耕作放棄地の何が問題なのか? |
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2009年09月05日
技術的側面から循環型生産を考える「耕作放棄地の可能性」
循環型農業生産を軸に据えて考えると、耕作放棄地にも可能性が見えてきます。
よく「土が肥えている」とか「土がやせる」という言い方をいます。
土は循環の中で微生物によって作られている という意味で、近代農法からしばらく離れた放棄地の土は地力が甦っている という見方ができます。
○耕作放棄地は宝の山《動画》
大きな木、ささ、野ばらは、長年除草剤や農薬や化学肥料はやっていない証拠。
私にとってみたら、荒れているほど逆に 宝の山 のように思う
○遊休農地で有機農業
遊休農地を活用してワラビと菜の花の有機栽培を始める。
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└─土って何? 土にはたくさんの有機物が含まれていて、団粒や虫の穴がたくさんあります。そして、いろんな小動物や微生物が無数とも言えるほど住んでいます。
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└─土の中の分解者:土壌生物の働き 自然界全体として見たとき、生態系の中で土と土壌生物は欠かせない役割を担っていると言えるでしょう。彼らの分解能力を超えてしまうと、土壌汚染や水質汚染といった問題に繋がって来ます。
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放棄地に繁茂した雑草雑木を機械ではなく、牛・羊・ヤギをつかって下草刈りをする試みが各地で行なわれています。
○牛がお手入れ 耕作放棄地
牛はおとなしいうえによく働く。人手不足に悩む農家で活躍するはず。県畜産試験場(三木町)で、雌2頭を電気柵や屋外に慣れさせる訓練をした後、8月ごろから農家に有料で貸し出す
○羊に雑草を食べさせ、遊休農地を再生する実験
20年以上放置され雑草が茂っているが、羊が草を食べることで、約1週間で耕作できるまで回復する見通し
○耕作放棄の農地きれいに、“舌草刈り”ヤギ大活躍
ヤギ5頭は、寄り添いながら、足元の雑草や低木をむしゃむしゃと食べ、“舌草(したくさ)刈り”をしていた。
そのまま畜産と農業生産を両立させていくケースもある。
○農林畜産複合経営は楽しくてリスクも分散
経営的には、農業は一年ごとに収穫する短期所得であり、畜産は二~三年周期の中期所得、林業は三〇年以上の単位で長期所得を狙います。これらを絡ませると、危険を分散して持続的で安定した経営になります
自然を壊すにしても、造り育てるにしても、自然というものを自己の都合の良いように解釈してかかる思考方法が、日本人の体質に備わるようになったのは、いつ頃からでしょうか?
「工場野菜」に見られるように日本人の自然観は、自然を思いのまま加工するという工業的発想からの“自然への関わりかた”に変わり、今は技術もそういった側面で捉えられがち。
これは生産者側だけの問題ではない。農業にまつわる問題の多くは、「安く・キレイな野菜」を要求する消費者側の問題が根本にあると思います。
【循環】-【持続】-【環境保全】 という言葉を考えるとき(子供に教育するとき)、自分以外の生産者 や 自分たち人間以外の生き物の生命まで を想えているのだろうか? 近代化農業は、生産者+消費者=バラバラ個人の近代化人間によって行なわれている。経済効率だけを考えた市場の枠組みの中で歪められた。言ってみれば、これが耕作放棄地を生む原因なのではないでしょうか。
先の記事「耕作放棄地の何が問題なのか?」で挙げた下記の問題についても、“果たして単に農業の問題なのか!?”という気がしてくるのは、その為だと思う。
・病害虫の発生
・周りの農地への雑草繁茂の原因となる
・用排水路などの管理が困難になる
・農地のもつ災害防止機能が低下する
・景観の悪化
・ごみの不法投棄場となってしまう
・食糧の安定供給にも悪影響
そもそも農業という営みは何なのか?
循環の中では、単に人間が食べものを生産する という行為に留まらず 「命を引き出す人の営み」(大野和興氏)とか、「自然環境を支える仕事」(宇根豊氏)という捉え方に 大きく広がっていく。地球上の全ての物質循環の中に自らも在ることを感じられる。
すれば、
>荒れているほど逆に 宝の山
というように耕作放棄地への見方もガラリと変えることができ、「どういう農業を担っていくのがいいか?」「どういう関係性をつくっていくのがいいか?」も見えてくるのだと思います。
投稿者 pochi : 2009年09月05日 TweetList
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コメント
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