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2012年12月29日

【コラム】注連縄を飾るわけとは?

みなさんこんにちは 😀
もうすぐお正月ですね。新年を迎える前には、色々と準備がありますが、その一つ、注連縄(しめなわ)。
注連縄は正月飾りのひとつですよね
正月飾りは、年神様にお正月の間留まってもらうため、複数の正月飾りで家全体を囲むようにするのが正式な飾り方とされています
門や玄関に飾って、年神様が降りてくる時の目印となる「門松」。年神様へのお供えものであり、依り所となる「鏡餅」。そして、ここは年神様をお迎えする神聖な場所という意味で飾られる「注連縄」。
正月飾りは、松の内の1月7日までにしまうのが一般的ですが、類農園がある三重県の伊勢・志摩周辺ではこの注連縄を一年中つけるのが当たり前なんです
それには、ある昔話が関係していました
今回はその伊勢志摩に伝わるお話をご紹介したいと思います
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以下、伊勢観光協会HPからの引用です

むかしもむかし、天照大神の弟神・素盞鳴命(すさのおのみこと)は、〈温暖な南の海の神の娘を娶とりたい〉と、南の国へ向けて旅に出られました。
ちょうど“みわたの国”にさしかかられた時、日はどっぷりと暮れてしまいました。
 すると行く手の薄暗がりの中に、こんもりとした森があり、なにやら灯火がちらちら見えます。命(みこと)が行ってごらんになると、立派な門構えの家がありました。この里で一番の長者、巨旦将来(こたんしょうらい)のお屋敷でした。
「もし―。旅の途中で日が暮れて難儀をしている者、どうか一夜の宿をお願いしたい。」
 この声に戸が開いて、奥から巨旦が顔を出しました。家の中から灯火が眩しく洩れ、命の長旅でやつれた姿を照らします。巨旦は、命の貧しそうな身なりに目をやると、
「そんな汚れた着物を着ている者など、我が家に泊めることはできぬ。出て行ってくれ。」
「そう申されずに。足も疲れて前に進まぬ有様、一晩だけ、泊めていただけまいか。」命はていねいに何度もお頼みになりました。けれども、
「いかん。この森の向こう側に蘇民の家があるから、そこへ行って頼むがいい。」
 巨旦はそう断ると、戸を閉めてしまいました。 命は、仕方なく重い足を引きずって、蘇民将来の家をたずねて行かれました。
 着いた家は、粗末な造りの小屋で、周りには茅(ちがや)や芒(すすき)が丈高く生い茂っていました。
 そこで命がわけを話され、一夜の宿をお頼みになると、蘇民は、
「それは、それは、遠い所からはるばるようこそお越し下さいました。こんな所でよろしければ、どうぞお泊まり下さい。」
と、快く迎え入れ、早速、命のために藁を敷いて寝床をつくってさしあげ、蘇民の妻も粟の御飯を蒸しておすすめしました。
「こんな貧しい食べ物しかございませんが、どうぞ召し上がって下さいませ。」
 命は蘇民夫婦の温かいもてなしを大そう喜ばれ、みる間に粟飯を召し上がり、寝床に入って休まれました。
 ところが夜半になって、命は恐ろしい悪疫が襲ってくるということをお察しになり、蘇民を起こされました。話を聞いて驚く蘇民に、命は家の外の、月明かりに穂が白く輝く茅(ちがや)を指さされ、それを刈り集めさせると、輪を編まれました。
「こうやって茅垣(ちがき)で囲めば心配はいらぬ。悪魔は逃げ去るであろう。」
そうおっしゃると命はすぐ茅の輪を家の周りに張り廻らされ、またお休みになりました。
蘇民が朝起き出て里の家々を見て歩くと、どこの家も疫病で倒れ、誰ひとり戸外に出てくる者はありません。
「これはどうしたこと!!我が家だけが助かったとは―。なんと有難いことよ。」
蘇民は命の不思議なお力に驚き、茅の輪のおかげで救われたことを喜びました。
 命は旅立たれるにあたり、蘇民に向かって、
「慈悲深い蘇民よ。われは素盞鳴命(すさのおのみこと)である。
 これからどんな疫病が流行っても“蘇民将来子孫家門”と書いて門口に示しておけば、その災いから免れるであろう。」
そう言い残されて立ち去られました。

引用終わり。
その後、蘇民の家は代々栄え、いつの頃からか、伊勢の地方では新年のしめ縄に魔除けとして“蘇民将来”の符をさげるようになったそうです
そして、現在も家内安全の祈りを込めた「厄除け」の門符として一年中玄関や門に飾られているのです
他にも普段から何気なく皆さんがしている風習や習わしにはひとつひとつ意味があったります 😀
日本人の思想観を表す記事をるいネットから引用します。
「西洋文明を二千年の長きに渡って先導してきたキリスト教という宗教は、言うまでもなく全知全能の神をあがめる一神教である。対して我々の住む日本は古くから「八百万の神々」と言うように自然界のすべてに神が宿るという発想がある。」
(引用おわり)
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こちらからお借りしました
これは、古来から先人たちが培ってきた”日本人観”だと思うのですが、現代人の私たちが忘れかけている大切な事を思い出させてくれる教えがたくさん詰まっています。
言葉は知っていても、その言葉の意味や由来を覚える機会はなかなかありません。新年を迎えるにあたって、改めて、先人の想いに触れて、自分を省みるのも良いのではないでしょうか?
そして来年も良い一年にしたいものですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

投稿者 staff : 2012年12月29日 List   

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