農地法改正→企業参入後の農業はどうなる??① |
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2009年08月19日
農地法改正→企業参入後の農業はどうなる?②
「大企業が農業参入するとどうなる?」をテーマに、現状取られている方策で、今後の農業がどうなっていくのかシミュレーションしていきたいと思います。
現状は
マスコミが農をどんどん取り上げることで「農は重要、大切」という世論形成がされている。
マスコミや政治家が自給率低下をアピールすることで、日本の食料についての危機感・不安感が高まっている。
モノが売れない各企業は、新たな市場を探求している。→農地法改正で農業参画を睨んでいる。
農家は高齢化、後継者不足で地方も元気がない。
地方自治体は耕作放棄地の増加を食い止めることが目先の緊急課題。
さて、どうなっていくでしょうか・・・
まずは、マスコミや行政の後押しもあり、農地法改正により、農業に大企業が参入します。
具体的には、農業の経験のない企業が、農業専従者を雇い、農地を買収又は賃借し、農業参入。
多くの企業は新たな農市場でのシェアの獲得、企業イメージアップ、(工業製品よりは)安定的な収入の確保などが目的。
企業は当然、利益第一。いかにして農で利益を上げるか(だますか)という観点に貫かれている。
よって
大量の資本が農業に投入され、大規模な設備投資、農地整備を行い生産の効率化
農作業のための人件費の削減
限定的な儲かる作物のみの大量生産
等々が急ピッチで行われていきます。
そうなるとどうなるか?
まずは、農作業をするのに、日本の農家にやらせていては高くつくので、人件費削減のために、安価な労働力として外国人(中国人etc )を移民させ、就農させる。
そんなことがありえるのかと感じるかもしれませんが、実際に、少し前にそのような議論も民主党でなされている様子。(1000万人移民受け入れ構想 http://www.matsui21.com/media/03/08_10voice.htm)
また、すでに介護や看護の分野では、移民によってその労働力をまかなうことが行われていますので十分ありえる話です。
そして、次に起こるのは、日本農家の退廃。
大企業の武器は、安い労働力とそれなりの農作物、大量につくっても売りさばける大企業の持つ販売ルート。
従来の日本の農家は価格競争に太刀打ちできず、結果、離農または新規参入企業に雇われ(農地法の常時専従者のような位置づけ)、外国人に技術を提供。
離農すれば、その土地は、大企業が買収し、生産をさらに効率化、ますます農家は苦しくなるというスパイラルに陥る。
企業に雇われれば、それまでは生産の当事者だった農家も一気に雇われ気質になってしまい、農業に夫も重要な技術蓄積もままならなくなるという可能性も大。
以上の結果、数年後~十数年後には、
安価な外国人労働者はその多くが貧困層であり、その入国を許せば、当然彼らの日本での消費力は大きな影響を及ぼし、見かけ上は市場が活性。
これで目先的にはGDPもあがり、経済の問題は目先的にはクリア。経済成長できたということで政治家の評価もUP
さらには、外国人が作ってはいるが「日本産」なので自給率も大幅に改善。
零細農家→大企業で農業を担うことで農家の所得も上昇。
消費者は安価な労働力と効率化によって安い食料の購入が可能に。
地方では就農人口が(ほとんどが外国人だが。)爆発的に増加し、地方が活性化。地方の財源にも+。
一方で、日本人の農家は激減し、農業は空洞化…
どうでしょう?現状、マスコミが打出している問題(食料不安、自給率低下、耕作放棄地の増加、担い手不足、経済成長)は表向き全て解決していきます。
しかし、新たな問題が起きてくるのは目に見えており、やはりこれでいいのかという違和感は残りますよね? 🙄
そもそも、農業に参入する大企業の裏には、金融資本家がいて、資本家たちは当然、政治家やマスコミを牛耳っている。
そう考えると、
金融資本家たち、マスコミが自給率や食料汚染で不安をあおり、農の問題をすり込む。
政治家は市場を前提とした農業政策を推進することでマスコミがすり込んだ問題を解決し、農村を再び票田に。
大企業は、政治家が行った農地法改正により今まで進出しにくかった農業に新規参入し、利益を生み出していく。(その利益は金融資本家たちへも還元。)
という構造が見えてきます。
このように、政治家、資本家、マスコミが三つ巴となって結託しているとすると、本当に今回の農業ブームが大衆意識のの可能性発なのか?またしても一部の人間にとって都合のいいようにブームが作られているのでは?という疑問さえ湧いてきます。
ここでの大きな問題は全てが市場原理を前提に考えられているという点であり、自給率や担い手の確保だけを問題にしていても何の解決にもならず、むしろ問題を悪化させる可能性のほうが高いという点です。
市場原理である以上、根本の的には生産の場と消費の場の分断(=集団の解体)があり、マスコミで騒いでいるような問題だけに目を向けていては、農の可能性の本質を大きく見誤ることになります。
農には、食糧問題をはじめ教育や経済、集団の解体など、現代の社会問題を一気に解決できるような、私たちが気づいていない多面的な可能性がもっともっとあります。
最近、農業の家族経営や、協同による集落営農が着目されたりもしていますが、そこに留まらず、共同体の再生と充足基盤の実現という観点から農の多面的可能性をもっとみんなで追求し、広く発信していく必要があるのではないでしょうか。
実際に、地元密着型で、専門の仕事もしながら、地域の活性のために半専任として農業に取り組み、成果をあげている企業も徐々に増えてきています。
本当に今、地域や社会に必要なことはなにかと、探索し実践している農家や企業同士が社会の当事者として連携し、新しい農のかたちを自分たちで創り出していかなければならない時が来ているのです。
みなさんと一緒に追求していきたいので、応援クリックお願いします↓
明日は、今、マスコミが大きな課題としている自給率にメスを入れていきます お楽しみに
投稿者 misima : 2009年08月19日 TweetList
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コメント
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