【共認時代の農業~先駆的事例紹介】『市民皆農の時代へ』 |
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2010年08月20日
類農園の農産物を徹底PR☆~薯(いも)編~
類農園の農産物を徹底PR☆は、冬の看板作物「自然薯」「伊勢芋」「大和芋」を、奈良のクマちゃんからのアピールです。
自然薯・伊勢芋・大和芋は、いずれもすり下ろすとすごく粘る、とろろ芋です。
それぞれ、歴史もあり、特徴もあるのですが、その紹介はこれまでも何度か書いてきましたので(リンクhttp://blog.new-agriculture.com/blog/2009/05/000862.html)、今回は作り方、なかでも難しい自然薯の作り方を紹介したいと思います。
自然薯は本来、山の中に自生しているもので、地下深く1m以上に成長します。
山での自然薯は、くねくねと曲がりくねったり、何本にも分岐したりしています。それは、木の根などの障害物を避け、水分の多いところを避け、有機質を嫌って伸びやすい環境を求めながら伸びていくからです。
(山から掘り出した自然薯)
畑での栽培においては、自然薯が伸びやすい土中の環境と、山の環境に近い地表の環境を再現することで行います。
(畑で出来た自然薯)
応援よろしくお願いします。
土中の環境を再現するため、薯の伸びる部分はパイプに最適な土を詰めて深く(40cmくらい)埋設し、その上にさらに30cmの土を盛って畦を作ります。
真っ直ぐで締った薯を作るためにパイプの中に入れる土は、有機質を含まず、無菌にちかい状態の土で、水はけが良いことが理想です。それは、山の深層土、「山ずな」や「赤土」などです。
類農園では、水はけ重視、自然薯の肌目のきれいさを重視して、「山ずな」を使っています。
山ずなを、長さ1.2mのクレバーパイプという自然薯栽培用のパイプに1本づつ詰めていきます。この作業は、自然薯の出来を大きく左右する重要な作業です。なぜなら、自然薯は「土圧」に敏感で、土圧が高いと真っ直ぐ締った薯が出来、低かったり一定しなかったりすると、大きく変形したり分岐したりするからです。そこで、類農園では一手間加えて、パイプを1本1本、ガムテープなどで締めて、土圧が逃げないようにしています。パイプは1本あたり約8kg。今年は約1000本の栽培ですので8tの山ずなを詰めました。
パイプの準備と並行して、畑に40cmの溝を穿ちます。
数本~数十本と少量の栽培なら何とか人力で出来ますが、この作業はとても大変なので、百本単位の栽培ではショベルカーや、トレンチャー(溝堀専用の重機)を使います。自然薯が手軽に栽培できない大きな理由でもあります。
穿った溝に、10度以上の角度をつけて、パイプを埋設します。30cm間隔で、一定高さを保ちながら整然と溝に並べ、土圧がかかるように周りを締め堅めながら埋めていきます。
さらにその上に「かまぼこ型」になるよように30cmの盛り土をして畦を作っていきます。この「かまぼこ型」が重要で、パイプに土圧がかかるように十分な土の量を確保すると共に、種芋周りが地中にあるのと同じ状態、つまり「温度変化」や「水分変化」が急激に起こらない状態を作ってやることになります。
畦の準備ができたら種芋の植え付けです。
種芋は、おくての野生種。栽培は難しいけれど、自然の風味と粘りに拘っています。
植え付けに理想的な時期は桜の満開の頃です。
散る桜と追いかけっこで、作業を進めます。
植え付けは、パイプの真上、地表から5cmの深さに種芋を埋め込みます。
あらかじめ土中に深く埋設したパイプの位置が分かるように、パイプの先端に目印となる案内棒(竹籤など)を立てておきます。
案内棒の「案内」は、自然薯の「案内」の意味です。
実は、自然薯の種(薯)は、パイプから20cm程度上に植えるのです。良くパイプの中に植えるものと勘違いされますが。
<栽培図>
自然薯は、発芽すると、上に向かって蔓を伸ばし、その真下に真っ直ぐに薯を伸ばしていくのです。薯の伸びた先にパイプがないと、伸びる受け皿がなくなってしまいます。ですから、「この先にパイプがあるよ」という案内が必要なのです。
植え付後、蔓が伸びやすいように、ぶどうだなにを作り、ネットを張って、蔓を誘引していきます。水やり、除草をしながら、蔓が1.5m程度に伸びるのを待って、畦を「白黒マルチ」で完全に被います。これは、温度変化と、湿度変化を一定にするためです。山野の木陰を再現するイメージです。最初からやらないのは、吸肥根の育成を促すためです。早くからマルチをしてしまうと、吸肥根が地表面に集まってしまうのです。
マルチ被服が終わると、あとは、害虫や病気に気をつけながら、肥大をまつばかり。
11月末の蔓がれを待って、いよいよ収穫です。
春に埋設したパイプを掘り出し、一本づつ一喜一憂しながら中身をとり出していきます。
ここまで栽培方法を紹介してきましたが、どの作業も重労働です。一人でちまちま出来る栽培ではありません。沢山の人数で、気合いを入れて行う作業ばかりなのです。ですが、そこに、生産以上の自然薯栽培の大きな価値があると思います。
自然薯栽培の作業は、全て連動しながら、一つ一つが重要な完結型。皆でやりきった時の充足感が大きいのです。ですから、類農園では、自然薯栽培の作業を、研修や体験に取り入れ、出来るだけ多くの人・チームで行うようにしています。今年は、企業の新人研修の一環に、埋設埋設・畝たて作業を取り入れました。土盛りなどの力仕事を男性陣、埋設調整などの繊細な作業を女性陣行ってもらい、双方の役割が全うできたとき、美しい畦が完成していました。それをみて、新人だけで全うした初めての仕事の実感を得てもらいました。
収穫も、毎年、多くの人、家族に参加してもらっています。現場では、男女、親子でそれぞれの役割分担ができ、男性への期待、女婿への期待、お父さんへの期待、子供達への期待がリアルに飛び交い、大きな充足を得てもらっています。
こうして、沢山の人が関わり、沢山の人の充足が詰まってできた類農園の自然薯は、年の瀬の贈答品として直送し、全国の人に喜ばれています。
投稿者 parmalat : 2010年08月20日 TweetList
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コメント
投稿者 replica watches : 2012年11月14日 14:38
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投稿者 replica watches : 2012年11月14日 14:38
アマは服はくっそ高いけどな
楽天で買わんでしまむら行くけど
投稿者 LED E27 Spot light : 2014年1月14日 17:19
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