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2007年07月10日

“糠床上手”は・・・

こんにちは、小松です。今回は、“究極の健康食=糠漬け”を生み出す、「糠床」についてです。
美味しい糠漬けを作るには、糠床の手入れが肝心です。手入れと言っても、とにかく小まめにかき混ぜること。最低1日1回はかき混ぜる必要があります。そうしないと、カビが生えたり、虫が湧いたり、アルコール臭くなったり、酷くなるとセメダインのような刺激臭が!・・・ 😥
で、小まめにかき混ぜることによって、糠床の中の乳酸菌を活性化させ、微生物たちのバランスを保つことが大切なんだそうです。
以下、「男の調理場」より転載します。

●糠床の中に生息する微生物
糠みそ中に生息する微生物は、実に様々である。ただし、大きく分ければ乳酸菌(Lactbacillus)、酵母(Yeast)、その他の微生物である。一説には、酵母はアルコールを生成して乳酸菌を抑え、乳酸菌は乳酸を生成して好気性のその他の微生物を抑え、好気性のその他の微生物はアルカリを生成して酵母を抑えるといった三すくみの関係があるともいう。

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【乳酸菌】
乳酸菌はヨーグルトやその他の乳酸菌飲料などで知られている様に、乳酸を生成する微生物である。乳酸菌は通性嫌気性菌で、酸素が少ない場所、あるいは酸素のない場所でも生息できる。古漬けが酸味を持つのは、乳酸菌によって生成された乳酸によるものである。
【酵母】
酵母は酒の醸造、パンの発酵などで知られている微生物である。乳酸菌などは細菌と呼ばれ、その大きさが1μm程度の球状(球菌)、ないしは、その程度の太さの棒状(稈菌)であるのに対して、酵母は10μmで細菌の10倍ほどの大きさがある。
パンや酒造りでも分かる通り、酵母は糖源を栄養としてエチルアルコールを生成する。糠漬けの良い香りは、このアルコール類によるとも言える。
【その他の微生物】
「腐敗菌」などと書かかれてある場合もあるが、要するに好気性細菌である。
発酵と腐敗と発酵は人間にとって良い結果であるか悪い結果であるかだけの違いであり、微生物の代謝機能は全く同じである。
糠みその中で生育する微生物は、空気中からの落下菌や、漬物の材料となる野菜や扱う人の手に付着して持ち込まれる微生物など様々である。つまり良い微生物も悪い微生物も混じっている。また微生物と書いたが、細菌(乳酸菌も細菌)の他にカビと酵母も含まれる。要するにカビ(黴)と菌、つまり黴菌(ばいきん)なのである。
しかし幸いにして人間にとって病原性細菌の多くは、塩分に弱いために、多量の食塩が加えられている糠みその中では生育できないのが普通。つまり糠みそは、食塩を加える事によって、大まかにではあるが、人間に悪さをする微生物や人間にとって好ましくない代謝性生物を出す微生物を除外しているのである。但しカビの多くは食塩に強いので、塩分だけでは防ぎ切れない事が多い。

●糠床をかき回す目的
糠みそ(糠床)はこまめにかき回す必要がある。本当は食事の度に糠漬けを取り出して、新しい野菜を入れていたのであろうから、1日3回はかき回したのではないかと思う。3回は多いとしても、少なくとも1日1回はかき混ぜる必要がある。
その目的は、糠床の上下の発酵生成物を均一にし、かつ、全体に適度な空気を取り込むためである。
既に述べた様に、糠床の上面には好気性の微生物が、下の方には乳酸菌などの嫌気条件でも生育する微生物が繁殖する事、そして乳酸機、、酵母、その他の微生物が出す生成物が互いに拮抗し合う関係であると述べた。糠みそとは、この様な各種の微生物の相互関係と、それらから生成される代謝生成物の混在によってできている微妙な環境である。
かき混ぜる事によって、それらが均一に混じり、1つの微生物だけが行き過ぎた繁殖をするという事がなくなる。また適度に空気を吹込む事によって、乳酸菌の行き過ぎた発育を抑えたり、完全な嫌気条件だけで生育する微生物(病原性微生物もいる)の発育を阻止する事ができる。また表面に発生するカビなどの微生物の繁殖も適度に抑えられる。
つまり糠みそは定期的に全体を良く混ぜ合わせ、かつ、適度な空気を吹込む事によって、人間にとって好ましい微生物環境を維持させる事が重要なのである。そう言った意味でいえば、糠漬けは他の漬物と比べて、極めて高度な微生物管理の元に成り立っている漬物であると言える。
またそれだからこそ、糠漬けの味は家庭毎に異なり、その家独特の味ができるのである。

なるほど~、糠床の科学ですね。
でも毎日欠かさずかき混ぜるのって、結構手間だし、手に匂いが付いたりして、嫌がる人も多いですよね。手袋をしたり、箸やへらを使ったり、最近ではかき混ぜ用のハンドル付きの容器まで出回っているようです。
でも美味しい糠漬けを作るなら、やはり「素手」がいいそうです、
それも女性の
なぜか?
先ほど見てきたように、糠床の決め手は乳酸菌の働きによりますが、乳酸菌というのは自然界にも存在していて、人間の体にも付着しています。素手でかき混ぜることによって、手に付着した乳酸菌が糠床に移り、より美味しくなっていくという訳です。
そして、男性よりも女性の方が乳酸菌をたくさん持っているからなんです。
ウィキペディアより引用

乳酸菌(にゅうさんきん)は、発酵によって乳酸を産生する細菌の総称で、ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬け物などの発酵食品の製造に利用される。また、一部の乳酸菌はヒトの腸などの消化管(腸内細菌)や女性の膣内に常在しているが、病原性はほとんどなく、むしろ他の病原微生物から生体を守り、恒常性維持に役立っていると考えられている。

そう、“洗いすぎ”ると炎症を起こしたりして良くない、って言いますよね?
昔はどの家庭にも必ず糠床がありましたが、毎夜毎夜、営みの多い奥さんほど、糠漬けは美味しかったそうです。“糠床上手は床上手”だったのです。 :blush:
でもそれだけではなく、毎日毎日かき混ぜることが出来るのは、健康で丈夫な体があってのこと それに糠床を“育てる”って言いますよね?子育てと同じように、毎日ちゃんと面倒を見ないといけません。
その意味でも、“糠床上手”はまさにいい女の条件だったのかも知れませんね?

投稿者 komayu : 2007年07月10日 List   

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