アメリカでさえ、食糧自給の機運が高まっている。~ミッシェル・オバマのビクトリー・ガーデン |
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2009年08月09日
これからの農の可能性、産消提携を探る。
こんにちは。お久しぶりの長谷です。
いよいよ、こちら三重では、本州で一番早い稲刈りがスタートしました!
「今年は、不作では」という情報が流れる中、気を揉みながらの作業です。
さて、日頃から、これからの農の可能性を考えている中で、
・農の社会的価値(多面的価値)の事業化
・都市と農村の信認ネットワークの構築
というところが、ポイントになるのでは、と考え、その1つのかたちとして
「産消提携」
について、追求してゆきたいと思います。そして、それを、今後の農園の販売戦略や運営に生かして行きたいと考えています。
「産消提携」については、農が特に注目されるようになった最近のことではなく、以前から先例がいくつもあります。まずは、その歴史と時代背景から探ってみたいと思います。
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戦後の食、農、産消提携に関わる出来事を並べてみました。
1945 第2次世界大戦終結
1942 食糧管理法
1954 アメリカ余剰小麦の日本への受入れ(MSA協定)
1961 農業基本法(農業の近代化・選択的規模拡大・地域自給の崩壊)
1962 レーチェル・カーソン 「サイレント・スプリング」
1965~1975 ベトナム戦争(枯れ葉作戦=除草剤の大量使用)
1966 米の完全自給達成
1969 米の作付け制限(減反政策の開始)
1969 石牟礼道子「苦海浄土 わが水俣病」
1971 日本有機農業研究会の設立(「有機農業」という言葉の誕生)
1972 所沢生活村(産消提携の誕生)
1974 有吉佐和子 「複合汚染」(朝日新聞に連載)
1975 福岡正信 「わら一本の革命」
1975 「大地を守る会」スタート
1986 チェルノブイリ原発の大事故
1986 バブル景気(地価高騰1992年バブル崩壊)
1988 「らでぃっしゅぼーや」創業
1993 米の大凶作(米輸入の開始)
2000 有機JAS法
2006 有機農業推進法
(http://miida.cocolog-nifty.com/nattou/files/090126_yuuki.pdf「みんなの有機農業」のための歴史年表 から抜粋、追記させていただきました。)
大きくは、戦後復興の中で、農業の近代化、食糧の輸入、市場拡大・高度成長によって、貧困から脱出した一方で、公害や環境破壊、食の安全に対するの不安等から、食や農のあり方を見直そうという機運が1970年くらいから高まって、有機農業研究会や大地を守る会にされるような活動が登場して、その1つのかたちとして産消提携が進められて来たようです。
そして、現在に至っては、市場経済の行き詰まり誰の目にも明らかになり、大半の人々が新しい社会のあり方として、農や食に関心を寄せる時代になっています。
では、「産消提携」の基本的な考え方について、
参考として、有機農業研究会のHPから引用します。
生産者と消費者の「提携」を軸にした有機農業運動
(1) 「提携」の基本理念
「農薬や化学肥料を使わない農業、それが有機農業であるというだけの単純な解釈にとどまっていると、今日の社会のいろいろな矛盾を看過することになる。」( 一楽照雄)
日本の有機農業運動は、現代の農業技術体系や経営形態、農業労働観、流通システム、農産物の消費構造、および農業政策などの持つゆがみをそれぞれ問い直し、農業を本来の「あるべき姿の農業」に取り戻し、同時に流通のあり方や食生活を改善し、生活の変革を実践する等身大の草の根運動である(図1参照)。
つまり
・農薬問題は、単に農法だけの問題ではなく、流通・消費・農政などの総合的な矛盾の象徴であり、「構造悪」として現出しており、・肥大した市場流通や食品産業などが、生産者と消費者を分断し、生産のあり方をゆがめ、また消費(食べ方)をゆがめている。・したがって、消費者も、このような悪循環を形成している「無意識の加担者」であり、・これらを是正するには、生産者と消費者が直接、有機的な人間関係を築き、「生産者と消費者の顔と暮らしの見える」関係のなかで、協力しあいながら運動を進めていくことが大切である、と考えてきた。
そのなかで獲得されてきた特徴的な方法が、生産者と消費者の「提携」/「産消提携」である。これは、単に流通方法だけでなく、農産物を取り交わすことを通した相互作用のなかで、生産の場においても、消費の場においても、それぞれダイナミックな変革をうながしていく。
(2) 「提携」の方法
・自給を基礎にした循環的な農業
・消費者が農作業を手伝ったり、体験する。
・ 選別・包装の簡略化
・ 自主配送
・ 食べ方の変革
・ 価格の決め方
「生産者は消費者の生命に責任を持ち、消費者は生産者の生活に責任をもつ。」
以上のような「産消共生システム」の構築によって、消費者も生産に伴うリスクを分担し、生産者は農産物の豊凶や市場の価格動向に左右されずに、比較的安定した農業所得を得て、「経営として」の永続性を獲得している。それは同時に「農法として」の有機農業を永続的にし、その結果として消費者グループは「食べ物として」、安全な有機農産物を安定的に入手することが実現されている
もともと有機農業は、有機・無農薬栽培etc.の農法(手法)のことではなくて、生産者と消費者の有機的な信認関係を構築することで、その手法の1つが産消提携ということなんですね。
次は、産消提携の事例紹介です。
投稿者 naganobu : 2009年08月09日 TweetList
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コメント
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