2008年1月17日
2008年01月17日
関税撤廃要求は途上国を餓死に追いやる最悪の要求
こんにちわちわわです。
日本の農産品の関税が高いと米欧諸国が批判し、関税撤廃を要求しているが、関税引き下げもしくは撤廃は米欧の自国農業安定化と自給率の確保が最大の目的であり、米欧は関税を押さえる代わりに農家直接支払いの手厚い補助金政策を取っている。
国際価格が安い中国は人件費が安いからとか、あるいはアメリカは大規模農業だからと考えがちである。しかしながら実際には、小麦・油脂原料のトウモロコシなどはアメリカで生産費の3倍にも及ぶ補助金を受けているのであり、その生産品が日本市場をはじめ、アジア・アフリカ市場へ流れ込んでいる。日本の30分の1の人件費の中国でもこのアメリカの農産品には太刀打ちができないとされている。さらにこれらの産品に排除されたアジア市場で日本向けの野菜が生産され、日本農家に打撃を与えているとの説もある。
農産品の価格がこのように極めて戦略的に決定されている以上、「安いからアメリカ産でいいではないか」という議論は成り立たない。実はこの点が「食料自給率」概念登場の理由である。アメリカの農産品がアフリカ市場を席捲し、アフリカの食料自給率は低下した。そのすきにつきいって、アメリカが無謀な要求をつきつけたたたため、それに抵抗する武器としてアフリカ諸国で食料自給率という概念が発生したのである。
自給率40%の日本も主食である米の自給率は100%以上あり、18年には豊作により米価下落の救済として政府が大量の備蓄米買い付けを行なった。安価な外国米の存在も脅威である。
農業問題は市場にゆだねるべき問題ではない。米欧の訴える関税撤廃は、途上国の農業を壊滅させ世界を餓死に追い込む最悪の要求なのである。
アメリカこのやろ!と思った方↓↓ぽちっと。
投稿者 tiwawa : 2008年01月17日 Tweet