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2008年06月03日
廃棄される食糧にも水やエネルギーが使われている!
こんにちは、小松です。世界の水問題を考えるにあたっては、世界中の水の70%は農業用水に使われている、という事実に目を向ける必要があります。(図)
この問題に関連して、以下のような記事が掲載されていました。
「農業情報研究所」より引用します。
食料・水問題の解決には食料損失・廃棄の削減が決定的に重要
ストックホルム国際水研究所(SIWI)・国際水管理研究所(IWMI)が、気候変動で利用可能な水が減る中で人口増加・都市化・工業化で増える水需要を満たすためには、食料の損失と浪費(廃棄)を減らすことが決定的に重要だとする新たな研究を発表した。畑から食卓までの間で起こる食料の損失は巨大であり、このような食料の損失と浪費(廃棄)を減らすことで農業が必要とする水の量を大きく減らすことができるという。
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この研究によると、畑から食卓までの間における損失と廃棄は、生産量の半分にもなる。食べられる作物の収穫量は1人1日当たりで4,600カロリーになるが、収穫後の損失で600カロリー、その一部を家畜に与えることで(肉などで取り戻される分を差し引いて)1200、流通過程と家庭における損失・廃棄で800カロリーが失われ、利用できるのは2,200カロリーと半減してしまう。
途上国では、損失・廃棄の大部分は貯蔵、輸送、ネズミ、冷蔵庫の不足から生じるが、大部分の先進国では完全に食べられる食品の50%もが廃棄されている。
こうして失われ、廃棄される食品を生産するために使われる水は、ビクトリア湖の半分の湖を満たすことができる。米国人は全食品の30%を捨てていると推定され、これは40兆リットルの灌漑水に相当する。あるいは、5億人の家庭用水を賄うことができる。
食料品価格が世界的に高騰するなか、農業、とりわけ食料生産農業を徹底して軽視してきた人々の間からでさえ、食料増産の必要性を訴える声が、俄かに上がり始めた。しかし、食料増産に必要な水は欠乏している。そこで、強調されるのが、農業による効率的な水利用の重要性である。
しかし、この研究によると、今は食料生産が不足しているわけではない。「畑で生産される食料の量は、世界人口の健康的で、生産的で、活発な生活に必要な量をはるかに超えている。問題は、明らかに食料の分配である。多くの人々が飢えるとともに、多くの人が過食になっている。隠れた問題は、必要な消費と我々の浪費的生活慣習の両方の面倒を見るために、農民が食料を供給しなければならないことだ」と言う。
畑から食卓までの間での食料の損失や廃棄をなくすことが、現在と将来の食料・水問題の重要な解決策になるということだ。研究は、そのための農民支援策、食品加工・流通ビジネスは取るべき行動、消費者の啓発などを提案する。
以下、「農業情報研究所」の管理人さんのコメントです。
食料品価格高騰に伴う食料危機の根本的解決のためには、増加する需要に見合った供給を確保するための長期的施策(例えば生産性改善のための研究投資の拡充など)が重要とする声が高まっている。しかし、この研究は、供給サイドだけではなく、需要サイドの改善も、それに劣らず重要であることを示唆している。バイオ燃料が価格高騰の元凶とされることが多いが、それを問題にするなら、それ以上の食料が家畜の餌とされるばかりか、先進国では半分もが捨てられていることを何故問題にしないのだろうか。
その通りですね。廃棄される食糧にも水やエネルギーが使われている、という極めて当たり前の事実に、あらためて目を向けていかなければなりません。しかし、具体的に廃棄や無駄を減らすためにはどうするのか?という答えが、なかなか見えてこないのも、また事実です。
水問題も食糧自給率の問題も、社会全体で取り組み考えていかなければならない問題ですが、takuyaさんが仰っていたように、「実は政策面やアメリカの圧力など、国際間の関係や市場戦略の一部に組み込まれた流れの中にある」という認識が重要なのだと思います。
余っているのに買わされる、捨ててしまうのにお金を出す、というような矛盾が、市場には初めから仕組まれており、その中で私たちは振り回されているのかも知れません。考えてみれば、「無駄をなくそう、浪費をやめよう」というようなスローガンは、昔からあったように思います。しかし、その現象を生み出している市場の構造やカラクリについて、真正面から捉え切開した記述など、殆ど見たことはありません。
その辺りの事実を解明し、発信、共有していくことが大切なのだと思います。
投稿者 komayu : 2008年06月03日 TweetList
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コメント
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