農から始まる日本の再生シリーズ~改めて新しい農のカタチとは?プロローグ |
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2012年05月22日
【コラム】「農業男子」にモテ期到来!?
先日、近所のおばちゃんと立ち話をしていて、気になる情報をキャッチしました
なんでも、今「農業男子」がモテるんだとか・・・
これまで、草食系男子やら柑橘系男子やら、いろんな男子が取り沙汰されてきましたが・・・ついに今、「農業男子」が注目されてるようです!
春から農業男子になった僕にとっては聞き捨てならないニュースです。
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「農業男子」という言葉は、どうやらマスメディアが最近多用しているようです。
昨今、「若者の○○離れ」が盛んだ。クルマや酒、海外旅行など、若者はいろんなモノから離れていると言われるが、かわりに寄るモノだってあるだろう。そのひとつはどうも「農業」らしい。「とくダネ!」が日経流通新聞をもとに伝えるところでは、いま男子も女子も農業に大注目とのことである。
大学農学部の志願者が過去最高
なんでも、農業高校が舞台のマンガがヒットするわ、東京農業大学や明治大学の農学部では、ここ数年、志願者数が史上最高を更新し続けているんだとか。そして女子はそんな農業男子への興味を強めてるそうな。女性誌「an・an」の「強い男」特集で農業男子が取り上げられたり、とある農業男子との婚活イベントには女性が殺到したという。
「もうかつての3Kなんて時代じゃないんです!」と司会の小倉智昭が言う。いま農業男子はタフで専門技術があり、ひとつことにマジメに取り組んでてカッコいいと目されているそうな。
それを聞いた笠井信輔アナは「コレ、農水省など全体的な動きにしていくべきですよ。アンアンに任せてはいけない」と述べ、「とくダネ!」での農業ゴリ押しも辞さない構えである。
出典:http://www.j-cast.com/tv/2012/05/16132194.html
小倉さんも言うとおり、かつて農業は3Kや6K(「きつい」「汚い」「かっこ悪い」「臭い」「稼げない」「結婚できない」)と言われ、敬遠されてきました。
そのせいもあってか、農業人口は減少の一途をたどり、
また、「3ちゃん農業」が流行語になったこともありました。
日本が高度経済成長に入った1960年代、それまで農業を営んでいた働き盛りの男性の中には東京など街へ出稼ぎに出る者、平日はサラリーマンで休日のみ農業を行うという者も多かった。こうして働き手を失った農村(農家)では残されたおじいちゃん、おばあちゃん、おかあちゃんが農業を行うことになる。この三つの『ちゃん』が行う農業ということから三ちゃん農業と呼ばれた。
1963年には国会でも「三ちゃん農業」という言葉が使われ、これを新聞が報道。同年の流行語となっている
出典:http://zokugo-dict.com/11sa/3chan_nougyou.htm
しかし、以前本ブログでも紹介したとおり、実は近年の若者の新規就農者は増加傾向にあり、また農業就業人口に占める男性の割合も増加しています!
↓
http://blog.new-agriculture.com/blog/2012/05/001332.html
このデータからも、今、若者、特に男子の意識が農業へと向かい、一家の主な収入源として農業を営む農家の割合が増えていることが伺えます。
そして今、それが「モテる」ところまで来ている。女性も関心を高めている。
なぜ、男女問わず、農業への関心が高まっているのでしょうか。
○幻想価値から、実質価値へ
冒頭の記事にもあるように、若者は車や海外旅行など、いろんなものから離れています。
車離れ
雑誌離れ
テレビ離れ
CD離れ
新聞離れetc…
ネットで検索しただけでもたくさん出てきます。しかし、これらのものの中で「本当に必要なものは?」と問うてみると、ほとんどのものが必要ないものであることがわかります。
今まで市場に流れていたものから、どんどん若者が離れていっている。これはどういうことか?
まず、市場に流れているものとは、、モノ・サービスではなく幻想であるといえます。
それに対して、農産物にはそのような幻想価値はつかない、実質価値の高いものなのです。
実際、古代市場も、女の性的商品価値を一層高めてくれそうな宝石や絹や毛皮を主要な交易品として、拡大していった。(なお、近世→近代も、呉服や毛織物やレースが起点になる。)それに対して日常の主食品(米や麦やイモなど)に対しては、その様な幻想的な可能性など描き様がない。
この幻想共認(幻想への可能性収束)によって作り出された、市場商品の価格と一般農産物の価格との価格格差こそ、市場拡大のテコとも原動力ともなった市場の秘密の仕組みである。(異国の食品や、無農薬の食品は、幻想共認の形成が可能であり、だからこそ一定の市場化も可能なのである。)
そこでは当然、農耕の労働価格は、幻想商品の労働価格にくらべて、異常に低くなる。この価格格差(価格差別ともいえる)の秘密こそ、途上国が一貫して貧困状態に置かれ続けてきた真の理由であることは、いうまでもない。
るいネット:超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
>こうして見ると、市場とは、文字通り幻想によって成り立っているのであり、本質的には、モノそのものやサービスそのものが流通しているのではなくて、幻想(幻想共認)が流通しているのだとあらためて気付きました。
そして、私権圧力とそこから発生する解脱欠乏が、市場の背景となっていて、その私権圧力が衰弱したからには、市場は終焉を迎えるしかなくなったのも必然の流れですね。
るいネット:市場で流通しているのは、モノではなく幻想価値
つまり、豊かさの実現→私権圧力の低下→解脱欠乏の低下→幻想からの脱却→現実直視→実態価値の高い農業へ
ということではないでしょうか。
○女性の庇護本能
「実現論」のなかで、哺乳類の雄雌の役割についてこう書かれています。
>従って雌雄に分化した生物は、適応可能性に導かれて進化すればするほど、必然的に雌雄の差異が大きくなってゆく。それは、雌雄が同じ役割のままでいるよりも、オスは闘争・メスは生殖という風に役割分担を進めた方が、より種としての環境適応力が高くなるからである。(中略) 例えば哺乳類は、一般に内雌外雄の集団編成を取っているが、これは外敵には闘争存在たるオスが対応し、その集団(オスたち)に守られて生殖存在たるメスと子供が存在するという、外圧に対する二段編成の構造(=同心円の構造)である。だから、オスが子育てをする哺乳類など、殆どいない。<
女性には、「守られたい」、男性には「守りたい」という庇護本能があるのです。
現代に蔓延している、閉塞感や不安感。とりわけ、食料自給率の低下、経済破局、原発事故などによる、食料に対する不安が、この庇護本能を刺激し、自分の手で生きていけるという安心感を求めた結果が、農業への関心の高まりにつながっているといえるのではないでしょうか。
「農業男子」という言葉自体は一過性のブームかもしれませんが、農業に対するイメージや意識が、本源的にに変わってきている。そう感じさせてくれる記事だったと思います。
農業や農村地域を盛り上げていくためにも、モテる農業男子を目指して、日々、精進していく所存です!
投稿者 staff : 2012年05月22日 TweetList
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