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2019年10月10日

土の探求5~期待される、第五の革命

歴史を遡れば、私たちは農業において、四度の大革命を経験してきている。

それらはいずれも、市場社会の拡大を促進するものだった。

では、第五の革命は、どのようなものになるか?

期待されるのは、「土壌の健康をその農法の中心に据える」という思考。

 

以下、転載(土・牛・微生物 著:デイビット・モントゴメリー)

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私たちの農業の過去を振り返ると、数多くの技術改革と、少数の本当の意味での革命があり、それによって一人の人間を養うのに必要な土地が大幅に減ったことが分かる。こうした変化は、土地が支えることのできる人口の劇的な増加と、それに伴って農業に携わる人口の割合の減少につながった。私の評価では、我々は既に、異なる時代、異なる地域ではあるが、農業における四度の大革命を経験している。

最初のものは農耕という概念の始まりと、続く犂と畜力の導入だった。これにより土地に定着した村が合併して都市国家に、そしてやがては拡大する帝国へと成長することが可能になった。二番目は歴史上の別の時点において、世界中で始まった。農民が土地改良のために土壌管理を導入したときだ。主にこれが意味したのは輪作、マメ科植物(土壌に窒素を増やす)の間作、土壌肥沃度を維持あるいは向上させるための堆肥の投入だった。ヨーロッパでは、これが一因となって借地制度の変化をあおり、小作農が都市へと追い立てられ、折よく安価な都市労働力の便利な供給源となって産業革命を促進した。

第三の農業革命~機械化と工業化~は、そのようなやり方を根底から覆し、安価な化石燃料と化学肥料集約的な手法への依存を招いた。肥沃さの基礎として化学肥料が有機物に富む鉱物土壌に取って代わった。これによって既に荒廃した農地からの収穫高は増加したが、より費用がかかるようになり、農場にはより多くの資本が必要となった。そうすると今度は、大規模農場の拡大が促進され、農村から都市への世帯の脱出が加速した。第四の革命では、緑の革命とバイオテクノロジーの大躍進として知られるものの背景となる技術の進歩がもたらされた。それは収穫を押し上げ、知的財産権付きの種子、農業化学製品、商品作物の流通~つまり現在の慣行農業の基礎~を通じて食糧システムの企業支配を強化した。

人類が安い石油を使い果たそうとしており、土壌が失われ気候が変動するのと並行して人口が増え続けているなら、将来には何が待ち受けているだろう?世界中の多くの科学者による最近の研究は、もし社会が今世紀後半に破滅的な食糧不足が起きるのを避けたければ、現代の農業慣行をいま一度変えなければならないと結論している。それはどのくらい心配なのだろう?メソポタミア、古代ギリシャ、その他土地の劣化が原因で衰退したかつての大文明がたどった運命を考えてみるといい。化学的に合成された代用品に頼るのではなく肥沃な土壌作りを信頼したとすれば、農業はどのようなものになるか、今こそ私たちは問う必要がある。この新しい、第五の農業革命は、どのようなものだろう?

その先頭に立つ人たちはさまざまな名前で呼んでいる。アグロエコロジー、環境保全型農業、再生可能な農業、茶色の革命。こうした手法の支持者たちには、将来の農業における有機農法や遺伝子工学の役割を強く否定する者もいるが、土壌の健康をその農法の中心に据えるという共通点を持つことのほうを、私は印象深く感じている。

投稿者 noublog : 2019年10月10日 List   

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