【農の歴史】第4回 林業の歴史=植林の歴史 |
メイン
2021年10月01日
『農村学校をつくろう!』シリーズ-5~農の場が持つ力を人材育成に活用する事業~
前回の記事では、数か月間、長期的に農業の現場に身を置いた子供たちの成長・転換について書きました。
・自然の外圧に直接触れること
・何かを作る、生産するという課題に触れられること
・仲間と一緒にで生産課題(成果)に向かう事で、意識が自分ではなく“みんな”に向いていくこと
によって、子供たちの活力がどんどん上昇していくというところに注目しました。
今回は、そんな農業の場を、積極的に人材育成の場として事業化している事例を紹介してみたいと思います。
(画像はこちらのサイトからおかりしました)
■畑は学びの宝箱
ご紹介するのは、神奈川県の「えと菜園」「NPO法人農スクール」さん。両法人の代表小島さんは、畑や田んぼといった農の場を、働きたくても働けない方々の社会復帰支援の場として、また企業の人材研修の場として活用されています。
小島さんは「畑は学びの宝箱」と考えているようです。
■農業をすることで、働くことや生きることへの活力が湧いてくる
就労支援のプログラムには、主にホームレスの方や引きこもりの方などが参加しているとのこと。
”参加された方の中には、失業などで自分への自信を失ってしまい、生きる気力や働く意欲を失ってしまっている方や、自分の長所に気が付かず生かせていないために就職活動をしてもなかなか就労に結び付かない状態の方などもいます。
しかし、一緒に野菜作りに取り組んでいくと、「どうせ自分なんて……」と言っていた方が、「自分にもできるかも……」という言葉を口にするようになり、ほどなく新しい農作業に自ら進んで挑戦したりする姿が見られるようになります。その後、就職活動に取り組み、就職する方も出てくるようになります。”
(代表:小島さん https://agri.mynavi.jp/2020_06_20_122052/より)
実際に参加者と現場で一緒に農作業をする中で、「生きていると実感できるようになった」という言葉を聞くことも多いようです。
上記の例は、極端な例ですが、企業にお勤めで、企業の人材育成プログラムを受講された方からも、
“物事を前向きに考えられるようになった。“
“苦手な同僚の、意外にいい面を見ることができるようになって、人間関係がうまくいき出した。”
といった声があがっています。
■農業の場で活力が上がるのはなんで?
前回の記事でも、子供たちの活力が非常に上がっていましたが、農の場には、とにかく人の気持ちを前向きにしたり、肯定的な考えかたに転換させたり、活力を上げたりする力があるようです。
ひとや物事を否定視したり、人と関わりたくなくなってしまうのは、本来人間が持っている、“一体になり” という本能次元の欠乏を封鎖してしまっているためだと思われます。封鎖しているのは、例えば“きらわれたくない”とか“めんどくさい”とか、自分よがりな観念がと思いますが、自然外圧の中で、仲間と言葉よりも息を併せて行う農作業の場では、そういった余計な観念を使っている暇がなくなるのではないでしょうか?
との結果、本来持っている本能次元の欠乏が湧いてくる。仲間を肯定視して一体化しようとしたり、外圧に対してどうする?という活力が湧いてくるのではないでしょうか?
まだ少しすっきりしませんが、このあたりの構造も引き続き整理してみたいと思います。
【参考】
えと菜園 http://www.eto-na-en.com/archives/4823
創業手帳 https://sogyotecho.jp/interview-ojima/
マイナビ農業 https://agri.mynavi.jp/author/ojima_kiyoko/
投稿者 o-yasu : 2021年10月01日 TweetList
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.new-agriculture.com/blog/2021/10/5063.html/trackback