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2007年12月21日

”おいしい”お米に迫る①

私はお米を作っています。お米をたくさん売るために、「おいしい」お米を作ろうと日々作業しているのですが、そもそも「おいしい」ってなんなんだろう?と思うことがあります。 🙄
人は今まで食べてきたものが違うし、それぞれ好みがあるし、年齢によってもおいしいと感じるポイントも違うだろうし。。。みんなに共通するおいしさ→よく売れる基準なんてあるんでしょうか? 🙁
そこらへんをみていくために、まずは、現状のお米の評価方法を挙げて考察してみようと思います。
現在のお米の評価方法は、主に2つあります。
理化学試験」と「食味官能試験」です。
■理化学試験
理化学試験のは機械でお米の成分を計り 、それをもとに評価する方法です。
「米の“食味”って何?」で丁寧に説明されているので、そちらを参照していただくとして、今回は割愛させていただきます
■食味官能試験
食味官能試験とは、実際に人が食べて 評価する方法です。
基準となるお米とサンプルをそれぞれ、外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価の6項目について評価し、比較評価を行うというものです。
参考として、日本穀物検定協会では、各都道府県の産地銘柄について、食味ランキングをつけています。
これによると、複数産地のコシヒカリをブレンドしたものを基準米として、これと比較して、基準米より特に良好なもの・良好なもの・概ね同等なもの・やや劣るものという格付け評価をしています。
生産者の中には、食味値の値を基準にして、お米のグレード(値段)に差をつけている方もいらっしゃいます。
この理化学試験と食味官能試験。言わば機械人間。その評価は一致するのでしょうか?
いくつかのサンプルを用意し、機械による食味値の測定をして、自分たちの舌で確かめてみました。 その結果に衝撃 の結末が!!!

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■実験方法
お米を10サンプル用意しました。全て自分たちで作ったものですが、品種も違えば、作り方も異なります。
この10サンプルをA、B、C、D、E、F、G、H、I、Jとします。
これらを某測定メーカーで理化学試験による食味値測定をしてもらいました。
その結果を以下に示します。
サンプル名:食味値
A:73
B:66
C:78
D:75
E:82
F:70
G:80
H:78
I:70
J:76
という結果を得ました。
次に、どれが一番美味しいかを自分たちの舌で確かめるべく、食べ比べトーナメントを行いました。
2品を食べ比べて、単純にどちらが美味しいかで勝敗を決めていきました。食味鑑定にならって、【外見】・【香り】・【味】・【粘り】・【柔らかさ】でポイント採点も行いました。ジャッジは普通の人(男42歳、男40歳、男39歳、男27歳)が行い、割れた時は、ポイント採点の高い方を勝者としました。
あくまで主観的な判断ですが、食味値と合わせてその結果を示します。
予選   第一試合 B(食味値:66)対C(78) ⇒ 結果2:2(ポイント差)でBの勝ち
予選   第二試合 I(70)対J(76) ⇒ 結果3:1でIの勝ち
準々決勝 第一試合 B(66)対A(73) ⇒ 結果 3:1でBの勝ち
準々決勝 第二試合 D(75)対E(82) ⇒ 結果 3:1でDの勝ち
準々決勝 第三試合 G(80)対F(70) ⇒ 結果 3:1でGの勝ち
準々決勝 第四試合 H(78)対I(70) ⇒ 結果 3:1でHの勝ち
準決勝  第一試合 B(66)対D(75) ⇒ 結果 4:0でBの勝ち
準決勝  第二試合 G(80)対H(78) ⇒ 結果 2:2(ポイント差)でGの勝ち
決勝        B(66)対G(80) ⇒ 結果 2:2(ポイント差)でBの勝ち
優勝:B(66)ということになりました。
●結果:自分たちの舌と機械の評価は全く異なる結果となりました。
この違いの理由はいくつか考えられますが、よく分かりません。。。ただし、お米の食味の相対的な評価軸は決して一面的なものではないということは言えると思います。
その土地の気候に見合った作物・品種・栽培方法があり、それを反映した食文化があり、その土地独特の嗜好があることは言うまでもありません。 😉 食味の感じ方もその土地ごとに違いがあるのも当然と言えます。
その土地の気候に最も合う品種・栽培方法を取り、その土地の人に売り込むことが、販売面において、実は意外と有効であるように思います。
地域ブランド というのは、基はそういった流れのものですよね。
お米で言えば魚沼産コシヒカリ京都の京野菜三大和牛の米沢牛・松坂牛神戸牛名古屋コーチン夕張メロンなどなど、考えてみればたくさんあります。
また、一度絶滅してしまった品種を復元する試みも行われています。
三重県伊勢地方に伝わる酒米・伊勢錦 や、熊本にいる鳥・肥後五鶏 などがありました。
同じような考えで、国ごとの嗜好性についても一度考えてみたいと思います。
例えば、お米の種類は大きく分けてインディカ米とジャポニカ米があります。
日本人のほとんどはジャポニカ米を好みます。ほとんどの日本人はあのモチモチ感を好みます
日本人が感じるお米のおいしさのルーツは、ジャポニカ米の特徴にあるのでしょうか?
次回は、そういった、日本人としての嗜好性と、今までの米の変遷・現在のお米トレンドの関係から、米のおいしさに迫ってみたいと思います。
読んでくれてありがとう。最後にポチッ とお願いします!
 

投稿者 keitaro : 2007年12月21日 List   

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コメント

すごく勉強になりました。
これからも更新頑張ってください!

投稿者 ネコちゃん : 2009年8月6日 23:04

わたしたちにできることをもっとしりたいな!
   頑張ってねありがとうございました(≧∨≦)

投稿者 チェリー : 2009年8月30日 11:21

わたしたちにできることをもっとしりたいな!
   頑張ってねありがとうございました(≧∨≦)

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