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2009年05月14日

自然と一体と化した生産様式に学ぶ!?(伝承農法・2)

前回の「アンデスのジャガイモ栽培にみる『伝承農法』(2009年05月06日)」⇒リンクhttp://blog.new-agriculture.com/blog/2009/05/000846.html
についてのコメントが思った以上に多かったので、色々調べるうちに新たな発見をすることができました。今回は、そのことについて触れて見たいと思います。
◆盛り畑農耕の原型は、モホスにあり!? :自然と同化した生産様式 
前回に紹介しましたが、盛り畑農耕の断面は以下の通りでした。

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▲レイズ・フィールドの構造(出典:ジャガイモのきた道 P.36)

ティワナク独自の文化が形成されてくるのは、紀元前1-2世紀ころからで、1000-1150年前後まで続いたと考えられているようです。堀をめぐらせた盛り畑農耕は、湿地帯向けの耕作技術であるようです。似たような堀を持つ耕作方法は、アマゾン地域の湿地帯モホスなどで多く見られ、堀の役目は給水よりもむしろ排水と考えられる、らしい。(ティワナク http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%AF%E3%83%8A%E3%82%AF
といことで、アマゾン地域の湿地帯モホスを調べてみました。
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モホスのうち、80%はサバンナや牧草地帯で、93,000平方kmあるといいいます。乾季と雨季の繰り返しによって、浸水したり土地が乾いたりするようです。表土は粘土質層及びシルト層からなる貧栄養土のサバンナ地帯が多くを占めるが、その下のより有機物の多い層を掘って盛り土するなどの耕地化、灌排水溝の整備により、過去には大規模な耕作が行われていたことが確認されている、というのです。(モホス http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%83%A2%E3%83%9B%E3%82%B9
乾燥と湿潤を長期に亘って繰り返しながらも、土壌塩害化をもたらさなかったのは、粘土質層が表層での塩基の移動を食い止めたからなのでしょうか?
この広大な田園地帯が構築された年代は、紀元前後ころからスペイン人による征服ころまでと言われているようですから、ティワナクの辿った歴史と重なってきます。
ホモスの研究は、始まったばかりのようですが、徐々に日本でも紹介されつつあるようです。サイトとしては、「実松 克義ホームページ http://www.rikkyo.ne.jp/grp/arawak/latina/index.htm」などが有名なようですし、TBSの「古代発掘ミステリー 秘境アマゾン巨大文明~歴史が変わる!!~( http://www.tbs.co.jp/amazon2007/intro.html)」でもその映像が紹介されています。
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▲ロマ:雨季には島となる古代の小高い居住地。 ▲盛り畑農耕跡地
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▲ ▲テラブレン:ロマ同士や人造湖を直線で結ぶ盛り土。
ナスカの地上絵のようなスケールに驚嘆しますが、それ以上に、自然の摂理に叶った生産様式を営々と続けてきたことがみて取れてズッシリときます。
・農産:雨季・乾季の交互の到来に備えた排水設備と塩害対策(?)
・水産:雨季に養殖し、乾季に水が引くのを利用した簗漁
・狩猟:雨季の浮島のようなロマに集まる動物の居ながらの猟

湿地帯の自然の摂理に同化したからこそ、可能となった生産様式。それらは、自然の回復力の範疇での営みであり、共同体によって構築し維持されてきた、ということに学ぶべき点が多い、と感ずる。「持続可能な生産」とは、自然と一体となって生きる、ということだったのだと想う。
*西洋的な「価値観」に基づく「歴史観」からすると、田園都市という概念はなじまない、らしい。だから、四大文明という場合は、自然と対峙するような都市の存在をその裏付けとしたがる。そのような歴史観からすると、過剰生産・過剰消費・過剰廃棄が刻印されているようなもの・・・。環境破壊・精神破壊・経済破綻など統合不全に陥っている21世紀の脱出口のヒントは、自然と一体と化した生産様式に求めるのが順当かもしれない。そのような意味で、モホスにおいて培われた文化の研究・解明が進展する事を大いに期待したい。  

アイリュ(Ayllu、アイユとも)は、ペルーからボリビアの先住民社会に特徴的といわれる、血縁・地縁組織の名称。現代、地方で見られるものは、政治制度として地域の統治機構を担うことは少なく、村落内やある一定の地域内における相互扶助的な役割などを担っていることがおおい。(アイリュ
http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%A5

参考サイト
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ティワナク
http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%AF%E3%83%8A%E3%82%AF

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実松 克義ホームページ
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/arawak/latina/index.htm

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モホス
http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%83%A2%E3%83%9B%E3%82%B9

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アイリュ
http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%A5

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  つづく            by びん

投稿者 staff : 2009年05月14日 List   

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コメント

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投稿者 ふる里どっとカム : 2009年11月17日 10:40

自給していく為の答えにはなっていないんだろうなぁ~と思います(><)市場化・グローバル化をみんなで目指した結果なのかな。
それをたどってきた今、どう変えていけるのか気になります。

投稿者 ぐりとくま : 2009年11月18日 03:00

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