中、この自然の恵みを最大限享受できるようさまざまな工夫を凝らした生活の知恵がある。
○冬に備えて野菜や果物を乾燥させたり、低温貯蔵で日持ちさせて一年を通してバランスのよい食事を楽しんでいる
○カレイズを作って水を引き、これを農業に使用してカルシウムやマグネシウムなどミネラル分を摂取している
○そして、少量のお米。白米は消化吸収率が98%、とても優れたエネルギー源となっている

トルファンのように、生まれた地と生きていくために、人々が積み重ねてきた知恵が伝統食にも表れている。日本においても伝統食を見直していきたい。

投稿者 megu3 : 2009年08月14日 List   

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shojiさん、こんにちは!
アミタグループ「みんなの声」担当の中井でございます。
弊社の取り組みをブログでご紹介いただきまして、ありがとうございます。
弊社では、グループの見どころをお伝えするウェブマガジンを
アミタグループのコーポレートサイト上に掲載しております。
その中の1コーナー「みんなの声」にて、
アミタグループと関わってくださった方の声や、
ブログでご紹介いただいた方の声を掲載しています。
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※上記サイトよりリンクさせていただきますが、
もし不都合などおありでしたら、お手数ですが下記までご連絡下さい。
press@amita-net.co.jp

投稿者 アミタグループ「みんなの声」担当 中井 : 2010年6月24日 14:14

>アミタグループ「みんなの声」担当の中井さん
コメントありがとうございます!
こちらこそウェブマガジンに掲載して頂いてありがとうございます!
私達はブログのタイトルでもあります『新しい農のかたち』を現在進行形で追求中です!
その中で一つの答えとして『循環型の農』に可能性を見出しました。
それも単なるその地域だけの循環ではなく、より広い意味での地球規模での循環、そして農作物だけでなく人の循環などあらゆる循環系を包摂できる農法こそみんなに求めれている『新しい農のかたち』ではないかと考えています。
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私達は素人ですのでこうしてブログを通して発信してみんなの評価を羅針盤にしています。
だからこそ、こうしてアミタホールディングスさんのように直接評価を頂いたことを非常に嬉しく想います。
これからも追求は続きますのでまた覗きにきてコメントしてもらえると嬉しいです^^

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