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2006年11月05日

『ガイアの復讐』…だからって原発推進?


雅無乱です^^どうぞよろしく
先日、2006年10月29日の毎日新聞に、見開き紙面の4分の3ほどを占めるどでかい広告があった。
タイトルは「ガイアの復讐―地球温暖化に、どう立ち向かうか。――ジェームズ・ラブロック博士が語る地球再生への処方箋――」
広告主は「日本原子力文化振興財団」で、10月25日に開催された第43回「原子力の日」記念シンポジウムの講演資料をもとにまとめたものだとして内容が組まれている。
見出し(主要な主張)は次の3つ
>地球温暖化による、耐え難い酷暑の世界が迫っている
>原因は、ガイアの気温調節能力を超えた人間の活動
>原子力の活用が、気候変動を生き抜く助けとなる

イギリスの著名な学者ジェームズ・ラブロック博士が提唱した「ガイア理論」を解説しつつ、原子力の有効利用こそが地球温暖化対策の決め手だという内容だ。
この広告にはかなり驚いてしまった。
「ガイア理論」は、地球という惑星を一つの生命体として捉える、という画期的な視点を提供したもので、原発反対運動を含む多くの環境運動団体に思想的影響を与えた極めて注目されている理論だ。その「ガイア理論」の提唱者自らが、「これからは原発推進でいきましょーや」と言っている、というのだから、にわかには信じられず目が点になってしまったわけだ。
ジェームズ・ラブロック博士の新著『ガイアの復讐』(竹村健一訳 中央公論新社)がこの10月に日本でも出版されたが、それに先立つ海外での取材(2006年1月16日英インディペンデント紙:http://news.independent.co.uk/environment/article338878.ece)ではこんなことが書かれている。
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>「危機に瀕した環境:”私たちは引き返せる地点を過ぎてしまった」
>30年前、科学者ジェームズ・ラブロックは地球が生命に適した環境を維持するための惑星規模の制御系を保有していることを発見した。彼はそれをガイアと呼び、その理論は広く受け入れられた。今、彼は、人類の環境濫用はそのメカニズムが我々に敵対するようにしてしまったと信じている。彼の驚くべき結論は、気候変動はすでにもう解決不能であり、地球の生命は再び同じでは居られないということだ。
>ジェームズ・ラブロックは、地球自体が生命に適するように自らを保つというガイアの概念を発見した科学者にして環境導師である。彼は世界はすでに気候変動の引き返せる地点を過ぎてしまい、私たちが今知っている形の文明は生き残りそうにないと語った。
>今日、本紙に掲載された非常に悲観的な新たな評価の中でラブロック教授は地球温暖化に対抗する努力は成功せず、実際にもう遅すぎるとほのめかした。(前文のみ)

この本はまだ入手していないが、ブログ→『ラブロックの温暖化手遅れ説についてあなたもコメントを』で内容を確認してみると次のようなことらしい。
…地球温暖化を止めることはもはや人間にはできない。手遅れである。
「われわれは既に、境界線を越えてしまっており、最悪の事態に備える以外、残された道はほとんどない」
「地球の健康は、重病と見なすべき状態であり、まもなく異常な高熱を発し、それが今後10万年続く恐れがある」
「いよいよガイアは、その内包するルールに照らして、人間を締め出しにかかっている」
その兆候が、最近続いている異常気象(巨大ハリケーンや大寒波や熱波など)である、
ということだ。
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/forum/549.html
ここに彼自身の言葉(翻訳だが)が書かれているが、たしかに共感するところも多い。
ところが、どうやら彼は「温暖化を止める唯一の方法は原子力の有効利用だ」という結論に到達し、「日本原子力文化振興財団」なるものの広告に出てきて協力しているわけだ。
なんかどうもつながらない感じがする。
言うまでもないが、原子力は決して安全ではない
北朝鮮の核実験によりにわかに話題になっているが、地球上の核兵器を全部爆発させると、 ガイアを約7~9回殺すことができるらしい。
ブログ→「須田 稔の部屋」にあるように、アメリカの原子力潜水艦が日本にも放射能を撒きちらしているらしいし…
「原子力の平和利用」なんてことももっともらしく語られているが、チェルノブイリのような事故がいつ起こるとも限らない(実際、日本でも小規模ながら原発事故はよく起こっている)。
安全性を確認できない核エネルギーを、たとえ温暖化を止めるためとは言え、代替エネルギーとして使用するということに対しては、やはり躊躇してしまう。
しかしだからといってこのまま石油中心に地下資源を使い続けていいわけでもない。
安倍首相は、「バイオ燃料を1割にしろ」なんてことも言っているが
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20061102AT3S0102301112006.html
それが、たいして足しになるようにも思えない。
いったいどうすればいいのか…、広告を見ながら途方にくれてしまったのであった。

投稿者 nanbanandeya : 2006年11月05日 List   

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