2010年1月15日
2010年01月15日
【「新しい農のかたち」の実現に向けた政策提言】(5)兼業農家の必然性――世界に冠たる担い手システム
こんにちは、三重のクマです。
シリーズも5回目になり、これから、具体的な政策について触れていくことになります。
民主党政権の農政で、米戸別補償制度がスタートします。
これまでの、自民党政権で推進していた、品目横断的補償制度は、一定規模の農家を対象に、農家の集約と経営効率の効率化によって、補助金の削減と、農業の生産体力の向上を狙っていたのに対し、今回は、規模に関係なく販売農家全体が対象となり、農家の生活安定によって農産物の市場競争から生活を隔離して、生産意欲の向上と(国際も視野に)市場競争力の向上がねらいのようです。
写真はJA.COMさんよりお借りしましたhttp://www.jacom.or.jp/
自民党政権での狙いが、日本においてはとても現実的ではないアメリカ型の農業の推進であったのに対して、民主党政権では、食料安全保障にかなり重点を置いている欧州型の農政と言えるのかもしれませんが、現段階では、FTO締結方針がぶれるなど、狙いの全貌がハッキリしていないというのが実感です。
世田谷区議会議員いいたひとし氏のブログよりお借りしましたhttp://blog.h-itai.net/images/0815illust.jpgそのことは、1月13日付けの日本農業新聞に掲載された、(法人含む)農家の「農政転換アンケート」の結果、評価する・しないの回答がいずれも30%、どちらとも言えないの回答が40%であったことに現れていると思います。
ただ、今回の政策では、補助金の流れからJAや行政がはずれ、直接農家が補助金を受け取ることになり、この制度を活かすも殺すも農家次第となったことは、全ての農業者の当事者意識を高め、大きな変化を生む可能性があると思います。
また、日本の食料安全保障を考えるとき、直接には「担い手」と「耕作農地の確保・保全」の課題が挙げられます。現実問題として、この課題を支えているのは兼業農家で、それを解体する自民党農政には、大きな違和感がありました。この点だけでも、評価できる政策だと感じています。
るいネットより、日本の農業の現実と今後の課題について、秀逸な投稿がありましたので、紹介します。
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投稿者 parmalat : 2010年01月15日 Tweet