2008年9月18日

2008年09月18日

米と理想的な食文化

朝夕はめっきり涼しくなってきましたね(^_^)。これからは過ごしやすくなって、食欲の秋!到来です。
日本の農業の為に 米を、そして国産の野菜を食べましょう(^o^)丿。
ということで、今回は、【お米】の話題を取り上げます。
■米と理想的な食文化からの引用です。

■米と理想的な食文化 2001.2.23
 穀物の中で、米は生産性が抜群です。モミが一粒まかれると、秋には500~700粒に増えるといわれています。米と麦を単位面積で比較すると、米は麦の約2倍の収穫を得ることができます。そのため、多くの人口を養うことができます。
 そのうえに、米は栄養的に素晴らしい食品です。米はでんぷん質が75%、タンパク質が7%含まれ、更にビタミンB1・B2や鉄分や食物繊維なども含まれています。これらの栄養素は、精米や調理法によって減少しますが、他の食材に比べ大変栄養価が高いといえます。
 そこで、米を主食とした民族は、こうした米の特長を生かした食文化を発達させています。
 我が国では、米を中心として、「ご飯とおかず」という方式の食事法を取っています。米をカロリー源として、米の吸収を早め、栄養を補うために副食をとります。副食類には、米の吸収を早めるために、一種の触媒的なアルカリ食品を、さらにミネラル、ビタミン類を補給する食品を、少量摂取しています。これは、実は合理的な食事法だといえます。
 白米の場合、主な欠点を挙げると、まず酸性食品であることがあります。次に完全無塩食品であることがあります。また、米をカロリー源としたために、タンパク質や脂肪、ミネラル、ビタミン類の摂取が少なくなりがちです。そこで副食類は、その3点を補うことに集中されます。
 第一に、酸性の中和剤として、日本人は梅干、味噌、漬物などの発酵食品を摂ります。特に素晴らしい発明品が、梅干です。梅干は、米の酸性を中和し、食べた米のカロリーのほとんどが吸収される役割を果たします。「日の丸弁当」といって、ご飯の真中に梅干が一粒という弁当がありますが、実はこの梅干が日本人のパワーの秘訣だったのです。
 第二に、米の澱粉は完全無塩食品ですから、塩分をいかに摂取するかが課題となります。塩は、空気に触れるとすぐ品質が変化します。そこで、日本人は、塩を空気に触れさせない方法を考え出しました。それが、他の動物の蛋白や繊維の中に塩を入れておくという方法です。この発想が、味噌、醤油、漬物が発達した原点です。味噌、醤油、漬物の中に塩を入れると、そのもの自体の発酵がそこで止まるという働きがあります。それと同時に、塩が空気に触れないから半永久的に保存されるのです。
 特に味噌は、傑作です。味噌は米と一緒に食べると、味噌のおかげで、米の酸性が中和され、カロリーがほとんど吸収されるだけでなく、栄養素が体の中に入ってから変質して、大切なアミノ酸に化すのです。ご飯に味噌汁という組み合わせが、日本食の基本です。
 第三に、さまざまな栄養素を補うために、日本人は魚類や大豆食品(豆腐、納豆など)、根菜類、海草類などを副食に摂ります。これらは低脂肪で食物繊維、ビタミン、ミネラルの豊富な栄養バランスの良い食事です。
 米を中心に組み立てられた日本食は、科学的に見ても非常に優れた食事であることがわかっています。そこには、豊かな先祖の智恵が盛り込まれているのです。
 日本食は、世界で最も健康に良い食事であると評価されています。私たちは世界に誇る食文化を有する国民です。理に適った日本食を見直す時ではないでしょうか。(ページの頭へ)
参考資料
・樋口清之著『梅干と日本刀』(祥伝社文庫)

★どうですか?【お米】・・・食べたくなりませんか?
読んで頂いてありがとうございます☆応援もよろしくお願いします!

投稿者 nara1958 : 2008年09月18日  

2008年09月18日

外食産業の農業参入

こんにちは。
お久しぶりの長谷です。
企業の農業参入について、可能性を考えているところですが、事例としては、やはり、食品関連(加工製造、外食etc.)の企業が圧倒的に多いようですが、そのやり方や目的も幾つかの種類があるようです。
 参考になる新聞記事がありましたので紹介します。
全国農業新聞(2008.3.7)の記事より引用
http://www.nca.or.jp/shinbun/20080307/nousei080307_01.html

外食産業の農業参入 収支厳しく路線は様々
  食の安全・安心が大きく揺らぐ中、消費者の目が「原産地」などの表示に注がれるようになった。表示が「努力目標」のガイドラインにとどまっている外食産業でも、「国産」「有機」を売りにした企業が業績を伸ばしている。食材の安定調達のために直営農場をもつ企業も登場しているが、農業部門での利益や品質の確保は難しく、参入形態は様々だ。
■直営農場
  居酒屋「和民」など国内外に630店舗以上を展開しているワタミグループは、契約農場に加え、「直営農場による有機農産物を使った食材」が売り。直営農場のワタミファームは02年から展開。現在、千葉、群馬、北海道、京都など全国8か所で、野菜や酪農などを500ヘクタール規模で生産している。
  農業部門だけの収支は厳しく、06年は台風被害もあって1億6300万円の赤字だったが、「自社で生産・集荷・加工・調理することの相乗効果は大きく、農業部門の赤字は外食部門の30億円以上の黒字で十分取り返せている。農業で儲かるか儲からないは二の次」と中川直洋社長室長は強調する。
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(上)メニューには「有機栽培」を大きく表示
■共同経営
  使用する生野菜のすべてを国産から調達するハンバーガー業界第2位のモスフードサービスは、バーガーの規格に合うトマトの調達、特に端境期となる夏場以降の調達が難しいことから、群馬県昭和村に本拠を構える(株)野菜くらぶ(澤浦彰治社長)などと共同出資して、06年に農業生産法人の(株)サングレイスを設立。群馬と静岡の3農場3.8ヘクタールで、07年2月から生産を開始した。年間生産目標は600トンで、そのうち180トンをモスフードで使う計画だ。大口出資のモスフードが生産に関与しないのは、農業に参入して失敗した苦い経験があるからだ。
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モスバーガーでは、店頭に野菜の生産者の名前を表示している
■契約農場
  関東地域を中心に、イタリアンレストランを761店展開している(株)サイゼリヤは、福島県白河市の農家による農業生産法人・(有)白河高原農場(経営面積40ヘクタール)との全量引き取り契約を条件に、レタス、米、キャベツなどの栽培方法を指定している。
(2008/03/07)

 外食産業では、食材の安定調達、トレーサビリティーの確保、需給のミスマッチの調整等の目的で、様々な形の参入を検討するようですが、農業単体での収支は厳しいのが現実で(特にワタミのように土地利用型は、施設型と異なって自然条件に左右されやすく、不安定)、それ以外のメリット、例えば、農家との栽培契約や指導のための技術蓄積や人材養成、メニュー開発のための試験栽培、あるいは、自社の社員研修の場としての利用、さらには、農業をやっていると言うことでのイメージアップetc.直接、数字で現れにくい価値評価も含めて、やっと手が出せるのではないでしょうか。
 実際、自社農場があっても、食材調達の大部分は、コストの低い外部調達(契約栽培含む)というのが現実。
 農地の保全、耕作放棄地拡大防止も含めた担い手としての役割を企業に期待するには、市場原理を越えるもう一工夫が必要のようです。

投稿者 naganobu : 2008年09月18日