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2014年10月16日

『都市型直売所の可能性を探る』番外編 ~ るい農園、いよいよ発つ!

さて、今回は実践編。この15年間、生産者として食の探求を重ねてきた「類農園」が、満を持して、自ら直売所を立ち上げた実録です。

まず、類農園のとりくみ、「志」をホームページからご紹介します。

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■類農園のとりくみ

人と自然がつながる食卓へ

共に「生きる源」をつくる

株式会社類設計室は、自然と人の「生きる源」を再生するため、1999年に、企業としていち早く農業生産法人「類農園」を設立しました。そして2014年、「農と食、農と健康・医が一体となった食卓」を提供するため、「類農園直売所」を立ち上げました。

みなさまに、自然の循環の中で育まれた「産地直送の旬野菜」、「漁港直送の旬鮮魚」など、身体も心も充たされる、本物の「生きる源」をお届けします。

また、2011年に東北を襲った東日本大震災・福島原発事故以降、急速に国民全体の食・農への意識が高まっています。これを受けて、家庭菜園や自然体験学習への取り組みが増え、さらには就農希望者や地方定住者も増加しています。これは、自然とつながり、「自分たちの『生きる源』を、自分たちでつくっていく」という強い意志の表れだと、私たちは考えています。

そこで私たちは、ますます高まる農への期待に応えるため、「農・食の専門家」として健康・食に関する最先端の情報をお届けします。そして、お客様には農との接点を、生産者の方にはお客様の声とやりがいを届け、「人・自然がつながる食卓」をつくります。

るいグループでは、3.11以降、ひとびとの意識が自給志向(自分で賄う)や自考志向(自分で答えを出す)に向かっていると分析し、とりわけ人間のからだそのものを作っている「食」に対する急速な意識転換に応えるべく、自らが直売所を立ち上げることを決定。本年10月8日、大阪府茨木市と箕面市にまたがる丘陵地、学術・研究・文化と暮らしの拠点が共存する新都市「彩都」の一角に、類農園直売所をグランドオープンさせました。

では、直売所の具体的な取り組みをご紹介します。題して、「類農園直売所とは~人と自然がつながる食卓へ」。

■生産者さんと「志」を共有

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「類農園直売所」の野菜たちは、奈良・三重・大阪の農家さんが作ったものです。その野菜を直送便で、朝と昼の1日2便、直売所へ運んでいますので、鮮度は抜群。今朝収穫したばかりの野菜も届きます!野菜は、収穫した後も生きています。呼吸しながら栄養分を使っていきますので、新鮮な野菜ほど、栄養価は高いです。農家さんは、しっかりした土づくり、こだわりの農法、有機栽培、無農薬栽培などを行っている人たちばかり。味はもちろんのこと、安心・安全も日々追求されていますので、自信を持ってお届けします。

野菜には、「旬」というのがありますが、旬は、その野菜の生命力が最も高い時をさします。旬の野菜は病気になりにくく、虫がつきにくい、元気いっぱい、栄養いっぱいの野菜たちです。私たちは、自然の循環にならって、一つ一つ生命の力を最大限に引き出したいから「熟」してから採ります。一般流通では、長距離輸送に耐えられるように、熟す前に収穫する場合があります。私たちは、野菜の生命力を最大限に引き出してから収穫したいので、早採りはしません。熟された栄養価の高い野菜を、みなさまにお届けします。

■消費者さんとともにつくっていくお店

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私たちは、野菜を食べていただくみなさまも「野菜を作るパートナー」の一人だと考え、みなさまから頂いた声を農家さんにお届けします。

嬉しい評価を頂いた時は農家さんと共に喜び、期待・改善点を頂いた場合は、真摯に受け止め、どうすればもっと良くなるかを真剣に追求します。

みなさまの期待の一つ一つが「野菜の栄養源」となり、さらに安全でおいしい野菜へと進化していきます。

食・医・健康に関する勉強会http://blog.new-agriculture.com/blog/2014/08/1952.htmlやイベント、農業体験を通じて、みなさまと農家さんのつながりを深くしていくことを目指しています。日々の生産者さんの様子や農作物の状態をお伝えするフェイスブックhttps://ja-jp.facebook.com/noukanosyokutakuを開設し、消費者さんからも料理をUPしていただくなど、単なる「消費者と生産者」という枠を超えて、食・健康をはじめ、何でも相談もできるパートナーとなっていきたいと考えています。そのつながりが、新しい地域共同体への架け橋となることを願っております。

■生産者と消費者の思いをつなぐ販売員の人間力

 

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直売所は、るいグループにとって理論からいよいよ実践に移行するさきがけです。オープン当初から部門を越えて多くの所員がお手伝いにいき、率直な感想、期待の声が届いています。

●なんと言っても、店頭に立っていたお揃いの可愛い制服を着ている女性達の笑顔と声が良い感じでした。本当に笑顔に誘われて店の中に入ってみようと思いました。(60代男性)

●初めて小売業の供給者側に立ってみて、お客様の反応がダイレクトに伝わってくる、その魅力を体感しました。これは塾講師の魅力にも近いですが、顧客がひっきりなしに入れ替わる点は、小売業ならでは、です。特に、駐車場の誘導員に向けてさえ、お客様が(車中から、また乗降時に)笑顔で期待や感謝の気持ちを伝えてくださること。お客様が「直売所」に、単なる物的消費ではなく、共認充足を求めてご来店されていることを、肌で感じました。こちらも意識的に、この「共認需要」に応えていくこと、むしろこの潜在的な需要を引き出していく(顕在化させる)仕組みを追求していくことが、この直売所を成功させる上で鍵となるのではないでしょうか。その仕組みとして最も単純なものが、スタッフからお客様への気持ちの良い挨拶であり、ご来店いただいたことへの感謝の気持ちを伝えていくことです。※参考:リンク、リンク」(40代男性)

●「今朝、取れたての新鮮野菜はこちらにございます!」といって、そのあと、ほうれん草がそばにあるので、ほうれん草についての説明。「ほうれん草は、無農薬・低農薬・無農薬かつ有機栽培、の3種類ございます。一番やわらかいのは、これで、生でも食べられるやわらかさです。」と伝えると、買ってくれるし、説明していると人が寄って来られます!(30代女性)

●どこからこられたお客様なのか?というのは、会員カード登録の際に住所を記入してもらう欄があるので、主にはそこを見て、「おうちお近くなんですね」とか「○○市だと少し離れてますね、どうやってこられたんですか?」とかお客様に話しかけていました。年配の方でお近くにお住まいとおっしゃっていた方は「坂のぼらなあかんからしんどいねんけど、お野菜おいしいの欲しいからな~」と言っていたり、豊中市からこられている方は「職場が近くにあるんです」と言っていたり、門真市や堺市、西宮市から来られている方は、「友達に誘われて来たんよ~」と言ってくださっていました!圧倒的に近くにお住まいの方が多かったですが、遠くから足を運んでくださっている方もいて本当にありがたく思いました!(20代女性)

もののよさ、生産者のよさ、販売員のよさ。生産者と消費者をつなぐのに一番大事なのは、売るひとたちのこころのありよう=「人柄」である、ということが浮かび上がってきます。スタッフ自身が、るいグループの志に共鳴し、自らが売る商品を本当によいものだと感じてもらうことが、スタッフ教育の早道だと思っています。

■ソフト(思い)を包む込むハード(建物)

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4階建の施設の設計は、類農園の母体である類設計室が計画から担当。「商品が正真正銘の自然のものだから、建物も自然にこだわりたい」という想いから、随所に自然素材を使用して商品の良さを引き出す造りとしました。店内を一望できるガラス張りの売り場や、対話しながらサービスを提供できるカウンター、飲食スペース(11月中旬オープン予定)などを設けて、ソフトも本物、ハードも本物。

みなさまのお越しを所員一同、心よりお待ちしております☆

投稿者 noublog : 2014年10月16日 List   

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