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2010年08月10日

事実追求がつくる「おいしい野菜」:シモタファームの取り組み

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こんばんは!夏休みに入り、暑さであたまがぼーっとしつつある毎日をいかがお過ごしでしょうか?
この間、農に関する先進的な取り組み事例をご紹介してきましたが、本日は、茨城県の守谷にある「シモタファーム」を紹介したいと思います。
この農場では、オーナーの霜多増雄さんが、科学的根拠に基づいて野菜を生産しています。まさしく「事実追求」をモットーとするこのブログにぴったりの農場です。
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オーナーの霜多さんという人は頑固で、大手スーパーやコンビニの食品担当者が何度足を運んでも、霜多さんが 実践する農法を理解し、心から信じ、共感する人以外には販売を委ねないそうです。
だから霜多さんがつくる野菜は、限られた店舗やレストランでしか食べることが出来ないそうです。
この霜田さんのこだわりで最も重要な点は、経験で学んだことを常に分析し、数値化し、科学的データに基づいた根拠で作物を育てていることです。
「エビデンス(根拠)が無いものは信用しない」というのが霜田さんの口癖のようです。
そして霜田さんが重要視しているものが、野菜の中に含まれる硝酸値だそうです。
シモタファームでは野菜の部位ごとに硝酸濃度を計測してデータ化し、基準を超えた硝酸値が計測された野菜は出荷しないそうです。
それは、硝酸が口から体内へ入ると口膣内の微生物によって還元され亜硝酸に変化し、メトヘモグロビン血症や発ガン物質であるニトロソアミン化合物が生成されるからです。
この霜田さんの取り組みは日本の農業法人で初めてアメリカの環境認証制度の一つである「Cradle to CradleTM(C2C)」認証を受けたそうです。
このC2C認証は、「ゆりかごからゆりかごへ」をテーマに生産課程から最終消費段階まで含めて製品やその他派生物の再生利用(リサイクル)を作ることを認証する制度のようです。
C2C認証制度については以下のサイトを参照

グリーンデザイン
(ゆりかごからゆりかごへ)
牛 木 理 一(訳)
持続可能性(sustainability)は、今日のデザインにおけるキャッチフ
レーズ(buzzword)である。緑の市場(green market)は、急速に広がっ
ており、エコフレンドリー(環境配慮型)のデザインは、企業が競争から
抜きんでる助けになっている。グリーンデザイナー、即ち環境志向のエン
ジニアと建築家の新しいグループは、ある製品の製造過程からその最終到
達点で何が起るかまでの製品の全ライフサイクルを考えている。彼らの目
的は、新しい産業方式をデザインし、製造に使用される原料すべてを吟味
することによって環境にとって安全で100%リサイクルが可能な製品
を造る、汚染を生み出さない産業を確立することである。このような原則
にしたがって創作された製品のあるものは、新しい認定証であるCradle
to CradleTM(C2C)を付けている。
このC2C 認定証は、この運動の先導者の一人である建築家で工業デザイ
ナーのウイリアム・マクドナー(William McDonough)氏のアイデアによ
るものである。彼は、2002年にビジネスパートナーであるドイツの科
学者ミカエル・ブラウガルト(Michael Braugart)氏との共著“Cradle to
Cradle”を出版した。マクドナー氏のビジョンは伝統的な環境主義者のそ
れとは異なっている。彼は、消費の削減を目標とするよりむしろ新しい産
業革命をもたらす助けになりたいと望んでいる。それは、「すべてのもの
が、非毒性の『バイオ栄養素』として土に返るかそれとも無限に再利用で
きる『技術的栄養素』として産業用に再利用される」というクリーンな解
決策と新しい産業プロセスとの創出である。
目的は、産業と建築を、自然のエコシステムに見られるようなバランス
に倣って改造することである。これは、不可能な夢のように思われるかも
しれないが、手堅い現実主義のFortune 500 の会社が、すでに彼と共同作
業を始めているのである。
以上引用

常にデータに基づき検証し、結果をフィードバックするという手法は、まるで工業生産のようでもありますが、そもそもC2C認証により生産プロセスからリサイクルを考えているあたりは、可能性を感じます。
従来の一次、二次、三次といった産業のカテゴリーを超えていく次代の産業のヒントがあると思います。

投稿者 imayou : 2010年08月10日 List   

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コメント

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