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2011年09月17日

【コラム☆】固定種の時代がこれから来る☆+゜

みなさん、昔のタネ屋ってご存知ですか? 😀
現在出回っている、ほとんどのタネがF1種だと言います。

◆F1種とは・・・
異なる形質のもの(遠縁の異系統)を掛け合わせると、その一代目の子供に限って特に収量や生育速度といった能力が両親よりもすぐれるという現象があり、「それならば一代目だけを売ればいいじゃないか」と言う事で戦後生まれたのがF1種。
「交雑によって生まれた第一代目の子」をあらわし、「一代雑種」「一代交配種」と呼ばれます。
詳しくは、こちら→リンク

このF1種は、「収穫物である野菜が工業製品のように均質であらねばならない」、「生育スピードを上げて単位面積当たりの販売額を上げたい」という市場の要求から、広く普及していきました。経済効率最優先の時代に必要な技術革新だったとも言えます。
では、それ以前の昔のタネ屋はどんなタネを売っていたのでしょうか?

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画像は、こちらから。

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日本のタネ屋の発祥は、江戸時代。
良いタネを選抜して形質を固定して販売するのがタネ屋だった 農民はこうして形質が固定された野菜のタネ(固定種)を買い、何年も自家採種して、その土地にあった野菜にしていった1960年頃までは、世界中で販売され生産される野菜のほとんどのタネは、この固定種だった。
「固定種」という言葉は、農家が自家採種したけれど、交雑などで雑駁になり雑種化した、いわゆる在来種と区別する為の種苗業界の用語。固定種は、言わばタネ屋の自慢のタネ
要するに、大昔から人類が作り続け、タネを繰り返し採りながら品種改良してきた野菜のタネのこと。単一系統の遺伝子しか持たないので、種苗業界では「単種」と言われることもある。

固定種は、自家採取でタネとり時の選抜を繰り返し、土地に合ったタネを産み、土地がそれをまた新たに育んでくれます。時間や手間はかかりますが、何世代も掛けて淘汰され、自然の中で育まれた結果、その土地の外圧に適応していくのです。それが、自然外圧の中でタネ屋が作っていた自慢のタネだったのですね
では、現在、固定種ってどうなっているんでしょう?市場で見かけることはあるのか・・・現状では流通している野菜の種の90%以上がF1種だといわれています。
固定種の可能性を重視されている野口勲氏が、野口種苗という多くの固定種を扱っている数少ないお店を開かれています。その野口種苗のHPでは、以下のように固定種を紹介されていました。

(本文は、抜粋・編集した文章です。)
Q.購入の際、よく「タキイ交配」とかあるタネは雑種なのだろうと想像できるのですが、「固定種」と言って売られている種は見た事がないので、何も書いてない種を購入するとき一体どちらなのかと気になります。
A.なんとも書いて無ければ、ほとんど固定種だと思います。
一代雑種のほうが、現在の商慣行上、まず間違いなく高く売れるはずですから。
「○○交配」とか「F1」(雑種第一代の意味)表示を袋から外すことは、今の所マイナスでしかなく、考えられません。

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Q.一代雑種(F1種)と固定種の区別の仕方を教えてもらえませんか?
A.袋の表示しかありませんねぇ。タネを見てもわかりません。タネの育種方法の違いです。
小カブを例にとって言いましょう。昔からある金町小カブの中から、割れが少なく平べったい形より丸形で甘味のあるものを作ろうと思い、たくさんカブのタネを蒔いて、条件の合わないものを取り除き、何世代もかけて選抜淘汰をくり返してできたのが固定種。…純系種と言い換えたほうがいいかも知れません。
うちで採種している「みやま小カブ」なんて言うのがそれ。味噌汁の実などにすると、とろけるほど柔らかく美味しいですよ。(/^^)/
一代雑種の代表を、「タキイ交配耐病ひかり蕪」としましょうか。日本の小カブと、大きくて丈夫な、外国の家畜飼料用のカブをかけ合わせてできました。(…だそうです)
小カブとしても、中カブとしても、大カブとしても使えますから、生産農家は、成育中、市場が高値になった時、いつでも出荷できます。
生育が早く、揃いが良く、葉柄の繊維がしっかりしているので、何個か重量を計って束ねても、しなるだけで折れません。機械洗いにも耐え、見栄えも抜群です。ただ、硬くてまずい。(^^)
よく漬け物で売ってますが、歯にぎしぎしあたるだけで、中々噛みきれません。(~_~)
参照:交配種(一代雑種)と固定種の違い

なるほど F1種(一代雑種)と固定種のイメージが湧いてきました
商品として売るためには、工業製品のように均一な作物が出来るF1種が必要です。市場で儲けようと思えば、F1種でないと採算が合いません。
でも、儲ける為ではなく、自分たちの食料を自分たちで確保する=自給自足のためなら、固定種の方が良いんです。なぜなら・・・
固定種とは、何世代もかけて選抜淘汰され、その土地に適応した植物。だから、土地にあった作物が自然とできてきます。
個体差があり、生育速度に幅があるから、より外圧に適応した植物が出来る。一気に収穫する必要が無いから、長い期間に渡って必要な量だけ食べやすいです。
無農薬でも、時には無肥料でも、病気にかからず大きく育つ野菜になっていく。自然の恵みをふんだんにもらって、育った食物になります。
仮に、前投稿(リンク)にあるような、危機下に陥った時、この自然の摂理に合った固定種は、これからの農業の新しい可能性になるのではないでしょうか☆+゜
参考:「タネが危ない」野口勲 著 リンク

投稿者 megu3 : 2011年09月17日 List   

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コメント

都市の方が、高単価で売れるんです
どういう意味で書かれているのでしょうか?
生産者向けのブログで有っても、適正価格があるのではないのでしょうか。
「お客様に安心・安全な食を提供したい!」という思いはわかりますが、その先のお客さまがあって成り立っていてるのではないのでしょうか。

投稿者 匿名 : 2014年2月15日 13:44

>都市の方が、高単価で売れるんです
誤解を生む文章で申しわけありません。
多くの方に良い商品をお届けしたいので、適性な価格で販売しています。
意味あいとしては、都市の方がそういった需要があるということを意味しておりました。
また、安売り競争には入らないでいくということを意味しています。
それに入ってしまうと、仕入れ先である農家さんや生産者さんに負担がかかり、農家さんや生産者さんたちが赤字になってしまいます。そうすると、せっかくのいい食材を最終的にはお客様に提供できなくなってしまいます。
そういったことにならないよう、農家さんや生産者さんたちのこだわりや工夫してしる点を伝えていきたいと思っています。
いつも見ていただき、ありがとうございます。

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