“モンサント”の世界戦略(前編)の紹介 3/4 |
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2008年09月26日
食をめぐる問題① インドの自殺ロード
こんにちはpochiです。
食をめぐる問題を幾つかレポートしたいと思います。
◆インドの自殺ロード
インドは世界第三位の綿花の生産地。2005年、3万ヘクタールに植えられた綿は、根の病気「ROOT ROT (根腐れ病)」によって完全にだめになった。事が初めに起こったのは中部インドのプラデシュ州。今それは隣接したマハラシュトラ州のビダルバ綿ベルト地帯に飛び火し被害はさらに拡大。
この病気は、アメリカで開発され、インドに持ち込まれたBT遺伝子の選択が悪かったことが原因である。
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1999年、アメリカの種苗会社モンサント社は、地元の大手種苗会社マヒコを買収した。その2年後、インド政府からボルガードという商品名で遺伝子組み換え種子「BT綿」の販売許可を取得。この種子は、細菌(BT)由来の殺虫性毒素を導入した綿で、蛾の幼虫を寄せ付けない性質がある。これにより防虫剤を大幅に減らすことができ収穫量と利益を増やすことが可能になる、というのが宣伝文句だった。モンサントのWebサイトでは殺虫剤使用量78%減・収穫量30%増と謳われている。
収穫期のワタ
左側の開ききった綿花はBt遺伝子で保護されている。他の綿花は害虫による被害を受けた。
インドの種子市場はモンサントの支配下に置かれ、農民たちは否応もなく借金をして在来種の4倍もの値段でこの種子を購入することになる。2002年のBT綿花の作付け面積は4万ヘクタールであったが、2004年には55万ヘクタールに拡大した。
しかし、この「BT綿」から病気が発生。実はこの遺伝子組み換え種子、特定の害虫にしか効かなかった。さらには在来種にも病気が感染した。
また、ある地域でのBT綿花栽培について、3年間調査したNGOの報告によると、従来種の綿花が1エーカー当り650キログラムの収量があったのに、BT綿花は535キログラムしかなかった。225の農家対象にした調査では、従来種に比べ、収入は60%減ったという報告もある。インドの農民は借金を背負ったうえに、収穫も激減してしまった。
米作地域の自殺者は多くないが、綿作地域では2005年のBT綿導入後の1年で600人、2年目は半年だけで680人の自殺者が出ている。
こういう実情を伏せるかのごとく、モンサント社は次なる遺伝子組み換え作物をインドに普及させようとしている。
日本モンサントHP:インド・農業生産者が待望する遺伝子組み換えナス2008年7月1日/
このようにして、モンサント社はインドのような発展途上国に対して、より高品質でより多くの収穫が期待できる作物を栽培するため、バイオテクノロジーが不可欠と主張している
投稿者 pochi : 2008年09月26日 TweetList
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コメント
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