2008年6月12日
2008年06月12日
現在の食糧高騰と”自給”の課題
まるいちです。
食糧の高騰が続いています。一旦高騰した食糧価格はこのまま高止まりになるか、或いは更に高騰する可能性が高いと思います。↓参考
穀物高騰「もう戻らない」!?・・・アグリビジネス大手は収益急増!!
そんな中で現在進行中の状況から日本における”食糧自給”の課題を考えてみたいと思います。
参考にしたのは農業協同組合新聞JAcomの「シリーズ 世界の穀物戦略2008―日本の食料安全保障を考える」・・・「平時」の食料自給率の向上こそ不測の事態への備えになる です。
◆穀物価格の上昇要因
昨年の後半から世界的に穀物価格が急激に上昇している、その要因は
1、投機資金の流入による高騰
2、食料貿易は自動車などと違って非常に限られた量しか貿易に回っていないために、少し需給が変動しただけでも価格の大きな変動につながる。
◆日本の状況と世界の状況
最近は米の国際価格が大変な勢いで上がっている。これは米はトウモロコシや大豆、小麦にくらべて、貿易に回されている量がさらに少ないからで、その点でいっそう価格に影響が出やすい。
ただし、こういう状況になって、とくに米について分かるのは、“日本は米は自給しているので影響がない”ということ。
要は、国内できちんと作っていればこうした国際的な高騰にさらされることはない、国内できちんと生産していない国が困っているという単純なことだ、と改めて分かった。
また、食料をめぐって暴動が起きている国がいくつもあるが、それは食料を他国に依存しているから国際価格の高騰が国民生活に直接影響を与える。所得の低い国ほどその影響が大きく出ている、この問題からは、日本は自分のことだけ考えて買い漁ればいいというものではないということも分かってきた。
◆国際分業の問題
国際分業という名のもとに食料生産を他国に委ねるのは危険。危険という意味は
1、わが国にとっても輸出規制をされてしまえばお金があっても買えない。
2、日本が買ってしまうことによって食料が行き渡らなくなる国や地域が出てくる。
◆重要になる「世界」と「日本」の食料安保の視点
世界と日本はつながっていると認識しなければいけない。日本は世界の食料安保にマイナスになるようなことをしてはいけない。
海外から調達することが途上国の食料安保に悪影響を与えるとすれば、基本的な食料についてはある程度国内で生産することが大切。
◆水田の利活用が日本の役割
日本はせっかくある水田をもう少し活用することが大切。
●マスコミではあまり報道されていませんが、現在たくさんの国が農産物の輸出規制をかけています。そして、食糧の高騰に苦しんでいる国がたくさんあります。
日本は主食である米は現在の需要分は自給できているので高騰していないし混乱もありません。しかし、このままの状態で良いのか?と言う点では課題が残ります。
★日本の国内の食糧安全保障と同時に他国の食糧安全保障に悪影響を及ぼさない、と言う両面で【食糧自給率】の課題を整理する必要がある。
特に主食である米を初めとする穀類や豆類は高い自給率を確保する必要があると思う。
そして、日本が市場原理を超えた食糧自給のあり方を実践する事が途上国の食糧安全保障のモデルを示す事になり、これが真の支援、貢献ではないかと思う。
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投稿者 nara1958 : 2008年06月12日 Tweet