■食糧自給率問題を考える(1) |
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2007年11月19日
■食糧自給率問題を考える(2)
『池田信夫 blog』 の「食料自給率という幻想」というエントリー記事に対するコメント紹介[食糧自給率問題を考える(1)]の続きです。
我が意を得たり、といえるものとして、
経済学者の妄想 (う) 2007-09-02 14:36:23
■食糧自給率
http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyuuritsu/013.html
池田さんのおっしゃる「経済学者の合意」は、先進国のコンセンサスを得ていません。そのことは、上記に示した農水省発表の「世界の食糧自給率」を見れば一目瞭然です。「比較優位のない農産物を日本で生産するのは不合理」というなら、それは日本以外の先進国にも当てはまらなければなりません。しかし先進国のうち、食糧自給率を維持または増加させているところはあっても、日本のように顕著に低下させているところはありません。ドイツやイギリスは、この40年のうちに食糧自給率を顕著に増加させています。これは一体何故なんでしょう?
第二次世界大戦中に食糧輸入がゼロにならなかったとおっしゃいますが、食糧自給率も輸入率も明示しないまま、そんな話をされても参考になりません。日本のような島国は、有事に海上封鎖されたら、資源も輸入頼りの食糧もあっという間に枯渇します。私が言えるのは、石油は腹の足しにならないということです。飢えて死にそうなときに石油をくれというバカは居ません。優先順位を間違っていると思います。【中略】
池田さんは兼業農家を悪者扱いして、補助金に寄生するなどと表現していっていますが、逆ですよ。兼業農家は他で稼いできた金を農機につぎ込んでいます。ヤンマーやイセキで農機の価格を見てください。兼業でなけりゃ手の届かない代物ばかりです。そもそも兼業農家に支払われる補助金なんて焼け石に水。恐らく一軒につき数万程度でしょう。寄生とまで言われてもらわなければならない額じゃない!なけりゃないでも大勢に影響はなし。趣味と割り切らなきゃやってられない農家が大多数です。実際に寄生しているのは、兼業農家の入れ足しで作られている農作物を、市場価格という叩き売りで安く買っている消費者じゃないですか?
罵詈雑言を浴びせ掛けられてまで私達の作った作物を食べていただかなくて結構です。どっからでも安く輸入して、美味しく頂いてください。
次を読む前にクリックをお願いします。
日本の関税は高くない(→リンク) (→リンク)
問題とすべきは、補助金だ。
Unknown (山田) 2007-09-01 20:09:21
【略】
大規模にするとか企業的に農業をするとなると高いか安いかだけの勝負となります。そうなると、絶対に国際的な競争は不可能でしょうから、農業を経営することは不可能となります。
【中略】途上国の収入増加を考えるなら日本国内の問題ではなく、アメリカ、ヨーロッパなどの補助金を問題にする方が有効だと思われます。それに途上国の経済自立や先進国との平等を考えるなら、途上国の強い部分を自由化して、途上国にこれから必要とされる分野は関税などで守られる、その様な施策が必要ですが、WTOの設立の趣旨から考えて無理でしょう。
それに対して、ブログ主催者の池田信夫氏は、
カロリーベース (池田信夫) 2007-09-02 00:26:20
1960年の80%というもカロリーベースです。ちなみに金額ベースでは、現在でも70%です。
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/0310.html
農業は、必ずしも衰退産業とはいえません。消費者が鮮度を求める野菜や果物は国内生産が増えており、食管制度を戦後すぐやめていれば、もっと多様で安い農産物が生産され、農業の衰退も今ほどひどくならなかったかもしれません。
「地域間格差の是正」のために補助金をばらまくなどという発想では、地方の活性化は不可能です。農水省を解体し、農業に株式会社を導入して規模を拡大し、生産性を徹底して上げる工夫が必要だと思います。
と展開する。一方、池田信夫氏の「WTO違反」に関する反論コメントとしては、
WTO違反 (しがないサラリーマン) 2007-09-02 00:40:53
はじめまして、いつもこっそり拝見しております。
WTO違反について、コメントを書かせていただきます。
>所得補償は、従来の輸出補助金などよりましな政策としてWTOでも認められているが、それは生産補助金であってはならない。したがって「所得補償で自給率を向上させる」という民主党のマニフェストは、WTO違反である。
テレビの討論番組で、自民党のある議員が「民主党のマニュフェストはWTO違反だ」と指摘された時に、民主党の枝野氏が以下のように答え、自民党の議員が反論できなかったことがありました。
WTOの農業協定で補助金の分類
(1)輸出補助金
撤廃の方向になっている。現在、日本はゼロ。
(2)生産促進の補助金
1)生産促進の補助金
「1キロ当たり○○円補助」や「価格が下がっても一定価格を保証する」といった内容で、減らしていくという方向になっている(禁止ではない)。民主党の戸別所得保障はこれに該当。
2)生産促進の効果が少ない補助金
どんなに生産を増やしても補助金は一定という(固定支払い)内容で、自民党の政策は(大規模農家を対象)これに該当。
現在、WTO農業協定上では日本は年間約3~4兆円の補助金枠が認められ、政府は約5000~6000億円の補助金を出しています。民主党の主張は、WTO農業協定で認められている補助金枠内で上記の(2).1)の方式で、戸別所得保障することです。
つまり、WTO違反と指摘した自民党議員は、輸出補助金と生産促進の補助金を混同していて、自民党も民主党も生産促進の補助金の枠で、どうやって保証するかの違いになります。池田様の記事でも、輸出補助金と生産促進の補助金を混同されているのではないのでしょうか。
【後略】
というのが分りやすいです。
長々と記事を紹介してきましたが、食糧自給率を考える上でキーワードになりそうなものとしては、
食糧自給率は、「安全保障」として機能するか?
食糧自給率は、何のために確保するのか?
生物にとって、食の確保は根源課題である。
集団(共認)動物のヒトは、集団単位で食を確保をしてきた。
本源集団の課題は外部依存はできない、ということでは?
自前で調達するとしたら、誰がそれを担うのか?
(間尺に合わない生産活動なら誰も担い手にならない?)
食糧を外部依存することを「市場主義」に依拠できるか?
(発展途上国を食いものにするだけではないのか?)
(だからこそ、[自前で調達すべき=自給率を上げるべき]?)
集団も社会も肥大化して、しかも個人は自己中化!
だからバラマキ補助に不公平感が付きまとうし活力も出ない。
欧米の食糧自給率の高さは、他者不信(集団的自我)による?
縄文体質の残存する日本だから、安易に食を外部依存する?
日本ならではの食の確保方法とは、なにか?
本源集団を再生し、食の確保に向けての課題・役割・成果の
共認のもとに、担い手を育成・援助していくこと、では?
国家百年の計は教育にあり、という。
食の確保と教育を合体させるなら、それにお金を使うことの
共認は得やすい。
「農山漁村活性化プロジェクト」は、その絶好の機会!
集団規模の小さい市町村などの発案を提起できる。
身近な活動なので、その成果を評価しやすい。
それを実現していくことが、本源集団の再生にも繋がる。
以上のような骨子を手掛かりに、皆さんの意見をお聞かせ下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
by びん
投稿者 ayabin : 2007年11月19日 TweetList
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コメント
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