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2007年11月13日

日本は何人養える?②

こんにちわ☆
食糧危機について、前回、日本は何人養えるか?という視点で見てみました。石油資源が高騰するなど、“鎖国状態”に陥った場合、日本は3000万人しか養えないのでは?ということでしたが…
「でもそんな、、今更“鎖国”って…ないでしょ 8)
って思っちゃいますよねー
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より
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Q13. でも、食糧も石油も輸入がゼロ、という鎖国のような状態は考えにくいのでは
A13.そう極端な話でなくても、たとえば価格が10倍になるというだけでも似たような事態が考えられます。ですから、国内だけで全ての物資をまかなう場合、どのくらいの食糧を生産できるのかを考えることは、一つの目安になります。
Q14. 食糧や石油が10倍にも価格が跳ね上がるのは考えにくいのでは
A14. 戦争の他に、世界的な不作、あるいは経済混乱が考えられます。日本の場合、経済混乱の可能性があります1998年のアジア金融危機で、インドネシアは通貨のルピアが、一気に6分の1に値下がりしました。これは、インドネシアの人々にすれば、食糧の値段が6倍に跳ね上がったのと同じことになります(インドネシアは食糧をかなり輸入している)。
実際、経済混乱の間、都市部では食糧がなくなってしまいました。国連の予測では、このときの食糧難のために、二歳以下の子供の半数以上に栄養失調による脳の成長障害が起きた危険性があるということです。日本で同じことがさらに大規模に起きないとも限りません。
Q15. 日本は不景気といっても、インドネシアとは比べものにならない大国です。 食糧のような安価なものを心配することはないのでは
A15. 大国といっても、虚像の部分が大きいと見ることが重要です。今の日本の円は不換紙幣といって、金(きん)と交換できた昔の兌換紙幣と違い、日本に対する信用だけで値打ちが保たれています。信用がなくなれば、不換紙幣はもともと紙切れでしかありませんから、1,400兆円あるといわれる金融資産も、全部紙切れになります。
Q16. 日本がそんな簡単に経済破綻するでしょうか
A16. その兆候はいくつもあります。たとえば日本の政府が抱えている借金は1,000兆円に上ります。今は公定歩合という、金利を決める基礎になるものがほとんどゼロですから、借金の利払いも少なくて済んでいます。しかし、いずれ金利は正常化されずにはいられませんから、そうなると借金の利払いだけで、40兆円を超えてしまいます。国の一年の税収が45兆円ですから、すでに「経営破綻」している状態です。倒産の宣告を待っている段階なのです。
また、日本への信用の高さは、日本企業の強さが支えています。ところが、主要なメーカーはほとんど中国に拠点を築き、日本はすっかり空洞化してしまいました。日本の強さが日本から失われれば、日本の円への信用は簡単に失われ、円は暴落します。暴落すれば、貿易ができなくなります。
Q17. 日本はドルなどの外貨をたくさん持っています。円が暴落しても、ドルで食糧を買えるのでは
A17. ドルを持っている人と食糧を必要としている人が一致していればその通りですが、そうでないのですからうまくいきません。国のドル資産はアメリカ国債の購入に充てられ、その証券もアメリカ財務省に預けっぱなしだそうです。あまりに巨額で、しかも相手に預けたままなので、危機に至って引き出そうとしても、まず無理でしょう。
ドルを持っている企業は、日本で経済混乱が起きれば中国などへ逃げてしまうでしょう。個人でドルを持っている人も、とりあえず混乱が収まるまで海外逃亡するかも知れません。ドルも持たない、海外に移ることもできない、そして円が暴落して貯金がなくなった国民の大多数が、国内に残ることになります。食糧を海外から手に入れることは、安易に考えられません。
Q18. もしそうだとしても、海外が日本に食料援助をしてくれるのでは
A18. 期待はもてます。ただ、日本が混乱すると世界が混乱します。日本はやはり経済大国で、世界の14.2%(1997年)もの経済規模を誇っています。そんな国が混乱すると、世界中が大恐慌に陥るので、他国に日本を助ける余裕があるだろうか、という懸念があります。自分の国は自分で何とかする努力が必要でしょう
Q19. 日本社会は高齢化していて、人口が減少するのも早いと聞きます。少なくなった人口なら、完全自給できるのでは
A19. 人口が自然に減少するには、長い時間が必要です。しかし経済混乱は、いつ起きるか分かりません。もしこの10年ほどの間に経済混乱が起きたとすると、日本の食糧事情はかなり厳しくなるかもしれません。日本経済(特に財政)はいつ破綻するか分からない状態ですから、予断を許しません。
Q20. 日本の企業全てが海外に逃げてしまうわけではないでしょう。1億2,000万人を養う食糧を買い付けできるくらいの技術は残るのでは
A20. その通りです。日本から企業が逃げ出しても、まだ高い技術が残っているでしょう。けれども、食べていくことは容易なことではありません。少なくとも、これまでのような食生活は続けられないでしょう。中国が台頭したからです。
中国が工業力をもったということで、世界史的なデフレが起きています。工業製品は産業革命以降、先進国だけが独占していたために高い値段に釣り上げることができました。しかし世界人口の5分の1も抱える中国が工業力を獲得したことで、工業製品は「誰にでも作れる」ものになったといえます。そうすると工業製品は陳腐化(コモディティー化)して、パソコンのような精密機械もどんどん値下がりしていきます。これまでのような農産物に対する工業製品の価格優位は薄れていくでしょう。
その一方で、中国が贅沢を覚えて、食糧を輸入するようになると世界的に食糧が逼迫し、高騰する恐れがあります。そうなると、工業製品と食糧の値打ちが、逆転するかもしれません。コメ10キログラムとパソコン1台とどちらが高いか分からないような事態もあり得るでしょう。日本は、工業力を大きく削られた上、残った工業力で生産したものも安く買いたたかれ、食糧は高く買わなければならなくなります。国内で3,000万人分の食糧を生産するにしても、あと9,000万人分を養うだけの儲けを出すのは大変なことです。
Q21. 日本はこれから、どうすればよいでしょう
A21. 長期、中期、短期の時間軸と、地域サイズの空間軸に分けて考える必要があるでしょう。
長期的には、ご指摘のように日本の人口は大きく減少していくと予想されています。そのときには高い自給率を達成できるように、今から国内の生産体制を整えておくことが大切でしょう。
中期的には、大きすぎる人口と小さすぎる食糧生産力とのアンバランスが続きますから、そのギャップを輸入食料で埋める必要があります。そのためには農産物以外の商品で海外に売れる商品を作り続けていかなければなりません。産業の空洞化をなんとか抑え、新規な産業を生み出していく活力が求められます。
短期的には、海外諸国と良好な関係を築くことではないでしょうか。特に、隣国の中国や韓国は今後も経済の発展が予想されます。日本が苦況に陥ったときに、頼りになるのはこうした国々だと思います。

次にどのサイズの地域を考えるかですが、日本全体となると、非常に難しいと云わなければなりません。日本が迎える可能性の高い危機は財政破綻であるため、国の政府そのものが十分機能しうるか、分かりません。従って、日本全体での対策も重要ですが、道府県レベル以下のサイズで対策を練ることが現実的でしょう。
東京などの大都市圏を除けば、自給体制をとれる農業地域は存在します。余力のある地域が他地域に生産を振り分けることができればよいのですが。
また、町のサイズでは、キューバのように、プランター栽培などで都市住民が食べ物を自作することも有効でしょう。今さら農村に疎開もできない人は多いと思われますから、そのような人たちのため、都市で行える農業技術の開発が大切と思われます(ベランダ栽培、屋上栽培)。
さらに、国内だけに思考を狭める必要はありません。国家の枠組みで考えるのではなく、人と人とのつながりで考えてみてはどうでしょう。日本で生産することだけにこだわらず、たとえば中国などへ農業指導に行って現地の振興と親睦をはかり、生産した一部を日本に送ってもらうということも可能ではないでしょうか。

緒方貞子さんが「人間の安全保障」と表現しているように、国の枠組みを超えて、人と人とのつながりで、一人一人の生活が安定するようにはかるのです。インターネットの登場は、こうしたことを可能にしてくれます。
誰かだけが富んでその分誰かが損をするというようなこれまでの社会構造を改め、どの国のどんな人も、いたわり合い励まし合える仕組みづくりを、諦めずに続けていきたいものですね。

石油の高騰、経済破綻、世界恐慌…
ど、どれも起こりそう
時々「農業も世界規模での分業にすればいいんだよ」とか「食料が入ってこなくなる状況は考えられにくい」という知識人は多いですが。。
市場経済に則っている以上、かなり非現実的…
昔ながらの農法の復活や、都市農業の可能性探索。担い手の早期確保
それ以前に、この危機的状況をもっと広く、多くの人に知ってもらいたい
石油枯渇・経済破綻は全ての産業の生産力ダウン→雇用問題にも繋がり、“仕事”と“食料”を求める流れになるのは必死 正に社会全体の課題であって、農業だけの問題でもない
すぐにでも社会課題として取り組んでいかなきゃ
本当に日本に未来はないかもぉぉぉ 😥 😥 😥

投稿者 sika0228 : 2007年11月13日 List   

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コメント

ちいさいころ、春になったらよく裏山に山菜をつみにいったな~と、懐かしく思い出しました。
春のおとずれ、わくわくしますね☆

投稿者 bunchan : 2008年3月19日 13:48

初めてきました。
冒頭の写真の風景、どこの景色ですか。
すごく雰囲気があっていい感じ。
確か土筆って食べられましたよね。
オイシイのかな??

投稿者 kotikoti : 2008年3月20日 15:58

kotikoti さんへ
土筆はけっこう美味いものです。都会でも河川の土手に生えているところもありますョ。

投稿者 カブ : 2008年3月20日 22:58

bunchanさん
コメントありがとうございます!
毎日外に出ていると、日ごとに春が近づいてくるのを感じます。周りの生き物の躍動を感じると、なんとなく気持ちも乗ってきますよね。生き物同士の共感みたいなものかなと思います。
kotikotiさん
始めまして。いらっしゃい!
写真の場所は、三重県の片田舎。猪や鹿や猿が出てくる、いわゆる中間山地と言われるところです。辺り一体が田んぼに囲まれた一角で撮りました。目の届かないところでも、劇的な変化が起きているのですね。
都会でも、小さな緑を見渡せば、なんかしらの春の訪れを感じられると思いますよ。
みんな農業になじみがないと思いますので、こういった農業の日常も書いていこうと思います。 またきてくださいね~。
カブさん
答えていただきありがとうございました。
僕も子供のころに、ヨモギを取ってきて、草もちを食べさせてもらった思い出があります。
菊なんかも食べたかな?
春は、外に食べられるものが結構ありますね。また食べたくなってきました。

投稿者 せきや : 2008年3月21日 01:40

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投稿者 wholesale bags : 2014年2月9日 16:59

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