食糧危機 1章 食をめぐる問題が噴出!食糧が危ない! |
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2008年10月23日
飢餓と格差はなぜおこるのか?!
こんにちわちわわです。
食糧危機GT1章はちょっと編集方針が変わって、2章を繰り上げます。
飢餓と格差は何故おこるのか。
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自給自足している分には飢餓は生じない。飢餓は食料を購入する消費者として市場に組み込まれた者が経済的理由により食糧が購入できなくなって生じるのである。
過去に飢餓を生じさせる原因となった出来事は大きく3つ上げられる。
①植民地時代のプランテーション農業
②緑の革命による近代農業
③ECの農業共通政策に端を発した貿易紛争(ガット ウルグアイラウンド)
【プランテーションによるモノカルチャー経済】
産業革命以降ヨーロッパの列強国は途上国の植民地化を進めていった。そこで行われたのがプランテーション農業である。プランテーションとは大規模工業生産の方式を取り入れて、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、先住民や黒人奴隷などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する大規模農業のことである。
コーヒー、天然ゴム、サトウキビ、ヤシ、綿花、バナナなど作物の多くは商品作物であり、支配国の許す作物以外の栽培は禁止されていた。これにより、国内での主食として必要とされる作物から商品作物への転換が強制的に進められ、農業国でありながら、自給できない国々が次々と誕生することになった。
現在に至ってもこの植民地支配時に先進国から強制されたプランテーションによるモノカルチャー経済から脱却できず、自給作物の栽培に転換できない国の貧困層に食料高騰が直撃した。
【緑の革命による近代農業】
緑の革命の主役はモンサント社が品種改良した種(F1種)である。災害に強く、単位収量の高いこの品種は収穫量を格段に向上させ、各国の自給率向上に大いに貢献した。しかしこのF1種は1代限りの種で、次年度栽培するには種から購入しなければならず、しかも、大量の水と肥料と農薬がなければ育たない。
当然それらを購入できるのは裕福な農家に限られ、土地を集約、大規模化し、農業機械を導入してさらに効率化することで近代農業を発展させてきた。これにより、購入できない貧困農民は都市に駆逐され低賃金工業労働者に転じるしかなかった。
この革命は、途上国を市場に飲み込み、消費層を拡大させると同時に、豊かさ追求、個人や自由の思想、食文化の洋風化といった共認支配することで、アメリカの世界食糧支配戦略の土台を作った革命でもある。
【欧米間の貿易紛争=ガットウルグアイラウンド】
現在の飢餓と格差の直接の原因は貿易の自由化にある。
1968年ECの共通農業政策が戦後の国際穀物需給に大きな影響を与えた。
ECは補助金で市場価格と農家の受け取り金額の差を是正し、農家を保護しながら域内の食糧の増産を試み1980年には自給率を達成した。
しかし、生産調整を行わず、農家に作りたいだけ作らせたために、バターの山、ワインの湖といった大量の余剰が発生してしまい、これに輸出補助金を付けて、国際市場でダンピング処理をした。
慌てたのは食糧の最大輸出国アメリカである。
アメリカはこれまでECに穀物を輸出していたのだが、この市場が無くなるばかりでなく、他の市場もECに略奪されたのである。
アメリカもECと同様の補助金政策をとっていたのだが、ECとの価格競争のため国内の補助金を引き上げざるを得ず、農産物の分野で貿易赤字に転落してしまった。
こうした状況下、アメリカがECに補助金の削減を要求し貿易紛争に発展したのが、ガットウルグアイラウンドなのである。
これらの補助金により低価格に設定された穀物価格下では、労働賃金が安い中国やインドでさえ国際競争に太刀打ちできない。
先進国のように補助金の出せる余力の無い途上国は国際競争に敗れ食糧輸入国に転落し、農業を窮地に追い込んだ。
貿易関税が撤廃もしくは引き下げられるとアメリカの安価な穀物は世界各国へ輸出され、EUを除くほとんどの国が食糧自給をアメリカに依存するよう様変わりした。
穀物販売はアメリカの穀物メジャーに牛耳られ、アメリカ政府がバイオエタノールの増産政策を打ち出すと穀物に大量の投機資金が流入し、1年で3倍以上も価格が高騰した。
食糧は今や石油と並んで、市場により価格操作されるアメリカの戦略物資と化してしまったのである。
投稿者 tiwawa : 2008年10月23日 TweetList
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コメント
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