芋堀りしました 第2弾 ~本来の生育環境を再現すればおいしくなる!~ |
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2008年11月17日
食糧危機 3章 グローバリズムがもたらす食糧危機①【緑の革命の負の遺産】
どうも雅無乱です。
このブログの仲間たちと協働して作成中の農業問題を扱った新しいグランドセオリー
世界同時食糧危機 どうする?の連載、しばらく止めてしまって申し訳ありません。
第2章 【WTO体制下のグローバリズム経済】の続きである、第3章からまたアップしていきたいと思います。
第3章 グローバリズムがもたらす食糧危機
【緑の革命の負の遺産】
現在の世界の食糧危機の原因をさかのぼっていくと、必ずと言っていいほど「緑の革命」に行き当たる。
第3章 第一節ではその「緑の革命」に焦点を当てた。
続きに関心のある方は、いつものクリックお願い!
第3章 グローバリズムがもたらす食糧危機
【緑の革命の負の遺産】
「緑の革命」とは、1940年代から1960年代にかけて行われた、途上国の農業の近代化運動である。表向きには「途上国の食糧増産」を謳っていたが、実はその目的は極めて政治的なもので、1949年の中国共産党の「赤の革命」に触発されたアジア新興諸国の共産主義化に対抗するため、すなわち途上国を資本主義陣営に取り込むというのが真の目的であった。
「緑の革命」の主役は、HYV種(High Yielding Varieties高収量品種)と化学肥料である。
化学肥料の原料となったのは、2度の大戦時代に爆薬を作るのに使われていた窒素である。
戦後、爆薬の生産量が減り窒素が生産過剰になったため、化学肥料の生産に切り換え、新たな投下先として途上国がターゲットとなった。
先進国は、ODA(政府開発援助)を名目に、途上国に多額の借金を負わせた。その金は、開発(土木工事)や資材(種子・化学肥料・農業機械)提供を行った多国籍企業(先進国のゼネコンやメーカー)に流れ込んだ。
こうして、途上国を世界市場の中に組み込んだのである。
貨幣で種子や化学肥料や農薬などを購入する必要から、農村には市場経済が浸透していった。
これにより今まで共同体の中で結びついていた個々人は分断され、個人の利権が最優先されるようになり、格差が拡大してゆく。
さらに、灌漑用水の利用で不平等が発生し、地域間対立も生まれた。
また、共同体毎に多様であった文化や歴史は、共同体の解体とともに国家というひとくくりのもとで単一的に同質化へ向かっていった。
一時的には収量は増加したものの、増加は価格の下落を引き起こし、農家の収入は思ったほど上がらず、土壌の劣化で収量そのものも頭打ちになっていった。
大量の資本投入でお金を使うのは地元の農家と国家であり、利益を得るのはメーカーやゼネコンといった多国籍企業である。しかも、この投資は世界銀行が国家に対して金を貸しているのであって、貸す以上利息が発生する。
思うように生産性が向上しない途上国はやがてお金が返せなくなり、債務不履行国に転落していった。
すると今度はIMF(国際通貨基金)が介入してくる。借金返済のため、緊縮財政を敷き福祉などの支出を大幅カット、税金を上げ国民から搾り取るだけ搾り取り、市場開放、貿易の自由化、公的機関の民営化などを強制的に推し進め、徹底的に多国籍企業の餌食になるためのお膳立てを行ったのである。
「緑の革命」の本質は、先進国による途上国の金融支配である。
結果的に、途上国の食糧生産は伸びるどころか、先進国に食糧まで依存せざるを得なくなり、貧困や飢餓がますますひどくなった。これが「緑の革命」の結末である。
クリックしたら、大きくなります。
出典: 【図解】「緑の革命の本質とは」
投稿者 nanbanandeya : 2008年11月17日 TweetList
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コメント
投稿者 雅無乱 : 2009年4月19日 01:26
地域振興や、遊休農地の解消を目的として、実際にどんな取り組みがされているのかも気になるとこですね。
投稿者 mishi : 2009年4月20日 11:06
>雅無乱さん
確かに、利益と社会貢献を両立させるという姿勢は社会起業と言えますね。農業に単なる食品生産以上の価値を認めている人が多いことが伺えます。
>mishiさん
地域振興という観点だと、農業そのものの発展や地域ブランド創出などを通じた地域活性化が挙げられますね。特に、企業が上手く農業経営を成立させていれば、雇用が増えるというケースも見られます。
遊休農地の解消については、言葉通り企業が積極的に遊休農地を再利用して農業をしています。ただ、1度遊休化した農地を戻すのは相当に苦労するようで、収益性に問題を抱える企業が多いのが現状です。
また追加情報をUPするので見てくださいね!
投稿者 Yoshi : 2009年4月21日 00:10
地域振興ということにはちょっと興味がありますね~ヽ(´Д`;)ノ ランタ タン♪
農業そのものの発展や地域ブランド創出というものあるかと思いますが、それ以上の可能性があるのではないか?と思う一面があるように感じます。
農だけでなく、農をすることで幅広い産業の拡大等考えられないのでしょうか?
投稿者 匿名 : 2009年4月23日 21:38
地域振興ということにはちょっと興味がありますね~ヽ(´Д`;)ノ ランタ タン♪
農業そのものの発展や地域ブランド創出というものあるかと思いますが、それ以上の可能性があるのではないか?と思う一面があるように感じます。
農だけでなく、農をすることで幅広い産業の拡大等考えられないのでしょうか?
投稿者 ふどうみょうどう : 2009年4月23日 21:39
>農だけでなく、農をすることで幅広い産業の拡大等考えられないのでしょうか?
例えば、どんなことでしょうか??勉強不足でちょっとイメージできないです・・
投稿者 ミシ : 2009年4月23日 22:15
>例えば、どんなことでしょうか??勉強不足でちょっとイメージできないです・・
私も勉強がまだまだでこういう可能性もあるのかな~・・・(;´Д`)ウウッ…
という思考している段階です。
例えば、流通部門であったり、小料理店であったり、学校であったりとつながりが出るようになったら可能性が広がりませんか?
ミシさん
投稿者 ふどうみょうどう : 2009年4月23日 22:19
ちょっとまだ浅いので一緒に勉強しませんか?>ミシさん
投稿者 ふどうみょうどう : 2009年4月23日 22:24
>ちょっとまだ浅いので一緒に勉強しませんか?
ふどうみょうどうさん、うれしいお言葉ありがとうございます。
わからないことも一杯あるので、是非一緒に勉強していきましょう☆
このブログは実際に農業に携わっている方々もたくさんいるので、期待大ですヽ(´ー`)ノ
投稿者 ミシ : 2009年4月24日 15:53
>このブログは実際に農業に携わっている方々もたくさんいるので、期待大ですヽ(´ー`)ノ
実際に農業に携わっている方々からの貴重な発信には期待したいです(≧∇≦)b
投稿者 ふどうみょんどん : 2009年4月25日 15:18
企業の農の参加面白そうですね。
その一方で、この不況で地方の企業が元気がありません。
企業が元気になるにはどうすればいいのか?という課題を農で突破することは可能でしょうか?
投稿者 サイレント : 2009年4月26日 13:30
いつの間にか凄く活発な議論になっていて嬉しいです!
現在何かしらの業種を持つ企業が「農」を取り入れることによって活性化する可能性は大きいですね。当然、農業そのものも活性化するし、地域の活性化にも繋がりそうです。食糧生産を遥かに超えた「活力再生事業」と言えそうです。
誰が見ても農業が重要なのは明らかなのに、現実を見てみれば危機に瀕しています。この問題を解決するためにも、こうやって多くの人と一緒に追求できればと思います。
投稿者 Yoshi : 2009年4月27日 19:09
もっと多くの人と農を議論できる場があればいいですよね。
投稿者 GTR : 2009年4月30日 21:19
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投稿者 where to buy fake hermes in bangkok : 2014年2月7日 06:14
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投稿者 wholesale bags : 2014年2月10日 06:51
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投稿者 Suisse Hermes : 2014年2月18日 19:13
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投稿者 hermes xs : 2014年2月21日 15:37
おもしろいデータですね!
「社会起業家」という言葉がありますが、農業に参入する企業もその気がある(?)って感じがしますね^^)w