2008年1月26日

2008年01月26日

農業の国営化って どうなん?

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館長には『バカの壁』などの著書で知られる解剖学者、養老孟司氏が週刊誌AERAに農業に関するコラムを載せていたので紹介します。
AERA 2007.11.26 養老孟司 「農業を国営化せよ」

「赤福」に「船場吉兆」。大臣の不祥事に揺れた農水省が、今度は相次ぐ食品偽装問題に追われている。
 だが、国家百年の計を案ずるなら、いま真剣に議論すべきは食料問題に尽きる。この国の食料自給率はカロリーベースで40%、金額ベースで70%。問題は、数字の低さよりも、国内を含め食料調達を長距離輸送に頼っている点だ。石油が枯渇したら都会人は飢え死にするしかない。
 株式会社による農地所有解禁が議論されている。だが参入企業はどれだけ農業に本気なのか。本当の狙いが土地の転用だとすれば、優良な農地を遊ばせている農家を喜ばせる結果に終わってしまう。
 いっそ農業などの一次産業は国営化すべきだ。高齢者まかせの現場にニートの若者たちを送り込む。昔の国鉄のように、採算が取れるようになったら民間に戻せばよい。
 日本の稲作は弥生時代に渡来人がもたらしたというのが定説だが、縄文時代にもコメが作られていたことを示す痕跡が見つかっている。「縄文海進」で上昇していた海面が下がり、弥生時代に水田耕作に適した平野が広がったのだろう。その恩恵を忘れてはならない。

いま農水省は、共同で農地を集約したり、農業法人を作りコストを下げて収益を上げようとしたりして効率化を図ろうとしています。そのイメージにはアメリカやヨーロッパの大規模農業があるのでしょうが、「無農薬」や「有機栽培」「地産地消」という言葉を巷で見聞きするようになった今日において、この効率化⇒自給率のアップが、皆の農や食に対する期待とは思えません。 
本当は誰が判断すべきなのか?
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投稿者 pochi : 2008年01月26日