2007年3月23日
2007年03月23日
国際競争力を強化することが、農業の再生なのか?!
貿易自由化交渉の合意、調印が、着々と進められている様子が報道されるたびに、日本の農業は一体どうなるんだろう? と危機感を覚えてしまう、小松です。
農地集約に公的資金、政府が検討
政府は農業の生産性を高めるため、公的資金を使い農地を集約する制度を創設する検討に入った。全国の市町村に設置する公的機関「農業再生機構」(仮称)が耕作放棄地(遊休農地)などの利用権を買い取り、株式会社など新たな農業の担い手にまとめて売却する仕組みをつくる。2008年度から一部地域で導入する方針だ。国内の農地を大規模化して、競争力を強化する。
農林水産省が夏までに制度設計し、08年度予算の概算要求に盛り込む。財務省も経費の計上に前向きで、初年度はまず数億円規模で利用権を取得する公算が大きい。
(NIKKEI NET 2007/3/22)
貿易自由化交渉によって、日本は、農作物の輸入自由化に合意せざるを得ない状況になりつつある。国外から今以上に農作物が輸入されれば、日本の農業が大打撃を受けるのは必至だ。今回の政策は、まさにそれを見越して、農業の国際競争力を強化するのが狙いだ。
しかし、市場での競争力を強化することが、果たして農業の再生なのだろうか?
そもそも日本の農業をここまで衰退させた根本原因は、市場にある。戦後の近代化とは市場拡大そのものであり、それに伴い、人々は農村を捨て都市生活者になっていったのだ。それは同時に、昔ながらの共同体社会を、根無し草のようなバラバラの個人に解体してしまったことを意味する。
要するに、市場には社会(秩序)をどうするかという発想など、初めから全く無いのだ。
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投稿者 komayu : 2007年03月23日 Tweet