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2007年12月30日
カラダにいい水、の話(1)
本屋で何気に手にした、「ミネラルウォーター完全ガイド――カラダにいい水・脳にいい水」(松下和弘著/だいわ文庫)に、おもしろいことを目にしたので紹介します。
水は生物にとって欠かせぬものですが、「新しい『農』のかたち」というブログですので、先ずは関連するところから入ってみます。
●おいしいゴハンは、水で決まる
昔から、「米を研ぐ」といいますが、それは何のため?
炊き上がったご飯の65%は水分で、おいしさは、米粒の中にどれだけ水が浸透するかできまる、といいます。米糠油(ライスオイル)は、水をはじいて米粒の中に水の浸透するのを阻害するので、それを除去するのを「研ぐ」というわけです。
その時に使う水は、どんな水がいいの?
アルカリ性の水
油を溶かす力が高く、お米の構成成分であるアミロース(多糖体)の組織をゆるめる効果を発揮するので、米粒がよく吸水して膨潤になり、おいしいご飯が炊ける。
備長炭や竹炭を入れて炊飯する
炭からカリウムイオン(K+)が溶け出して、アルカリ性に変わり、水道水の2倍くらい油を溶かす力が高くなる。かつ、炭から遠赤外線が放射されて、米粒の芯まで均一に炊き上がる。
大根おろしの水を添加して炊飯する
大根おろしには、酵素アミラーゼ(ジアスターゼ)が含まれており、アミロースという多糖体の切断が進み、甘みのあるふっくらとしたご飯になる。
という。銘柄は何か? とか、古米か・新米か? ・・・などが取り沙汰されますが、核心部分には『水』の問題がある、ということらしい。
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◆カラダにいい水って、どんな水?
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前出の文庫本「ミネラルウォーター完全ガイド――カラダにいい水・脳にいい水」によりますと、カラダにいい水とは、
①油を溶かす力の高い水
(界面活性力=油脂の分散性の高い水)
②酵素活性を高める水
(体内酵素を活性化し、抗酸化物質の力を低下させない水)
③表面張力の低い水、あるいは水分子の集団が小さい水
(クラスターが小さい水)
だそうです。
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◆水と油・・・①
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「水と油」とは、相性の合わない同士の代名詞のように使われますが、先ず、「油を溶かす力の高い水」って、あるの? という疑問が湧いてきます。
油を溶かす力(界面活性力)を調べるには、サラダ油を調べたい水に添加して、どれだけ溶け込んだのかを水素原子核の磁気共鳴法で分析するらしい。原水の水道水に比べると、高性能の水処理器を通過させたものは、2~2.5倍くらい、「飲める温泉水」でも2.5倍くらいは溶かすらしい。
また、油を溶かす力は、軟水の方が高い傾向を示し、洗濯時の泡立ちの良さや汚れ落ちの良さ、ということで見て取れるようです。
ヨーロッパや沖縄県の水は硬水で、日本の多くは軟水ですが、そのことと日本食(和食)の「旨みと出汁(だし)文化」との関係は、軟水が食材の旨みと出汁をよく溶かしだすことにあるから、だというのです。興味津々ですね!
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◆酵素活性を高めることは、どうしてわかるの?・・・②
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酵素(こうそ)は、生体でおこる化学反応を触媒する物質で、生物が物質を消化する段階から吸収・輸送・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かすことができないもの(リンク)です。
さらには、老化や発がん性などの原因となる活性酸素を消去する力のある酵素「SОD(スーパーオキサイド・ジスムターゼ)」もあります。人間は、そのSОDだけでは足りないので、それを補うためにSОD様物質(抗酸化物質)を食物の形で摂取する必要があります。
酵素活性は、このSОDを調べてみたい水に溶かして、活性酸素を消去する力をどの程度発揮するかを電子スピン共鳴(ESR)法で分析する方法で、SОSA(活性酸素の消去活性)と呼ぶそうです。
塩素という酸化剤を含む水道水は100%以下(都市部では30~80%程度)の力しか発揮しないのに、「体にいい水」は、100%以上の力を発揮するそうです。そして、分析してみると日本の「硬度の低い軟水」の方が酵素活性が高く、「軟水で、しかもミネラル成分をバランスよく含む水」がいいそうです。
体にいい水は、酵素活性を持ち上げる力がある、というのです。
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◆表面張力の低い=クラスターの小さい水、って何?・・・③
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荒川泓博士(元北海道教授)らの唱えた学説によると、液体の水は1量体(1分子の水)と5量体(5分子の水)の混合状態にあるとされているそうです。温度が低いと5量体の割合が多く、温度が高くなるにつれ一量体の割合が増えていき、100℃になると1量体になって蒸発するというのです。
液体の水は、5つの水分子と1つの水分子が極めて短い時間に絶えず結合する相手を変えているため「動的構造」と呼ばれます。
松下氏は、水分子がお互いに交換している速さと運動速度を酸素原子核の磁気共鳴法を利用して測定し、速い水を「クラスターの小さい水、遅い水をクラスターの大きい水」と定義しているそうです。
水の温度を上げていくと、水分子どうしの交換速度と分子運動は速くなり、エネルギーを得たことでクラスターが切断されて(1量体の割合が増えて)小さくなり、より速く動けるようになった結果、水の表面張力が低下する、という訳です。
そのために、油と混じるようになるようになる、といいます。
現実場面での経験から、油汚れの激しい食器も、水で洗うよりお湯で洗うほうが汚れが良く落ちる、という事実に照らすことで納得してしまいます。
熱エネルギーで暖められたお湯は、クラスターが切断されて小さくなり、表面張力も小さくなって油と混じりやすくなり、油汚れが落ちやすい、ということです。
クラスターの小さい水は、室温でも油を溶かす力が高くカラダにいい水ですが、数万種の水の分析結果から、油を溶かす力の高い水は酵素活性をも高めることも分ったそうです。
そして、クラスターの小さい水は細胞との結合が強くなかなか離れませんし、老化を促進する活性酸素を消去する酵素SОDの力も持ち上げてくれるそうです。
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次回は軽めの「なんで?」で繋いでいくような展開になりそうですから、期待してください。
つづく by /びん
投稿者 ayabin : 2007年12月30日 TweetList
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コメント
投稿者 モンクレール ダウン : 2013年12月19日 08:35
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