2008年3月26日
2008年03月26日
純農業地域の農地価格、13年連続で下落⇒農地は国有=共有してはどうでしょうか?
まるいちです。今日もニュースのお知らせとコメントを書きます・・・【純農業地域の農地価格、13年連続で下落】・・・と言うニュースです。
■具体的な価格は下記の記事にも掲載されていますが、我々の地域の実態も、田・畑とも農業地域で100~150万/1反程度のようです(国道や県道に接道していたり条件の良い農地はもう少し高いですが・・・)。これは農地整備後の価格なので農地整備に要した農家負担分が約40~50万/反あるので、農家の手取り?の実態はこれを差し引いて50~100万/1反程度になります。ただ、売りたいと言う人がいても買う人は少ないようです。
これは1反=1,000㎡の価格なので、坪当たりに直すと約1,700~3,300円/坪になります。
農地以外の土地と比較するとかなり安いと思います。ちなみに山林はもっと安くなっていて、100万/1町=10,000㎡=300円/坪程度ですが、これでも買い手がなかなか付かないようです。
●まず、この安さに驚かれたのではないでしょうか?
生産に供する土地は基本的にその生産性に応じた価格になるのですが、この農地や山林価格の実態が現在の農業、林業の生産性の低さを象徴しているように思います。
今の所は農地を購入できるのは農家か農業生産法人等の農業を営む人だけだし、その用途も農業とその関連用途に限定されています。
また、農地を売買あるいは貸し借りする場合には、農業委員会等の許可が必要で、これは、資産保有や投機目的の農地の取得を規制し、農地を効率的に利用することをねらいとしており、一定の基準に適合する場合に限って許可することになっています。この許可を受けないで行った農地の売買や貸借は効力が生じません。
ですから、農地の投機目的の所有や転用には規制がかかっている状態なので、一応農地の乱用、悪用は出来ない状態になっています。 参考=全国新規就農相談センター
●しかし、このままでは、将来、農業者の高齢化が進み、担い手がいなくなって、更に農地の価格の下落は進み、それでも買い手がいない事態に陥り、そして、耕作放棄地が増え農地の荒廃が進む事はほぼ間違いないでしょう。
また問題は農地が他の用途に転用される、外資が日本の農地を支配してしまう・・・と言った、【食】の安全・安心の根本が揺らいでしまうような事態に陥りかねません。
これらに対する懸念はこのブログにも幾つか記事があります。↓参考です、是非読んで下さい。
農地と株式の交換制度?⇒農地転用で利益を生み出す為の誤魔化し政策では?
農地と株式の交換制度?日本の農地をますます荒廃させる新政策!?
農地が危ない!?
農地を住宅地に転用するだけで,価格が100倍に跳ね上がる!
■では、どうすればよいのか?
日本の【食の安全・安心】を確保する為には、やはり国内で一定以上の自給率を保持する事が最低基盤だと思います。その為には一定以上の農地を耕作し農作物を作る事が不可欠です。
そして、将来的には農業の持つ他面的な機能をもっと有効に活用する事も視野に入れる必要があると思います。
このことに関しても参考になる意見があります。↓これも是非読んで下さい。
「農村の全寮制」実現に向けたの課題、その2
新農(業?村?民?)共同体の創造と生産基盤の共有
みんなにとって必要な「農業・農村のあり方」を考える。
共同体的所有
★現状を打破し将来に向けてもっとも有効なやり方は、農地を一旦全て国有化(日本人の共有財産化)し、これを各生産体が運用する、もちろん、各生産体は共同体として存在する・・・と言うような事だと思います。
このようなビジョンを実現していく事で様々な現在の問題が農業や農地、農村を中心に解決に向かっていくように思います。
★★★最後まで読んでいただいてありがとうございます★★★
以下、この記事の元になったニュースです。
農業協同組合新聞JAcomの農政.農協ニュースより引用。
純農業地域の農地価格、13年連続で下落-全国農業会議所の調査結果 (3/19)
全国農業会議所は3月19日、平成19年田畑売買価格に関する調査結果を公表した。これによると、純農業地域の農用地区域の農地価格は、全国平均で中田価格が10a当たり147万円で前年比2.3%の下落、中畑価格が101万4000円で同2.2%下落しており、中田、中畑価格ともに平成7年以降13年連続の下落となった。下落率は、前年(中田3.1%、中畑3.3%)よりは小さかった。
同調査は昭和31年から毎年行っており、今回で51回目。これまでの最高価格はいずれも平成6年で、中田が200万2000円、中畑が137万8000円だった。最高価格に対し、平成19年はそれぞれ27%、26%下落した。
ブロック別では、中田はすべてのブロックで下落し、中畑は中国の横ばいを除き、すべてのブロックで下落した。下落幅は、中田、中畑とも大都市圏の関東(4.1%、5.4%)、東海(6.7%、5.6%)で大きい。
中田で最も高いのは東海の251万9000円、最も安いのは北海道の28万4000円。中畑では最も高いのは東海の224万7000円、最も安いのは北海道の13万円。
価格の下落要因は、中田では「米価など農産物価格の低迷」(43.1%)が最も大きく、次いで農業に対する先行きの見通しが立たないことなどによる「農地の買い手の減少」(17.7%)、「生産意欲の減退」(13.6%)など。中畑では「農地の買い手の減少」(28.0%)が最も大きく、次いで「農産物価格の低迷」(22.8%)、「生産意欲の減退」(16.1%)などがあがっている。
また、都市的農業地域の市街化調整区域の農用地区域の農地価格は、全国平均で中田が519万9000円で前年比5.2%の下落、中畑が489万2000円で5.3%下落した。下落率は前年(中田3.1%、中畑4%)より大きい。中田、中畑とも15年連続で下落した。ブロック別には、中田、中畑とも大都市圏の関東に加え、北信の下落幅が大きい。
価格の下落要因は、中田、中畑とも「農地の買い手の減少」が最も多く(35%、45.3%)、中田では「米価など農産物価格の低迷」(22.2%)、中畑では「生産意欲の減退」(13.5%)が続いている。
(2008.3.25)
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投稿者 nara1958 : 2008年03月26日 Tweet