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2009年01月27日

「農家のかあちゃん」が経営者に!①

 現在、農産物の直売所は、全国に広がって、女性を中心にした運営で、日本の青果物販売の5%を越えるとも言われるようになってきましたが、その成功例の1つとして知られる内子フレッシュパーク「からり」特産物直売所の取り組みを紹介します。
 以下、
http://www.nikkei.co.jp/digitalcore/local/17/index.html
からの抜粋です。
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松山からワンマン電車に揺られて1時間の山間に、時代の空気が閉じ込められたような町がある。愛媛県喜多郡内子町。大江健三郎の小説に描かれた渓谷や、ドラマ「花へんろ」のロケ地にもなった白壁の街並み、大正ロマンの雰囲気を残す劇場「内子座」で知られるこの町には、もう一つの舞台がある。主役は農家の女性たち。全国の人を引き寄せる内子フレッシュパーク「からり」特産物直売所では、農家と消費者を結ぶ情報システム「からりネット」が活用されていた。
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訪れたのは9月の初旬、ちょうど夏と秋の味覚が入れ替わる頃だ。平台に置かれたケースには、当日生産者の手で持ちこまれた野菜や果物が並ぶ。とりわけぶどう、梨、栗、桃、いちじくといった果樹類は品種も多様で充実している。みるみる商品が売れ、台の上が空になる。すると、朝採れよりも新鮮な、ついさっき採れたばかりの作物が供給される。買い物客の間を割って入るように「拾いたて」というポップ付きの栗が置かれると、次から次へと手が伸びる。
  「この間も買ったよ、おいしかった」
  消費者と生産者が顔を合わせて、会話が弾む。生産者同士も声をかけ合う。
「あんた、朝も来とった?」
「今日はよう売れたけん、もう2回目」
  こんな「からり」の光景を支えているのが、「からりネット」という情報システムだ。直売所に設置された4台のPOSレジは、LAN、と電話回線、インターネットで農家と結ばれている。生産者は出荷した商品の売り上げデータをFAX、電話音声、電子メールなど自分に合った方法で取り出すことができる。内子の農地は山腹や高台に点在している傾斜畑がほとんどだが、携帯電話を使えば家に帰らなくとも売れ行きや予約状況がわかる。最近では、畑から追加出荷をする農家が増えているという。
  いわば農産物の「かんばん方式」。
  畑が倉庫になった。
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青果以外にも、手作りのクッキーに漬物、お茶に炭、ドライフラワーなど、「からり」の商品は多種多様だ。町内に住む会員農家の手で運びこまれる品々は、どれも内子産にこだわった、ここでしか買えないものばかり。少量多品目の品揃えは、利用者を飽きさせない魅力になっている。
  「からりネット」が「かんばん方式」と違うのは、情報に応じて出荷するかどうかの判断が生産者に委ねられている点だ。「からり」では、決められた日、決められた時間に出荷しなければならないという決まりはない。値段も数量も生産者が自由に設定する。生産者は控室に置かれた端末に品目、数量、単価、生産者コードを入力してバーコードシールを印刷、品物に貼って売場に並べる。自律分散型の出荷形態は、完熟果物、規格外品、少量の野菜など、従来の流通に乗らなかったようなものまで取り扱うことを可能にした。
 「からり」は「道の駅」でもあるが、中継地ではなく目的地として訪れるリピーターが6割以上だという。清流に抱かれた「からり」の敷地内には、内子産の材料を使ったパンやソーセージの工房、農産品の加工場、シャーベット屋やレストランもある。つり橋を渡った先にある公園を散策することもできる。年間40万人の「からり」利用者のうち、内子町民は1割程度。松山市や伊予市、遠くは県外からも、農村の体験を求めてやってくる。
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「からりネット」によって一番変わったのは農家の意識だという。出荷する時間も値段も数量も自由な「からり」だが、売れ残ったものは生産者が引き取るというルールがある。効率良く売り切るためには、パッケージなど売り方にも知恵を絞らなければならない。家庭用には規格外商品を袋に入れて手ごろな値段で、贈答品用には粒の揃ったものを箱に入れて、と工夫する。
  工夫次第で反響があり、数字にも反映される。生産者は販売データから消費者のニーズを汲み取り、どうしたら喜んでもらえるのか考えるようになった。バーコードシールには、生産者の名前と電話番号も印字される。消費者は一度商品を買って気に入ると、次からは「誰々さんのピオーネ」という風に名前を見て買うようになる。直接消費者からの注文が入ることもあれば、クレームがつくこともある。クレームをきっかけに固定客ができることも少なくない。個人がブランドだという意識が芽生えた。
  2003年度の直売所販売額は4億1000万円。会員数360人、平均すると1会員あたり115万円を売り上げる。その中には毎日出荷して1000万円以上売り上げる会員もあれば、時折お裾分けをする感覚で出荷する高齢者もいる。「からり」は、誰もが自分のペースで参加できる市場だ。たとえ小額であっても、月2回の現金収入は大きな張りあいになる。売り上げの14.2%が「からり」の運営主体である第三セクター「(株)内子フレッシュパークからり」へ、0.8%が直売所運営協議会へ支払われ、残りが会員の指定口座に振り込まれる。中間マージンがない分、大規模流通よりも利益率は断然高い。「からりネット」の導入で生産効率も上がり、兼ねてから産直販売の課題だった振り込みの遅れも解消された。
  努力が実れば、人はやりがいを感じる。農業は「楽しい」「面白い」「儲かる」。生産者一人一人が農業労働者から農業経営者の顔に変わっていった。

—②に続く—

投稿者 naganobu : 2009年01月27日 List   

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コメント

これは面白いわね。
興味深いわ。

投稿者 mimi : 2009年7月26日 15:02

除草剤の歴史って1944年と意外と最近だったのですね~
びっくりです。
それまでは、除草するにはやはり人の手だったということでしょうか。
となると、薬の進歩によって農業も効率が上がり、生産力高くなっていったということが頷けます。
農薬を否定的な見方でする人も多そうですが、実態はどうなのか?どういう歴史で、歴史的に証明されたものだということがわかると、普段市販されている、処方された薬をなんとなく服用してしまっていることが恐ろしいことかもしれませんね

投稿者 Mr.てつ : 2009年7月27日 20:08

面白いです。
>実態はどうなのか?
歴史的に見ていくと、知らない事がたくさん!日本発の除虫菊、興味深いです。

投稿者 megu : 2009年7月27日 22:42

>mimiさん
コメントありがとうございます。
改めてまとめてみると新たな発見がたくさんあって、勉強になりました。
>Mr.てつさん
コメントありがとうございます。
農薬を含め様々な化学物質の問題は多々あると思います。
ただ、とにかくダメ!ではなく、事実をしっかり捉えて行きたいと思いますね(^_^)v。
>meguさん
コメントありがとうございます。
最初は自然の中にあるものを上手く使っていたんですね!
これからの農薬のあり方も同じような発想が必要だと思います。

投稿者 まるいち : 2009年7月28日 21:51

農作物の生産をいかに安定させるか?という目的のために、人類は農薬という方法を開発していったんですね!!

投稿者 きのこのこ : 2009年7月30日 19:18

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