2007年6月27日
2007年06月27日
「奇跡の木」ニームって、何?
びんさんの「農薬の歴史」シリーズに続いて、自然農薬の話題を。
農作物の安全性に対する関心が高まる中、熱帯樹木である「ニーム」の木が注目されている。
私は昨年、空心菜がアブラムシの害に遭い使える農薬がなくて困っていた時に、初めて「ニーム」の名前を聞いた。結局その時は使わなかったが、あらためて調べてみると実に様々な効果があるらしい。
特にその「虫を寄せ付けない忌避効果」によって、無農薬栽培にも一役買っているようだ。
以下「みねらるネット」より転載。
●ニームってなあに?
害虫に対して「奇跡の木」としてアメリカや欧州をはじめ、世界各国での認知はもちろん、日本でもその効果から大きな話題を呼んでいるのが、薬木「ニーム」です。
ニームの日本名はインドセンダンといい、その種子から抽出した液にはアザディラクチンと呼ばれる非常に強力な餓死能力を持つ成分が含まれています。人や農作物には害がなく、200種類以上の害虫に効果があるといわれています。インドでは数千年も昔から虫下しや胃薬、歯磨き、虫除けなど、民間の治療薬として広く使われてきました。またハーブなどとともにアーユルベーダといわれる伝承医学の重要な原材料のひとつでもあります。
1.ニームという木
ニームはインド亜大陸の乾燥地帯が原産で12~24メートルの高さに育ちます。痩せ地で育ち高温に耐えますが、厳しい寒さや霜には弱い植物です。海抜50~100メートル、年間降雨量130ミリメートルの地域が生育に適しています。
インドではニームの花は1~4月にかけて咲き、実は5~8月にかけてつきます。年に1本の木から37~50kgの新鮮な実が取れます。インドには約1,380万本のニームの木があり、413,000トンのニームシードから83,000トンのニームオイルと330,000トンのニームケーキがとれるといわれています。ニームの木はシロアリや虫食いに強く、炭は高級品として取引されています。
2.薬効特性
インドでは昔からアーユルベーダ(インド医学)の薬として、このニームの葉、実、樹皮が伝統的治療薬として使われてきました。例えば、心臓病、高血圧、動悸、乾癖、解熱、鎮痛、関節炎、リュウマチ、糖尿病、癌、消化不全、潰瘍、口内炎、神経系疾患、ストレス、マラリア、気管支炎、皮膚炎であり、最近では避妊薬に使われているそうです。インドではニームの葉の錠剤が糖尿病治療薬として販売されているそうです。
3.化粧品
1920年頃からニーム石鹸が販売されています。1975年からニームオイル石鹸も販売されています。 また、ダニやノミ、ハエ、シラミ、蚊にも効くということでペット用石鹸、シャンプーもあります。家畜の虫下しに効くということからニームの葉の粉末を混ぜた家畜補助飼料や、ニーム樹皮の抽出物が入った練り歯磨きや歯磨きパウダーもインドでは人気だそうです。
4.家禽、家畜、羊の飼料
ニームは家禽、家畜、羊の飼料の重要な原料になっています。抽出後のシードが家禽用飼料として使われているようです。ニームシードケーキ飼料は授乳中のミルク成分に何の影響もなく、また赤血球、白血球にも変化はありません。
5.肥料、土壌改良剤、病害虫防除、作物の貯蔵
現在、ニームは農業分野で使われることが圧倒的に多いと思われます。ニームケーキを圃場に撒けばシロアリやネマトーゼでやられることはないということです。また、窒素肥料効率が改善されるので硝酸態窒素が地下水に流れ込む機会も少なくなります。
ニームケーキはもともとサトウキビの肥料や港でのシロアリ対策に使われていたようです。 稲の苗を植えつける前に田んぼにニームの葉をいれたり、苗床に葉や小枝を入れたり、種をニームオイルで処理したりして病害虫発生を予防する方法も昔からインドでは伝統的に行われていました。また、インドではニームの葉を2~3%穀物に混ぜて貯蔵害虫による被害を予防するということが昔からなされています。同様にタンスに葉や小枝を入れて衣類が虫にやられないようにしたりもしているそうです。
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投稿者 komayu : 2007年06月27日 Tweet
2007年06月27日
日本が農産物の関税を撤廃したら農業・農地は崩壊する!
まるいちです。 😀 😀
「農業に関する偏見と嘘・・・騙されてはいけない!」の記事で紹介した鈴木宣弘東大教授が 農業協同組合新聞 JACOM シリーズ に「ひっ迫する世界の穀物 問われるニッポンの自給率」と言う記事を提起されているので紹介します。
~以下 抜粋 引用~
日豪EPA(経済連携協定)で例外なしの関税撤廃が行われた場合には、すでに40%しかない我が国のカロリーベースの食料自給率が30%程度までくらいに下がるとの試算もあり、先般の経済財政諮問会議のワーキング・グループ会合では、農林水産省から世界に対する全面的な国境措置の撤廃により自給率は12%になるとの試算が出され、現在、議論が進行中の案件の事の重大性がクローズアップされた。
某省は、北海道の農業者に、「7年後には関税が撤廃される約束になっている」といったたぐいの、農家を意気消沈させ、離農を促進するようなうわさを流す情報操作を行っているとも聞く。
このような中、いまこそ、自給率が30%や12%まで下がってもよいのかということを、産業界や消費者も含めて、国民全体で議論しなくてはならないと思う。
ブッシュ大統領は、「食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」「食料自給は国家安全保障の問題であり、アメリカ国民の健康を確保するために輸入食肉に頼らなくてよいのは何と有り難いことか」と、まるで日本を皮肉っているかのように、しばしば、食料自給はナショナル・セキュリティと直結することを力説している。さらには、米国をはじめ各国が、エネルギー自給率の向上がナショナル・セキュリティに不可欠だとの認識を強めているという現実は、「いわんや食料自給率においてをや」(まして食料自給率については言うまでもない)といえるであろう。我が国は、エネルギー自給率、食料自給率の両面で、すでに各国に大きく離された低水準にあることを、改めて認識する必要があろう。
国家安全保障上からも自給率が1割近くまで下がってもよいのかということを議論する材料の一つとして国際需給の動向分析は重要である。
この関税撤廃の議論に関しては、農水省が経済財政諮問会議「EPA・農業ワーキンググループ」の求めに応じて、農産物の関税をゼロにした場合、食料自給率は四〇%から一二%に急落するという試算を公表しています。
■農産物の関税をゼロにした場合の影響試算
食料自給率 40%⇒12%
国内農業生産 3兆6000億円減少
就業機会の喪失 約375万人が失業
作付面積 272万ヘクタール減少(耕地面積6割減)
米 90%減
小麦 99%減
砂糖 100%減
牛乳 88%減
牛肉 79%減
豚肉 70%減
試算20品目計 70%減
農水省「国境措置を撤廃した場合の国内農業等への影響(試算)」
(07年2月26日)
●小麦や砂糖は壊滅状態、米も九〇%減、五〇%減を免れるのは卵と鶏肉、茶、果 物の一部ぐらいという悲惨な試算です。
同ワーキンググループの本間正義座長代理(東大教授)は、この試算について「日本にほとんど農業がなくなる」と認めながら、「国内生産が結構残るじゃないか」と言い放っています。
日本はエネルギーのほとんどを輸入に頼っており、この上、食糧までもそのほとんどを輸入に頼るような事になれば、国としての安全保障は本当に心許ない状況に陥ると思います。
こんな事で良いのかと言う議論は本当に必要だと思います。
そして、平坦地にある農地は工業用地に ・・・バイオ関連の工場であれば許可する、と言うような法律の改正によって 👿 ・・・転用され、中山間地の農地は荒廃 し、再度農地に戻す為には長い年月と莫大な費用が必要になります 。或いは、全ての農地が外国資本の手に渡っているかも知れません 。
さらには、BSEの問題のように危険な食糧がどんどん国内に入ってきて肉体破壊やさらには環境破壊が進む可能性も大きいと思います 。
このままでは、本当に酷い事になるように思えてなりません・・・事実を基にした議論こそ今本当に求められていると思います 。
このシリーズには、面白い記事があるのでまた、紹介していきます 。
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投稿者 nara1958 : 2007年06月27日 Tweet