2013年3月18日
2013年03月18日
タネから次代の農業を考える<プロローグ>~伝統野菜は“伝統的”じゃなくなった?
■はじめに
こんにちは。新シリーズ「タネから次代の農業を考える 」を始めていこうと思います 🙂
次代の農業を考える上で欠かせないのは“みんなの意識がどこに向かっているか?”ということみんなの期待を掴むことです
本ブログでは、近年(特に3.11以降)顕在化してきた意識潮流として「脱市場」「自給志向」を提唱しています
「★農における業態革命~VOL.2 農業の業態革命のきっかけ。自給志向が高まってきたのはなんで?」(リンク)より。
>自給志向、自習志向は、その背後に、市場からの脱却≒自給自足的なイメージが孕まれている。とりわけ311以降、この流れが強く顕在化してきた。
70年のヒッピーは、自給志向的、あるいは共同体志向的であり、ややこれに近い雰囲気を持っていた。つまり自給志向や自習志向は、豊かさが実現された時から、既に登場していた潮流である。<
ここで早速「自給志向」という概念が出てきましたが、「豊かさの実現」というキーワードから考えてみます。
日本における「豊かさの実現」は1970年に三種の神器と呼ばれた家電製品がほぼ全国民に行き渡ったことからも伺えますね。
高度経済成長第一の価値観≒私権第一の価値観の元では、環境破壊や共同体の解体 根無し草の個人の増大という現象を生みました。
しかし、この時代に、それまでの高度経済成長第一の価値観に逆行するカタチである人たちが現れました。
「脱市場」「自給志向」の意識が最初に表れたのは「豊かさが実現」した70年代。ヒッピーの出現でした。しかし、80年代のバブル経済=市場拡大のごまかし延命措置によって、この意識潮流は一旦沈静化します。その後の大きな出来事は、90年代のバブル崩壊、00年代のリーマンショック、10年代の3.11。これらを経て、いよいよ「市場拡大(経済の回復)はもはや見込めない」「現在の統合階級(政治etc)への期待もできない」という現実を直視せざるを得なくなり、再び顕在化してきているのがこの「脱市場」「自給思考」です。
こうした期待に応える農業を、本シリーズは“タネ”という切り口から考えていこうと思います 😮
投稿者 staff : 2013年03月18日 Tweet