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2007年07月21日
植物にとってカルシウムとは?
ハウスの中ではスイカが巨大化してきました。あとは晴れた日が3日も続けば、甘みが乗った美味しいスイカになるんですが、なかなかスッキリしない天気にヤキモキしている小松です。 🙁
一方トマトのハウスでは、今年も“尻腐れ”に悩まされています。昨年から作る品種を変えたのですが、尻腐れが出易い品種のようで、まだもう一つポイントが掴み切れていない感じですね 😥
この尻腐れ果は、カルシウムが不足すると発生すると言われています。しかし、土壌にカルシウムが存在しても、乾燥状態でカルシウムがうまく吸収できないと、やはり尻腐れになります。糖度を狙って節水栽培をしているので、乾燥気味で尻腐れが出易い状況ではあるのですが、今年は、土がちゃんと湿っていても尻腐れになってしまうんです。
これはどうしたことか? 🙄 勉強するしかないですね
以下、住化タケダ園芸のHPより転載します。
植物には骨はありませんが、細胞と細胞を強固に結びつけることでしっかりと体を支えています。
ここで重要なはたらきをするのがカルシウムなのです。
カルシウムは三大栄養素に次いで多く利用されるので中量要素と呼ばれていますが、植物の生長には三大栄養素と並ぶ必須要素です。
【三大栄養素プラスα】
植物が生長するのに必要な栄養素としてはチッ素、リン酸、カリが重視され、これを三大栄養素と呼んでいます。チッ素は生育を促す葉肥(はごえ)、リン酸は花つきや実つきをよくする花肥(はなごえ)あるいは実肥(みごえ)、カリは根の生育を促す根肥(ねごえ)などと呼ばれています。
カルシウムはマグネシウム、イオウとともに肥料の中量要素のひとつに数えられ、細胞組織を強めたり、光などの外部からの刺激を植物体に伝え、根の生育を促進したりするのに重要なはたらきをしています。カルシウムは土の中にも多く含まれていますが、植物がすぐに吸収できない難溶性カルシウムであることがほとんどです。植物体がより吸収しやすい水溶性カルシウムであれば、植物が必要な分を有効に活用できるのです。
では、カルシウムとは、どのようなものなのかを個々にひもといてみましょう。
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種類によって異なりますが、多くの植物の体は90%以上が水分によってなりたっています。吸収量が多く不足しがちなうえ、土の中から流亡しやすいチッ素とカリ、また、一般的に、家庭園芸で使用されている赤玉土や赤土の場合、土に吸着されて植物に利用される効率の低いリンは肥料として重視されてきましたが、植物体の無機成分を分析するとカルシウムの含有量も高いことがわかります。
カルシウムは植物が必要とする栄養素で、特に必要としている植物は野菜ではトマト、ホウレンソウをはじめ、エダマメ、ダイコンなど果菜類から根菜類まで多岐にわたります。草花ではカーネーション、ストック、キク、スイートピー、鉢花ではシクラメンなどが他の栄養素とならんで多くのカルシウムを吸収しています。
【カルシウムの吸収は低濃度で持続的に】
養分はすべてイオンの形で植物体に吸収されていますが、カルシウムは陽イオン、三大栄養素のチッ素は陽イオン(アンモニア態)と陰イオン(硝酸態)、リンは陰イオン、カリは陽イオンの形で吸収されます。植物体が養分を吸収する際には、さまざまな椅子取りゲームにも似た吸収を競争する拮抗作用があり、カリ、マグネシウム、カルシウムは、定量のキャパシティをめぐって争います。例えばカリの吸収が多すぎるとカルシウムは負けて吸収されにくくなります。
さらに、三大栄養素のチッ素、リン酸、カリは植物体にとって「ぜいたく吸収」が可能で、人にたとえれば「喰いだめ」が効き、しかも肥料の供給が不足したときには、植物体内を移動して不足している部分を補うこともできます。一方、カルシウムは一気に吸収することができない「喰いだめ」が効かない肥料成分であるうえに植物体内での移動が少ないため、持続的にたえず根から吸収できる状態でないと不足してしまう成分なのです。
【カルシウムは一方通行】
カルシウムなどの栄養分が一番必要な葉の先端部に届いたかどうかの診断のバロメーターの一つとして、葉の水孔から出る溢液(いつえき)現象が挙げられます。根から吸い上げられたカルシウムは、養分の通り道である導管を通じて植物全体に運ばれていきます。
日中は蒸散活動がさかんに行われることによって蒸散流が生じ、養分はそれに乗って葉の先端まで運ばれていきますが、夜間は吸収された養分が根圧流により先端まで運ばれて、余分な水分が水孔から排出されて溢液という形で観察されます。根から吸収されたカルシウムは、養分や水分の通り道である導管で観察されますが、葉からの養分の通り道である師管には観察されません。
このことは、カルシウムが植物体の中で行ったり来たりしないことを示しています。他の三大栄養素は師管の中でも観察されるように、植物体の中をあちこちに移動していることがわかります。
チッ素などの肥料分は、不足すると下葉に使用されている養分を上手に再利用できますが、カルシウムは動きが一方通行であるため、足りないと下葉までしかいきわたらず、上の葉までは届かないような欠乏症となって現れます。つまり、常に一定量の供給が必要という訳です。
【カルシウムが欠乏するとこんな症状が】
植物にとってカルシウムは、さかんに生長している部分がいちばん要求度が高いのです。結球野菜では芯葉の部分、伸長している植物では新葉、新芽などです。
また、夏場などで温度が上昇し、急に植物が生育したりするときにカルシウムの供給が一時的にまにあわずに、トマト栽培では果実の“尻ぐされ症”が出て、農家ではせっかくの収穫を台なしにしてしまうことがあります。
トマトの場合、へたの上部(果柄部)の関節がカルシウムの移動を妨げるバリアの構造となっているため、カルシウムが果実にまんべんなくいきわたりにくく幼果の細胞壁がこわれ、尻ぐされ症が発生しがちです。さらに土が乾燥したり、根が傷んだりするとますますカルシウムの吸収がうまくいかなくなり、夏期の高温時には特に障害が多発します。
果実のほかには、葉先がカールしたり、ちぢれたり、枯れたりする症状が発生します。この原因は高温で植物の生長速度が急に早くなってしまったのにも関わらず、根から吸収されるカルシウムの移行する速度が遅く、下葉には供給されても、上葉では供給量が追いつかず、欠乏症を起こしてしまうためです。また、キャベツやハクサイなどの結球野菜の芯ぐされ症もカルシウムの欠乏症のひとつです。
カルシウムは細胞分裂を促進し、細胞壁を丈夫にし、その結果、病害虫に強い植物体をつくります。生育期にコンスタントに肥料分として補給されることによって、植物の生長をスムースにし、活性化できる重要な要素なのです。
なるほど~ 🙄
つまり、乾燥でも湿潤でも、根が傷んでカルシウムがうまく吸収できないと、尻腐れが発生するという訳ですね。或いは、窒素やカリなど、他の肥料成分とのバランスも大切、ということは、基本に戻って「土作り」から見直す必要もありそうです。
現在は応急処置として、カルシウム剤の葉茎散布を行っています。これは根から吸収させる代わりに、葉や茎から吸収させる、というものですが、効果がハッキリしないんです。でも、「一方通行」ということであれば、散布する場所の問題かも知れません。葉っぱの先にかけても意味が無いのかも?
あと2ヶ月は収穫が続くので、色々試しながら、また報告したいと思います。 😀
投稿者 komayu : 2007年07月21日 TweetList
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コメント
投稿者 hermes purses : 2014年1月16日 03:28
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