2007年11月6日

2007年11月06日

水田雑草と収量

びんさんの記事にありました
>★考察★
・有機・無農薬農法は、「除草が決め手」。
・アイガモ農法は、収量確保は比較的容易だが経費がかさむ。
・米ぬか農法は、安定度確保が難しく発展途上。
・詰まるところ、たゆまぬ追求次第で成果が大きく変動する。<

について、
私達の農園でもアイガモ農法を数年経験して来ましたが
単収は、300kg台/反で推移しながら、今年は、無農薬に加えて無肥料栽培で、初めて400kg/反を突破して、460kg/反まで来ました。(地域慣行平均収量491kg)
近所で 米ぬか農法(有機、無農薬)の実績のある農家に聞いてみると、500kg/反以上とれるそうですが、除草は、米ぬかだけでは不十分で、エンジン付きの除草機で1,2回除草作業をするそうです。
 一般に、アイガモ農法が比較的収量が安定しているとしたら、それは、圃場の条件によらず適用性が高いこと、アイガモによって害虫駆除効果もあることなどがあげられると思います。
 アイガモ農法で除草がうまく行ったときは、除草剤を使用した慣行栽培田も比較にならないほど、きれいな(?草1本も生えてないくらい)状態になります。
 反収に影響を及ぼす要因は、種々ありますが、span style=”color:red”>雑草を如何に抑えるかが、有機・無農薬栽培に限らず、慣行農法でも最も大きなものと言っても良いのではないでしょうか。
 現に、農薬や化成肥料や技術が今ほど発達していない時代に、手作業による除草(栽培期間中3~4回)をしっかりやれば300~360kg/反とれたわけです。その後、様々の技術、資材を駆使しても、上乗せできた収量は、せいぜい2~3割。それだけ、除草は重要ということ。
現在の60歳以上の方々に聞くと、子供の頃は、1番草~3,4番草まで、草取りは、子供も含めてもちろん家族総出、当然、手伝わなければ、ご飯を食べさせてもらえない時代だったそうです。
 でも、その時代から、化学肥料や農薬は発達したかも知れませんが、それらに頼って、作物をよく観察し、適切な世話をしていくという能力は、むしろ、多くの農家は、失いつつあるのでは無いかと感じます。その意味では、農業は進歩したと言って良いのか、いつも疑問に思いながら、日々やってます。
 ところで、雑草と収量の関係を調査したデータはないかと探したところ面白いデータを見つけましたので、転載します。
 リンクより
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グラフ中の風乾重800g/㎡というと、一般栽培の稲で1500g/㎡位ですから、重量にして本来の生育の稲の半分くらいの雑草が繁茂すると収量は1/3に激減するということですね。
 稲の大敵、いもち病でさえ、被害が広がっても最悪半作(収量50%減)くらいまでですから、やはり、雑草の影響は甚大です。
 写真のような大きさまで雑草が育ってしまうと、さすがのアイガモ君達でも、手に負えませんので、手作業になります。
 一方で、雑草を目の敵にするよりも、少々草が生えていても、草に負けないだけの強い作物を作れ、
「草取り上手より、草に負けない作物作り」を実践されて成果を上げられている例もあるようですから、
まだまだ、追究が必要です。
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投稿者 naganobu : 2007年11月06日