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2007年07月28日

割り箸問題を手掛かりに、森林環境を考える(4)

■前回までのあらすじ


    年代   輸入対象国    備考
1970年代   :韓国     割り箸の輸入開始
1980年代後半:インドネシア  海外で製箸業が根付く
1990年代   :中国     輸入品94%
・割り箸の国内生産をしていた時代は、端材・間伐材利用。
・中国では、伐採した木材の丸ごと利用。
・しかも、皆伐方式で跡地に植林がなされない。
・それでなくとも砂漠化が進む中国の環境悪化を助長している。
日本の森林資源は、戦後に植林した樹木を活用すべき時期を迎えているのでストックが増大している。にもかかわらず、
・外国産の木材の方が安いので、輸入している。
・国産材は儲からないので、林業離れで山の手入が行き届かない。
・見た目は「緑地」だが、「緑の砂漠」。
・だから、集中豪雨に合うと樹木ごと地すべりしてしまう。
→森林資源の公益的機能は劣化するばかりである
(1)http://www.new-agriculture.net/blog/2007/07/000292.html
(2)http://www.new-agriculture.net/blog/2007/07/000293.html
(3)http://www.new-agriculture.net/blog/2007/07/000300.html

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●市場任せでは、社会を統合できない
市場任せとは、ちょっと乱暴な云い方をすれば、「安けりゃ、いいじゃん!」ということになるということ。治山などの国土保全課題は、ツケとして国家にまかせるばかりで知らん顔だから、「自己チュウ」の極みです。それじゃ、社会統合などできるわけがありません。
*グローバリストの手口は、もっとアコギであるので「るいネット」の関連投稿を参照されたし。
4884 合法的な搾取の実体
25591 市場は等価交換ではない、外部不経済を捨象している
●「My箸運動」だけでは、問題を劣化するばかり!
「市場任せでは、社会を統合できない」にもかかわらず、踏みとどまって「なんで? どうする?」と考えることなく、耳障りの良い「環境にやさしい○○」などに飛びつくのは極めて危険です。
それどころか、思考を停止した肉体派に堕すれば、将来は環境問題の頼もしい「志士」へと育っていく可能性のある人々が市場に跋扈する「自己チュウ」輩のお先棒担ぎへと成り下がってしまいかねます。
9050 共認革命6 チンケな運動(要求運動の終焉)
何が問題で、どうする? ということの「答え」(=運動を推進する根拠の事実認識と解決に向けての論理)を持たない「My箸運動」なら、問題を劣化するばかり! と云わざるを得ないでしょう。
●「環境」をどう捉えるか?
「環境」という概念は、極めて漠然としています。それに息吹を吹き込んでくれそうな投稿を紹介したいと思います。
・(私たちは、)30数億年生き続けているいのちを、1年とは続かない原子の集合体に載せている生きもの。
・30数億年の進化の歴史を通じて、生き物たちはお互いに不可分離の関係をつくりながら何千万もの種に多様化してきた。
・自分のからだは60兆をこえる数の細胞すべての集合体として認識する。同じように、個体の生は、多様な生物の集合体である生命系の生の一つの要素として存在する。
・森を歩いて覚える生の安心は、生命系として生きる自分の生の全体感を自然に覚えることからくるものに違いない。
上記は、『2100 自然との共生』 で紹介している岩槻邦男氏の言葉だそうです。多様な生命群の織り成す外圧や充足、物質循環の中において人間のいのちも培われている、ということだと潜在思念も観念も揺さぶられるように得心できます。
人間にとって有用であるか否か、などという近視眼的で表層的な価値観のみに依拠すれば、手痛いしっぺ返しを食らうに違いありません。森林がもつ公益的機能における「生物多様性保全機能」とか「環境」を、岩槻邦男氏の言葉のように捉えてみてはどうでしょうか?
そうすれば、間伐が行き届かず、昼なお暗い、戦後に植林された人工林に足を踏み入れると、不気味な静寂と感ずるのも道理とわかります。それは、そこに「いのち」がないに等しいからだ、と得心できます。
(つづく)   by びん

投稿者 ayabin : 2007年07月28日 List   

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コメント

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