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2010年01月26日

農業も応援してくれる仲間(協働者)を求めている ~協働から共同体へ~  その1「顔の見える農業」

こんにちは!農業一年生のsugi70です
最近るいネットを読んでいると、『お客さん』という立場について疑問に感じていたり、自営業や小規模で経営する集団に可能性があるという内容の投稿がありました。
以下の投稿者は、昼食に立ち寄った、とあるベトナム料理店での、店主との関わりで得た気づきを述べています。
(大分省略してありますので、全文はるいネットでご覧下さい。)
『お客さん』という立場について考え直してみませんか。

 『お客さん』とは、一般的には、お金を払ってモノやサービスを提供してもらう立場の人のことを指します。ですが私は、ある日、一般的に思われている『お客さん』という考え方を覆すような経験しました。
~中略~
 料理を食べた後、デザートを待っている間に店の中にあるベトナムの文化、あるいは観光のことが書いてある本を読んで待っていました。やがて、デザートが来てこれも食べました。支払いの際、店主の男性に店に置いてある本にはベトナム伝統の祭りや文化、料理のことが書いてあっておもしろかったと話すと、非常に喜んでいました。
~中略~
しばらくして、私は再びこの店に立ち寄りました。(まだ気になるメニューがあって食べたかったというのが本音でしたが。)すると店主の男性が出てきました。店主から出てきた言葉は、無機的な『いらっしゃいませ』というあいさつではなく、 『お兄さんおかえりなさい。』 という言葉でした。私はびっくりしましたが、店主の態度は友好的でした。
 料理を食べながら、店の中で蛇やカエルなどが描かれた装飾品があることを店主に話しました。すると店主は、『蛇やカエルやトカゲは、大事な動物だから模様に使われているんだよ。』と快く教えてくれました 。
 それからしばらくして、代金を支払おうとしました。店主の男性は、 『君は好奇心旺盛だね。』といいつつ、私に対してにこやかな表情で握手をし、 『お兄ちゃん、また来てね。』 と最後に言いました。
 私は全く想像していませんでした。ただ単純に、ベトナム文化や料理のことについて尋ねただけでした。推測にすぎないかもしれませんが、店主の男性からしてみれば、『自分たちの誇りある文化や料理に、興味や関心を持ってくれた。』という喜びの気持ちがわいたのでしょう。
 私がこの経験で考えたこと。それは、これからは『お客さん』にも、『モノ、サービスを提供する側』に対してお金以外にも『喜び』や『活力』を与えることがより強く要求されるのでは、ということです。言いかえると、 『お客さんとしての品格』かもしれません。

そして、さらに投稿者は次のようなことも述べています。
『お客さん』と『提供する側』の垣根がなくなってできるもの。

『お客さん』と『提供する側』が互いに『喜び』や『活力』を与え、そして分かち合っている姿を見ること。そして経験することについて書きました。
さらに突き詰めると、『お客さん』と『提供する側』の垣根がどんどんなくなることにつながると考えることができます。こうなると、『お客さん』と『提供する側』という一方通行な関係もなくなり、本当の意味でのあたたかい人間同士のつながりが生まれます。結果として、互いに『喜び』や『活力』を与え、分かち合うことができる、新しい『共同体』へと進化するのではないのでしょうか。

たんなる『消費者』だった『お客さん』から、『供給者』と協働し、そして互いに充たしあえる『共同体』へと
進化すると書かれています。
また、参考となる投稿として、活力ある家業者たち(自営業者)が連携しあい新たな可能性を開いていくというものもあります。ご覧下さい
家業の可能性①~答えを見つけ始めた家業主たち~
それらを読んでいると、農業にも、参考になる部分がたくさんあるのでは、と感じました。
具体的には、農をとりまく様々な人との関係(お客さん・取引先・担い手)も、例えば「生産者」と「消費者」という一方的な関係ではなく、協働し合い、もっとお互いが充足できるような、新しい共同体が築けるのでは、ということです。
まず今回は、消費者との新しい関係について述べていきたいと思います
そこで、消費者との新しい関係としてまず思いつくのは「顔の見える農業」ではないでしょうか。10年くらい前からこの言葉はよく耳にするようになったそうですが、今回はこれに焦点を絞って、お客さんとの新しい関係を追及していきたいと思います
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そもそも、現在言われている『顔の見える農業』とは何を指しているのでしょうか。
考えるに、すぐに思い付くのは、

a.スーパーに並ぶ野菜のパッケージ(生産者の顔と名前、栽培履歴の表示)
b.直売所での農家さんと消費者との交流
c.農業体験

などが挙げられます。
では、このような『顔の見える農業』が広まったのは何でなんでしょうか?
少しずつ掘り下げながら追求していきたいと思います。
1.農業者の意識
’70年代に豊かさが実現し、私権の追求だけでは活力が沸いてこなくなったというのは、都市部の労働者のみならず、農業者も同じです。
加えて、農村が抱える問題は、過疎化や農業者の高齢化、そして農業という仕事自体、ただ作物を生産するだけでは、なかなか儲からず、食べていくだけでも精一杯という現状があります。
このような現状の中、私権に代わるやりがいを求めて、「人に喜んでもらいたい・繋がりたい」という意識をもった農業者と、消費者の「どんな人がこの野菜を作ったんだろう」という想いと、安心・安全志向が相まって現在の『顔の見える農業』が注目されてきたのでは、と思います。
また、出荷先がJAや、卸売り業者だけでは、十分な単価が望めず、その打開策として、消費者と直接取引きをする・作物の生産に代わる新たな価値の創出、といった背景もあるように感じます。
しかし、現在の『顔の見える農業』がはたして本当に「農家」と「消費者」が望んでいる関係なのか?という疑問が残ります。もっとお互いに充たしあえるような、深い関係を築けるのではないでしょうか。
活力低下する農業の突破口はそこにあると思います。
2.「生産者」と「消費者」の垣根を越えて
             DSCN0417.jpg農業体験や、子供たちに対する「自然体験学習教室」も行っています。
昨年、農業体験を行う中で、昨年は様々なお客さんに来農して頂き、そこで感じたことがあります。
             DSCN0432.jpg
一泊二日という短い滞在期間ですが、そこでお客さんが期待していたのは、「お客様」として扱われるのではなく、むしろ「仲間」として、実際の「農業の現場を体験してみたい」というものでした。
                   DSCN0427.jpg
私たちも、そのようなお客さんの期待に応えるように、日常的に行っている農作業(収穫、草引きや土寄せ、苗の定植など)を行ってもらいました。
日ごろ農作業をしたことのない人にとっては、きつい作業だったと思いますが、結果として、ほとんどの人が満足して頂けたようでした 😀
このような農業体験にした理由としては、もちろん、お客さんの期待に応えたいという意識もありましたが、先のベトナム料理店の店主と同様に、私も「農業の実態や、日々感じていること、考えていること」をみんなに知ってもらいたいという想いがあったからです。
そのような経験を通して、「お客さん」とは、「もてなす」だけでは足りず、「一緒に場を盛り上げる仲間」という意識に立って接したほうが、お互いにもっと充足しあえる関係が築けるのではないかと感じています。
従って、ただ作物を作り販売する、または「もてなす」という従来の様式から、「生産者」と「消費者」の垣根を越え、応援してもらう・協働していく関係が今後の可能性だと思います。
3.「顔の見える農業」は協働⇒共同体への第一歩
以上のように考えると、最初に述べた「顔の見える農業」の事例は、「生産者」と「消費者」の関係を変える第一歩だと言えます。
そこからさらに、「協働」という関係に発展させるには次のようなことが考えられます。

a.農業者の方から、日々の作業の様子から農業の実態まで、様々な生の声を発信をしていくこと。
b.「応援してもらいたい」・「お客さんの期待に応えたい」・「一緒に盛り上げていきたい」という意思を伝えていくこと。
c.「協働」という関係が実現できるような提案をしていくこと

農業者と消費者は、住んでいる場所も遠ければ、実際に関わる機会も少ないため、疎遠になりがちです。ですが、お互いにもっと充たしあえる関係を築いていきたいという想いは同じだと思います。
それを実現させるのが、今、農業者に求められているのではないでしょうか。
この、「協働」⇒「共同体」という大きな流れは、今後、様々な農の可能性を実現させる基盤になっていくのかもしれません。
今回は、以上です。
読んでいただき、ありがとうございました。
そして、「協働」関係はお客さんだけではありません。
次回は企業との「協働」について述べていきたいと思います。
お楽しみに!

投稿者 sugi70 : 2010年01月26日 List   

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