2012年1月28日
2012年01月28日
【ニュース】モンサント社に世界反発・進む企業の農業参入・女性農業者の役割重視
みなさん、こんにちは。
今日は農業にまつわる時事ニュースをお届けします。
仏でのGMトウモロコシ種子販売しない=米モンサント
【パリ24日ロイター時事】米バイオテクノロジー企業モンサントは24日、フランス最高裁判所が昨年11月に同国の期間3年の遺伝子組み換え(GM)作物の禁止措置を無効と判断したものの、同国でのGMトウモロコシの種子「MON810」の販売は今年以降行わないと発表した。
モンサントは声明の中で、「当社は2012年およびそれ以降について、フランスにはMON810の販売にとって好ましい条件がそろっているとは考えていない」と述べるとともに、販売をしない方針を同国当局に伝えたと付け加えた。
同国政府は先に、最高裁が害虫抵抗性のあるこのトウモロコシの販売禁止を無効としたにもかかわらず、春のトウモロコシ作付けが始まる前に改めて禁止措置を取る方針を示した。最高裁はMON810が人の健康や環境に重大な悪影響を与えると見るべき十分な証拠はないとしている。
GM作物に反対する活動家は24日、フランス国内のモンサント工場の一つにMON810があるとし、同社は国内農家への販売を始めるつもりだと主張した。同社は、これは輸出用の種子だと説明。その後に声明を発表した。
GM作物は米国やブラジルなど多くの国で広く使われているが、欧州連合(EU)で最大の穀物生産国であるフランスの消費者はバイオテクノロジーに強い疑いの目を向けている。 モンサントは、フランスでは2008年以来MON810を販売していないし、テストもしていないとしている。同社は現在の政治状況が続く限り、同国での販売は非GM種子だけに限定する計画だ。[時事通信社](2012/01/25-10:02)
⇒切り口
世界のタネを支配するモンサント社に対し、遺伝子組換えやバイオ農薬の危険性を訴える声が続出している。例えば、農民の多くが遺伝子組換種子と知らずに使用していたことがわかったハンガリーでは、トウモロコシの廃棄が進んでいる。また、ペルーでは遺伝子組換食品を今後10年間禁止する法案を通過させた。フランスのサルコジ大統領はモンサント社の遺伝子組換えトウモロコシには依然反対の姿勢をとっている。
モンサント社側は「販売の予定はない」「研究目的だ」としているが、知らぬ間に使用させられているということが実際に起こっている。また、モンサント社側はタネの供給をいつでもストップできる地位にあり、一極支配の構造は今後も要注意だ。
参考:「タネを支配する者は世界を支配する」遺伝子組換産業によるタネ支配
:遺伝子組換え作物は本当に安全なのか?狂牛病によって揺らいだその根拠。
:自殺する種子「ターミネーター・テクノロジー」とモンサント社の種苗支配
投稿者 hirakawa : 2012年01月28日 Tweet