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2008年01月07日

補正予算から見る19年度農政の動向

こんにちわちわわです。
2008年は解散総選挙をにらみ、参議院惨敗となった地域政策とりわけ農業政策がどう展開されるか注目されます。
以下農業共同組合新聞よりhttp://www.jacom.or.jp/kensyo/kens101k07122702.html

2007年秋以降、焦点となっていた米政策と品目横断的経営安定対策の見直し対策が年末に決まった。19年度補正予算と20年度当初予算に追加して合計1000億円を超える予算が措置された。具体策では生産調整の確実な実施を図るための実施者メリットの充実と行政の関与強化、品目横断的経営安定対策(水田・畑作経営所得安定対策)の加入要件の弾力化などが盛り込まれた。水田農業の維持・発展は我が国農業の将来に関わる問題であり、今回の政策見直しに至る議論は大きく注目された。「農業再生」につながる政策となるのか。

「米政策及び品目横断的経営安定対策見直し関連対策」1.米の生産調整実施者支援充実対策
(1)地域水田農業活性化緊急対策  500億円(19’補正)
(長期生産調整実施・非主食用米低コスト生産技術確立)
(2)担い手経営革新促進事業  52億円(20’当初追加)
(過去実績がない場合の支援拡充)
(3)生産条件不利補正対策  175億円
〔19’補正(144億円)〕
〔20’当初追加(31億円)〕
(生産調整面積増等に伴う所要額)
2.米価下落緊急対策
(1)収入減少影響緩和対策  111億円(20’当初追加)
(10%超下落対策)
(2)稲作構造改革促進交付金  54億円(20’当初追加)
(小規模・高齢者稲作経営安定対策)
(3)緊急米価安定支援対策  50億円(19’補正)
(全農の飼料処理支援)
3.先進的小麦生産等緊急支援対策(1)小麦主産地緊急支援対策  151億円
〔19’補正(98億円)〕
〔20’当初追加(53億円)〕
(2)てん菜主産地緊急支援対策  17億円
〔19’補正(7億円)〕
〔20’当初追加(10億円)〕
対策額合計  1111億円※
〔うち19年度補正予算 799億円  20年度当初予算(追加分)312億円〕
※)この他、「米緊急対策」に基づく政府買入に伴う所要の経費として概ね120億円が見込まれる。
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梶井功東京農工大名誉教授による検証。
「農業再生へ自民党動く」農業者戸別所得補償法案を掲げた民主党に参院選で惨敗したことが、これまで政権与党として進めてきたいわゆる構造改革農政に問題ありとしなければならないことを、とりわけ農村に基盤を置く多くの議員に認識させ、“農業再生”に取り組ませることになったとしていいだろう。その取組みの第1弾は34万トンの政府備蓄米積み増しを主内容とする米緊急対策として実施に移されているが、このほど発表された「米政策及び品目横断的経営安定対策見直し関連対策」はその第2弾になる。2兆949億円の次年度概算要求とは別に、07年度補正予算で800億円、次年度概算要求への追加として300億円、計1100億円がこの「関連対策」予算要求額として組まれている。「農業再生」への“見直し”になっているのかどうか、が問題。
◆生産調整の実効確保が鍵
 目玉は500億円を対策費として要求している「地域水田農業活性化緊急対策」だが、生産調整の完全実施こそが当面の最重要課題という認識から組まれた対策である。
 07年7.2万haに達した生産調整非実施面積、予測される米消費減による生産調整要増加面積3万ha、あわせて10万haの生産調整面積増を08年度には予定しなければならないが、その完全実施には既存の対策では不可能として2つの新しい施策が組まれている。
 1つは、「毎年、その経営する水田のうち地域水田農業推進協議会の指示する面積に、麦・大豆・飼料作物又は協議会の指定する作物(ソバ、ナタネ等)を5年間作付ける長期契約を結んだ農業者に、10a当たり5万円(07年度目標を達成していない者は3万円)の踏切料」を交付する長期生産調整実施事業である。
 もう1つは、やはり協議会との間で、“生産調整の拡大を図るための、飼料米、エタノール用米など非主食用米の低コスト生産技術(多収品種・直播栽培・二期作・麦と非主食用米の年2作等)の確立試験に3年間取り組み、その試験結果等を協議会に報告する長期契約”を結んだ農業者に、08年度の試験圃場面積(生産調整の拡大分)について10a当たり5万円の「踏切料」を交付する事業である。
以上
結局のところ、余剰水田の転作のすすめである。そこに手厚い予算を付けることが地域間格差是正と自給率向上へ向けた根本的政策とはとうてい思えない。かつ、悲願の自民党の地域集票の決定打となるかさえも疑問である。

投稿者 tiwawa : 2008年01月07日 List   

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コメント

国産米で加工用に使われている米もあるんですよね?
減反するくらい国産米が余っているのに、なぜ加工用にわざわざ輸入米を使う?国産米は使えないということ?
よく分からなくなってきました。

投稿者 とも : 2008年6月19日 02:41

ともさん、コメントありがとう(〃^^〃)
http://www.nouminren.ne.jp/dat/200304/2003041404.htm
によると、加工品は原産国表示が義務つけられてないので、よく使われているようです(>_
によると、加工品は原産国表示が義務つけられてないので、よく使われているようです(>_<) 理由は、コストの問題や、不作のときに外国産に頼ったことがきっかけで・・・という感じのようです。 市場を前提とすると安定した供給が必要になるということなのかもしれないですね。実はまだまだ日本の米の消費量は上げることができるのだということに気づかされました。

投稿者 たてこ : 2008年6月19日 03:19

たてこさん、ありがとうございます。
こんなにたくさん輸入米が使われているなんて、びっくりしました。
「米の自給率100%」といっても消費する米の全てを国産でまかなっているわけではなく、安易に「米だけは安心」とはいえないのですね。

投稿者 とも : 2008年6月19日 13:58

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