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2019年05月23日

30年後、僕らは誰の作った何を食べているのか?~産直アプリ「ポケマル」が伝える、食の豊かさ

「食べる通信」の志は、ネット通販の分野にも。

彼らが立ち上げた『ポケットマルシェ(ポケマル)』は、スマホ一つで、日本各地の農家や漁師から直接、旬の食べ物を買えるという産直アプリ。生産者直送ならではの新鮮な野菜や魚介類が買えるというのはもちろん、生産者との会話を通して、産地を身近に感じることができるというのが特徴です。

「食べる通信」同様、事業の根底にあるのは「生産者と消費者のコミュニティづくり」という志。
加えてポケマルが担うのは、「農産業の多様性を守っていく」というミッション。

そうやって、食の豊かさを伝えていくことが、農の再生につながっていく。

以下、抜粋引用(「知って食べると超美味い!」ポケットマルシェが再定義する『食』の関係

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30年後、僕らは誰の作った何を食べているのか?
ー本間さんはどうして「ポケマル」というサービスをやることになったんですか?

それを話すには、前段にある『東北食べる通信』というサービスについて触れないわけにはいかないので。まずはそこからでいいですか?
直接的なきっかけは6年前の東日本大震災です。ご存知のように被災地の一次産業は壊滅的な打撃を受けました。岩手・宮城・福島にとって、一次産業は基幹産業。それがひどいダメージを受けたということで、これはと思って目を向けたのが始まりでした。
それ以前から大まかには知っていたこととはいえ、改めてデータで見ると、一次産業の現在を示す、その数字があまりに衝撃的で……。

ーどんな数字だったんですか?

現在、農業就業人口は約190万人なんですけど、1970年には約1000万人だったんです。つまり、この50年足らずで5分の1以下まで急激に減っているんですよ!しかも、平均年齢は67歳。49歳以下は21万人、39歳以下に至っては12万人しかいないんです。

ー想像以上に急激に、減少と高齢化が進んでいるんですね。

現時点でこうだとすると、30年後には一体どうなっているのか? 僕らや僕らの子供たちは、一体誰の作った何を食べているのか? 根本には、こうした課題意識があります。
ポケットマルシェ代表の高橋(博之さん)はもともと岩手県議会議員で、以前からこうした問題に取り組んでいました。そこに僕らのような都会から来た人間が加わり、4年前に事業として始めたのが「東北食べる通信」です。

 

■新規就農者が生き残るための新たな道

実は、新規就農者って毎年6万人もいるんですよ。

ー少なくない数字ですよね。なのに全体としては減り続けている?

そうなんです。しかもそのうち2万人以上は若手です。でも一方で、このうちの3割は5年で離農しているんです。
プロの農家として生き残るには、大規模化を進めて生産性を上げることで世界と戦えるようにするか、もしくは適正価値を払ってくれる顧客を自分で見つけるか、いずれかが必要です。

国も多くの企業も、前者、つまり生産性向上へ向けた政策やソリューションを提供しています。ですが、僕たちは主に規模を追わずともこだわりの生産を続けているような生産者が、その価値を理解する消費者と出会えるようなマーケットをつくりたいと思ってポケマルを始めました。
大規模化を否定しているわけではないんですけど、大規模化や効率化を求める過程で失われてしまうものもあると思っていて。

ー失われるものというのは?

多様性です。大規模化して流通に最適化すると、どうしてもそれに適した栽培方法や品種が選ばれやすくなります。たとえば伝統野菜のようなものの中には、どうしたって生産性が上がらないものがある。500人に向けて作るのと、1万人に向けて作るのでは、選べる選択肢が当然違ってきます。
だから多様性を担保している、もしくは食文化を守っているのって、大規模化だけではないソリューションを追って、こだわりを持ってやっている人たちだと思うんです。
なので、そういうものを求めている消費者とうまくつなぐことで、彼らを支えることがポケマルのミッションです。
だから僕らは、そういう生産者に対して「あなたのファンを見つけ、育てるプラットフォームです」とお伝えしてるんです。

 

■つながって食べるとこんなに楽しいし、美味しい

先ほど、「食べる通信」でコミュニティを作ったら消費者が勝手に質問し出したと言ったんですけど、このこと自体が食の豊かさだと思っていて。

例えば三重には、ブランドとなっている「的矢牡蠣」があります。でもポケマルでは、「的矢の佐藤さんの作った牡蠣」という形で出品がされている。そうすると、ただ「的矢牡蠣」として見せるときと、食べた人の想像力が変わってくるんですよ。「佐藤さんの牡蠣はすごく大きい。これはどういう栽培の工夫をしているからなんですか?」って質問が出てくる。
これって、お酒好きがうんちくを語るのに近い。これこそが食の楽しさだって思いませんか?

食の解像度が上がるんですね。

はい、まさにそれです!

生産者から直接買う「ポケマル体験」は、注文後に届くメッセージから始まります。ある漁師さんが以前、「今日は波が高くて海に出られない。もう少しお待ちください」って購入した方に送ったんです。そうしたらそれを受け取った方が「ほんまに海からとって来てくれるんや」って感動してインスタグラムに上げていて。
海から取ってくるなんて当たり前なんだけど、普通にスーパーで買っているだけでは、この「食のリアル」が感じられない。このリアリティが欠けていると思うんですよね。

あとはとにかく、知らないことを知る喜びがあります。牡蠣の身入りをよくするための工夫、魚の鮮度を保つために船の上でする処理、種による味の違い、栽培方法のいろいろ……。食べ物の裏側には、「こんな世界があったんだ!」っていう発見や感動があふれている。それを知ることがいかに面白いし、楽しいし、美味しいか。

「知って食べるともっと美味しい」っていうのが「ポケマル」のコンセプトなんですけど、自分の体になる一番大切な食を、僕らが普段どれくらい何も知らないままに食っているか。
そこが広がると楽しいなって、単純にそう思うんですよ。これがみんなに通じないわけがないよなって。だからこのサービス、絶対広まるって確信しているんです。「生産者さんから直接買う」という体験をまだしたことのない人には、ぜひ騙されたと思って一度買ってみてもらいたいですね。

投稿者 noublog : 2019年05月23日 List   

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